●Kabar Baru Berita Lama
UBUDでインターネット
 最近はインターネットという言葉がすごい勢いで普及しつつある。
 言葉だけが独り歩きしているだけかと思いきや、案外そうでもなく、パソコンとインターネットのIDを持つ人が着実に増えてきているようだ。
 それはそれで僕のように仕事に使っている身にとっては、「ふむふむ、インフラが整えば色々な面で使いやすくなるし費用も安くなってきていいぞ。」と思うのだが、日本でハードな仕事に追われていると、隙を見てなんとかつくった休暇でバリに滞在するときには、コンピューターやテレビなどからなるべく離れていたいと思っていた。電話などもない方がいいのである。
 しかし、そう考えない人も当然いるようで、バリにいてもインターネットでアクセスしたいという要求はひそかに(かどうか知らないが)あったみたいである。というのも、最近UBUDでもインターネットの言葉を見掛ける(聞く)ようになったからだ。しかもプロバイダーがいくつか出現していることは知っていたが、UBUDにインターネットカフェが存在するとは思わなかったのである。
 というわけで、休暇中でモニター画面など見たくないという心境が好奇心に勝てず、UBUDにあるインターネットカフェをちょっと覗いてきたので報告しよう。

 場所はUBUDからAndongを抜けてTegalalangにいく途中のPetulの道沿いである。「TRIO Cafe」というその店はBusiness Centerと銘打っているだけあって、扱う業務としては次のようなものがある。
  • Packing and Shipping
  • Storage Rental
  • Pick-Up Car Rental
  • Show Room
  • Buying Agent
  • Delicious Breakfast and Lunch
  • Business Consulting
  • Visa / Legal Papers
  • Indonesian Export Products
  • Fax and Photo Copy
    そして、
  • E-mail and Internet
 キャッチフレーズには「While staying in Bali visit the island's first Internet and Business cafe」とある。
 店はなかなかきれいな感じで、入ると受付のようなデスクの奥にパソコンが設置されたデスクが並んでいる。ざっと見たところWindowsが走るデスクトップマシンが3台とラップトップが1台。それぞれのマシンは西洋人がモニターに向かって何やら作業している。まるでどこかリゾート都市のオフィスのような雰囲気でもある。店内右側にはカフェとしてのテーブルやカウンターがあるが、今回は残念ながら食事も喫茶もしなかったので味の程はわからない。
 う〜む〜とうなりながらキョロキョロと店内を物色していると、「May I help you?」とおねえさん(バリ人と思われる)に声をかけられてちょっとたじろいだ。(なにしろ一瞬ここがバリなのかカリフォルニアなのか見失ったので。)
 インターネットでどういうサービスをしているのかを聞くと、E-mailの代行送信と受信、または時間単位でのマシン使用ということである。
 E-mail送信は1件につきRp.2,500で、受信はRp.1,000(プリントアウトは別料金)である。受信したメールに関しては掲示板にリストされるようである。また、時間貸しのマシン使用ではWebをネットサーフすることも可能であり、こちらはRp.30,000/1Hとなっている。
 全体的に小奇麗で本格的にサービスを行っているという印象である。対象は明らかに西洋の人であるが、日本人でも使えないわけではない。

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 そしてこことは別に実はUBUDにもう1件E-mailの扱える店がある。これはプリンガジュイタの手前にある「Roda Tourist Service」という店で、ここはインターネットカフェというよりはインターネットワルンといった方が雰囲気である。(とはいっても食事や喫茶の設備はなく、狭い店内にマシンも1台しかないのであるが。)
 ここも本来はツアーコンサルタントなどをしている店のようだが、E-mailの送受信代行サービスもやっている。(看板が異様ではあるが)E-Mailは送受信ともRp.1,000/1件(プリントアウトは別でRp.2,500/A4)という料金設定。ただしメールの打ち込みは自分でやるようになっていて、このためのマシン使用がRp.1,500/15分である。(こちらもWindowsである。)こちらの店の印象はなかなかバリ的な雰囲気でTRIO Cafeとは対照的である。

 どちらの店も接続環境を見ると、プロバイダーはwasantara.netである。ただし、wasantara.net自体がそんなに太い回線を確保しているとも思えないし、ISDNなど当然ないのでアナログの28,800bpsあたりで実感としてどれくらいの接続スピードなのかは定かではない。(モデムのボーレートを聞くのを忘れた。これじゃちっとも報告になってないな。)ちなみに個人でmega.netを使用しているK氏によると、昼間は話し中ばかりでなかなかつながらないということである。
 また、ネックとなることは日本語の扱いで、当然日本語処理ができないマシンなのでメールもアルファベットを使用したものになる。ここで疑問となるのは「TRIO Cafe」におけるローマ字で書いたようなメールの送信代行であるが、日本語のローマ字をキー入力するのは結局自分でやるしかないのではないかということと、その場合マシンの時間貸しレートになるかどうかであるが、このことは聞くのを忘れた。

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 またはあらかじめ用意しておいた日本語の文章をバイナリー形式でファイル添付するという手もあるが、この場合はそのための日本語対応ラップトップパソコンなどを持っていってフロッピーなどでファイルを渡さないといけない。
 返事を受信するにあたっても、相手に日本語の使用を制限するように伝えておかないといけない。
 ま、そういったことはこの際考えないものとして見れば、どちらの店もなかなか実用的な料金体制ではあるし、電話や手紙よりは利用価値があるかもしれない。なぜならば、バリから送る場合はそれぞれの店のIDを使って手紙の代筆として送るわけで、受取りもその店のID経由である。つまり送る側はインターネットのIDを持っていなくても利用できるわけである。(もちろん受取人がE-Mailアドレスを持っていることは必要だが。)

 てなわけで今回はこの2件をチェックしたが、今後はこういったサービスを始めるところが続々と出てくるのではなかろうか。長期滞在のツーリストがE-Mailのやりとりを必要とすることもあるだろうし、たとえラップトップパソコンを持参してきていても、バリから接続できるプロバイダーに加入していなければ国際電話で接続しなければならないわけだから高くつく。また需要があればそのうち日本語が使えるマシンを設置する店も出てくるかもしれない。
 バリのUBUDにもインターネットの波は押し寄せている。まだまださざ波程度であるから気持ちいいが、これがどういう形でどこまで広まるかによって暴風雨による大波のような騒ぎになるかもしれない。ネットサーファーがクタではなくUBUDに押し寄せることも考えられる。
 何といってもバリでデジタルMP同期接続、あるいは専用線が安く使えるようになれば、移住して仕事をUBUDでしようと考えている人が必ずいるからである。(僕である。)

TRIO Cafe:
Jl. Raya Andong Petulu / Petulu, Ubud, Bali
Tel: 976709 / Fax: 976710
E-Mail: trioglobex@denpasar.wasantara.net.id

Roda Tourist Service:
Jl.Bisma #3 Ubud, Bali 80571
Tel & Fax: 976582
E-Mail: rodanet@denpasar.wasantara.net.id
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