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むかし桜の空間
紗袷と二重紗 着物・帯 着物・帯

昨年、紗袷の着物を作りましたが、紗袷と二重紗が混同されているのを知り、
少し調べたので、KWに載せることにしました。

袷と単衣の替り目に着る「紗袷」という着物があって、軽めの紗を2枚重ねにした着物です。
2枚で普通の生地の大体1反分の重さに作られているそうです。
紗の生地に後染めで模様を描き、それを合わせて、紗袷とします。
薄物を通して下の絵柄を透かしてみせる着物で、多いのは、模様を描いた白地の紗を下に、濃いめの色の紗を上に重ねた訪問着ですが、私が作ったのは模様が全体にある小紋柄のものです。

絽に紗を合わせる事もあり、これは絽紗袷ともいいますが、絽に紗や絽に絽を重ねた着物も、便宜的に紗袷と総称することも多いようです。

因みに、大正時代にごく限られた方々が着ていたのが、戦後、新橋の芸者衆が東おどりで一斉に着たのをきっかけに一般に広まったと読んだことがあります。

紗袷のほか、よく混同される同じような着物に、「二重紗」があります。
二重紗は織りあがった段階で生地が二重になっている、風通織、袋織などと言われる織り方で織られたもので、二重織りで織っている紗→二重織りの紗→二重紗です。 紗袷は、紗を合わせる→紗合わせ→紗袷で、2枚の紗生地を後から合わせた着物です。
二重紗は2枚の生地が繋がっていて、2枚の布が切れている場合は紗袷で、2枚重ねた紗は二重紗ではなく紗合せです。
二重紗は「織り」で紋様を織り上げますが、紗袷は「後染め」が殆ど。
二重紗は織りなのでしっかりしていて、紗袷は染めなので柔かと、生地質も違います。

紗袷も二重紗も、紗であっても盛夏の着物ではなく、袷と単衣の中間の扱いです。 本来の着用時期は、5月の半ばから6月の声を聞くまで、つまり、たったの2週間。袷では暑いけれど単衣ではまだ寒いという時期限定で、あまりに着用期間が短い贅沢な着物です。
が、着物離れの現代事情から、着用期間を長くしたいという思いがあって、裏のつかない単仕立なので、最近は6月にも着る、つまり5月半ばから6月末まで着ていいとも、単衣着物として、5月半ばから6月、更に9月にも着用しようという考えもあるようです。
つまり、折角の贅沢な着物を着るなら本来の着用時期を守ろうという人、それでは勿体無いから春単衣の扱いで、5月の2週間だけでなく6月まではいいが9月にはダメという人、春に限らず秋にも、単衣の時期を通して着ていいという人など、考えが分かれているようです。
特に着物を売る・普及したいという立場からは、できるだけ長い期間着られるように、単衣着物と同じように扱おうとする傾向が強くなっているみたいです。

なお、二重紗と同じ織り方で、表が紗でも裏が少し厚みのある生地などだと、秋冬〜春に羽織や着物コートとして着用したりします。



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2011/4/19更新
2011/4/19 登録
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