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あかねの空間
川越唐桟 素材 素材

川越唐桟を扱っている川越の呉服屋さん2店舗の情報は出ていますが
川越唐桟に関する細かいKW化はされていませんでしたので出してみました。

現在、その粋な縞と手頃な値段(1反1万円〜)で人気急上昇の川越唐桟ですが、
実は20年前までは幻の織物だったのです川越唐桟。

特色は、平織りで極めて細い双糸を使うことで、
木綿でありながら絹そっくりの風合いを持っています。
江戸時代に遠い南の国からもたらされたエキゾチックな縦縞の「唐桟」は、粋で大変人気を博しました。
ですが大変に値段が高く、庶民のものではありませんでした。
ところが安政の開国以後、日本ではどうしても紡げなかった極めて細い木綿糸が、
産業革命以後の欧米諸国から安く輸入できるようになりました。
そして川越唐桟は川越の絹織物商の中島久平(正田屋という屋号を持った人)という人が、
江戸末期になり川越の織物商・中島久平がイギリスの細い紡績糸を入手し織らせたのがはじまりと言われています。
「川越唐桟」の誕生の地は現在の入間市元加治・野田といわれています。
元加治村野田の機屋にこの糸で織らせたのが細い糸二本取りの「双子織り」です。
いち早くこの点に着目し、当時絹織物の産地として栄えていた川越の機屋に「唐桟」を織らせました。
これが川越唐桟のはじまりになります。
そしてそれは大変良質で安価だったため、爆発的に売れ、
これを中島久平は「川越唐桟」と名付けて日本橋伊勢町の店舗で売り出しました。
木綿なのに絹の手触りと、江戸っ子のあいだで大評判になりました。
絹のような華やかさはありませんが、これこそ江戸の粋。絹を禁止されていた町衆が
木綿なのに絹の光沢があり、はじめは絹より値段が高かったという唐桟に夢中になったそうです。
「唐桟」といえば「川越」と言われ、「川唐」(かわとう)の愛称まで生まれました。

明治中頃で川越唐桟は機械化に遅れ、その上粗製濫造品が出回り衰退。
大正時代には途絶えてしまった「川越唐桟」ですが、20年前に復活しました。
川越の故・田中利明さん(田中屋美術館)と中央公民館で活動をしていた
市民サークルが手探りの状態ではじめたのが「川越唐桟愛好会」です。
ずっと幻の織物でしたが、川越で研究会ができ、その後手織を復元。初代会長は故・田中利明さんでした。
現在機械織りの「川唐」を作られている西村芳明さんも糸や織りについての指導をして下さいました。
草木染めの糸の復元から始まり、根気のいる手織を続け、手織は東村田鶴子さんたち、機械織りで入間市の西村さんが復活させました。

そして昭和55年には現在の織り元、西村芳明夫妻が力織機で「川唐」を製品化され、
今川越の呉服屋2店舗で流通している機械織りものは西村織物の反物になります。
手織り唐桟は全て双子織りになり非常に高い技術を必要とされます。

糸について少し。
川越唐桟に使用している高級エジプト綿になります。
機械ばた(単糸織)に使用されている糸番手は70番手。
機械ばた(双子織)に使用されている糸番手は80番手と100番手です。
機械ばた(双子織)草木染のものになりますと、80番手と120番手になります。
手織り(双子織)草木染 も少しですが、流通されています。
しじら織りの夏川唐もあります。

そして機械織りされている織元さんがお歳を召していらっしゃり奥様を亡くされ、
後継者もない状況を考えとこれから先どれだけ供給できるか判らないと言う話をお聞きました。


中ざくらさんがきものサロンで川越唐桟の記事を紹介してくださいましたので引用です。
西村織物さんは唐桟の生産を止めていらっしゃるそうです。代わりに生地を縞帳として残す事を自ら課して
いるそうです。
「パートナーを失って、工場の時間は止まってしまった。
力織機には糸がかかったまま織り掛けの布が何反分も取り残されたまま・・・」との事です。
「後世に生地を残せばやる気のある人が、此れを手がかりに、
唐桟を復活してくれるでしょう。跡継ぎも工場も残せなかった、せめてもの罪滅ぼしです。」との事でした。


【カワゴエトウザン】

埼玉

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2008/5/13更新
2007/4/26 登録
15484クリック/ 2回更新
感想
07/4/26 しょう  興味深く読ませていただきました。なるほど、こう言う歴史を持っていたのですね。手織りのものも拝見してみたいです。それにしてもここでも後継者問題... なんとかならないでしょうか!
あかね  そうなんです、しょうさん。後継者が居ないと言う事でだんだん機会織のものが廃盤になって来てしまっています。桐生の織本さんと少し話しましたが、単糸織の木綿の織物は糸が細くて切れやすく(伊勢木綿同様)難しい織物という事だそうです。
手織りの川越唐桟は呉服笠間呉服かんだで拝見すること出来ると思いました。
08/5/6 中ざくら  きものサロン春号の136〜139ページに詳しく書かれていますが、二年前から西村さんは唐桟の生産を止めていらしたのですね。代わりに生地を縞帳として残す事を自ら課して、今87歳に成られるそうです。
あかね  中ざくらさん今回のキモのサロン春号を拝見していないのですが、西村さんは奥様を亡くされてからは生産をやめているようです。呉服笠間と呉服かんだとキモノスイッチとマルトヤで西村織物の川越唐桟の取り扱いがあるようです。縞帳は今後も織れる人が現れるために後世に残していって欲しいものです。
中ざくら  「パートナーを失って、工場の時間は止まってしまった。力織機には糸がかかったまま織り掛けの布が何反分も取り残されたまま・・・」との事です。「後世に生地を残せばやる気のある人が、此れを手がかりに、唐桟を復活してくれるでしょう。跡継ぎも工場も残せなかった、せめてもの罪滅ぼしです。」との事です。 
08/5/16 中ざくら  大事に着たいと思っています。
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