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くにえの空間
芭蕉布 素材 素材

芭蕉布
それはバナナの布
でもスーパーでは売ってません。
しかも小市民にはおいそれと買えません。ウッキー!!
そういえば、バナナも昔高級品でなかなか食べられなかったと聴いたことがあるゾ。

などと考えながら、バナナを栽培しようと思ったのは自分だけではないはず。

えー実は芭蕉には、実芭蕉、糸芭蕉、花芭蕉とありまして、
芭蕉布は糸芭蕉の茎を裂いて、績んで、糸にします。
今貴方が食べているのは、実芭蕉のほうです。
あしからず。

【産地について】
芭蕉布というと、重要無形文化財に指定されている喜如嘉の芭蕉布が有名ですが、
奄美大島や、宮古、多良間、石垣、竹富、西表など各地の作家さんが芭蕉を育て、糸を作っています。

【西表の紅露工房 芭蕉を積極的に作品に取り入れている】

【実芭蕉について】
またインドでは実芭蕉を繊維として利用しており、これを着尺にしようと頑張っている作家さんもいらっしゃいます。(一般に着尺は洋服に比べ、お尻が裂けないだけの強度が必要)

【取り扱いについて】
芭蕉の繊維は、苧麻以上に乾燥に弱く
乾燥すると折り目が切れてしまうと皆さんがおっしゃいます。
もしかすると、琉球から持ち出してはいけない布なのかもしれません。

【地直しについて】
芭蕉はなかなか布目の揃わない難しい繊維です。
喜如嘉では、濡らして引っ張り、湯呑で擦って巾出しをします。それでも耳が揃わず、「不完全な状態ですみません」と平良さんが言うほど。
特に乾燥すると、このあたりも難しいようです。

【糸作りについて】
着尺にできるのは、芯に近い柔らかい部分だけだそうで、一反を作るのにおおむね200本の糸芭蕉が必要なそうです。
そして最も大変なのが、細かく裂いた芭蕉を一本の糸につなぐ苧績みの工程ですね。
喜如嘉の芭蕉布などの生地を見ると、結び目がぽっこり出ているのですが、
他の産地の作家さんに聞くと経糸については、撚りつなぐというのが一般的なようです。

【多良間の西筋ヒデおばあ
多良間は宮古上布の産地でもあり、績み方は宮古上布と同じ撚り繋ぎ】


【喜如嘉最強の芭蕉糸
最も細い糸だそう、でも縮尺がわからないのでわかりにくい...】


【人間国宝 平良敏子氏 2007.10.29 喜如嘉】


【鮮やかな煮綛ニーガシー芭蕉布】

【参考文献】
平良敏子著 日本放送出版協会刊 「平良敏子の芭蕉布」(1998/08) (豊富な写真で多くの柄を楽しめる)
岡田 譲著 講談社刊 人間国宝シリーズ〈41〉喜如嘉の芭蕉布 (1977/10) (写真が比較的多い)
辻合 喜代太郎著 はくおう社 京都書院刊 「琉球芭蕉布」 (1973) (50以上の実物端裂付!)


【バショウフ】


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2008/1/17更新
2006/10/19 登録
9913クリック/ 3回更新
感想
06/10/20 えりりん  スゴイ、スゴイ!宝物の様なキーワードですね。くにえさん!どうもありがとう。こうゆう結果を出す為に日本中を取材して回っているんですねっ!素敵です。
中ざくら  「宝布に華咲かち」で 喜如嘉の芭蕉布の結び目をしっかり見て着ました。素晴らしいKWですね。
フー  えーっ!バナナなの!と思ったらバナナの仲間なのね。ほおほお。一反に100〜200本の木が必要というのにもただただびっくり。すごいことです。衣服というのはホントに貴重なものだったのですね。
ykk  昨年の沖縄から一気に この域まできましたか。
感慨無量です
無理矢理?お連れした甲斐がありました。
でもきっと迷惑だったんでしょうね。
私はあれ以来 泡盛の勉強を日々重ねております。
いつかその成果を発表せねばなりません。
お疲れさまでした。
ありがとうございました。
06/10/21 くにえ  えりりんさん、中ざくらさん、
お褒め頂恐縮です。ちなみにお邪魔してきただけで「取材」とかそんな大そうなモノじゃないです。
フーさん、
どうですか、実芭蕉で着尺作るというのは?
ykkさん、
僕って何やってるんでしょうね??
オモ  キーワードを読み、バナナ?→アバカ!→実芭蕉???と思ったらアバカも糸芭蕉でした。アバカはバナナの木の繊維だと聞いていましたが、厳密には違うってことでしょうかね?
オモ  あ、「木」じゃないか。
06/10/22 くにえ  アバカは糸芭蕉と同じ属だそうです。
でも何が違うんだろう??
植物の見た目はソックリ。
モノの本にはアバカは葉脈繊維といわれるんですが、(糸芭蕉は靭皮繊維と分類されることが多いです)これも、本当に違うのかよくわかりませ〜ん。
ykk  くにえさんの行く道は
手仕事の広報と応援団と見ます。だめ!?
11/2/1 もずや  よく西表まで行きましたね。私は難儀しました。
11/2/4 くにえ  もずやさん
ありがとうございます。
西表島は石垣島から4,50分位、意外と近いです。
昨年も行ってまいりました、いいところです。
もずや  くにえさん。私が言ったときは台風が接近していて、舟が波の上を跳ねていました。西表に着いたらタクシーもなにもないし、石垣昭子さんにも連絡とれないし、港で呆然とたたずんでいたのを思い出します(^_^;)
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