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2008.12.26 [金] ある日の夕暮れ

左京区高野川にかかる蓼倉橋から。
歩行者&自転車&犬猫などのみ通れる細い橋。
この橋の風情がけっこう好き。

2008.12.24 [水] もみの木ケーキ

しばらく飽食が続いていたので、ケーキは小さいのでがまんした。18時半のマールブランシュはお店に入りきらないほどの人。なんとか買って帰ったケーキはいちごショートともみの木ケーキ。すんごく可愛くて、なかなか美味。超抹茶で、中には小豆も。

2008.12.23 [火] 七五三

七五三の写真が届く。
三歳五歳だったのはついこのあいだのような気がしてしまうのに。

支度はおばあちゃんがいろいろ工夫。
組み合わせが個性的で、面白くて、昔の女の子みたい。
鶴の総柄の着物は私たちも着たもので、元はだいぶ年上の従姉妹が着たものだったらしい。ということは50年近く前に誂えた着物。洗い張りして新たに仕立てて、小物はいろんなところで探してきた。紅白の帯締は2本の丸ぐけを背中で繋いだのだとか。
私は髪飾りをプレゼント。大徳寺門前のお店「おはりばこ」でとっても可愛いのをみつけました。
http://item.rakuten.co.jp/...

今は七五三も成人式も完全にお仕着せで、いわばコスプレのようだから、みていてあまり面白くない。ぺらぺらできつい色合いの貸し衣裳には目を覆いたくなる。百貨店できちんと誂えたお仕着せはとても立派ですごく完璧。でも何故か地に足が着いていない印象を受けてしまう。たぶんそれは、着物の組み合わせ、着かた、小物選び、髪形、全てのディテールにその人らしさが不在だから。だから「お人形さん」になってしまうのだ。

着物はあるから、帯を探そう、小物はこれとこれ…そうやって揃えていくと、組み合わせはどこか崩れて、あるいはよりぴったりと来る。自ずとその人らしくなっていく。
ももちゃんは、お仕着せのお人形さんではなくて、しっかりした七歳の女の子でした。

2008.12.22 [月] 畑と忘年会

昨日の天声人語は、畑、そして「すたれもの料理」の話題だった。やたらと頷くところが大きかったので以下引用。

“ひとくちに野菜畑と言っても季節によって趣は違う。盛んな緑をトマトの赤、ナスの紺が飾った夏に比べ、冬の色はつつましい。大根、白菜、葱、蕪、春菊。借りている市民菜園を見回すと、わが畑も、よその畑も冬の野菜が食べごろだ▼穫れ盛りの大根は、風呂吹きや、おでん種にして味わった。手塩にかけたと思えば、葉っぱも皮も捨てがたい。刻んで炒め、ごまをまぶして、ご飯にのせて食べてみた。何杯もお代わりが進む▼(中略)▼きょうは短日のきわまる冬至。畑の野菜は、弱った太陽から少しでも力をもらおうと、一心に冬日を浴びているようで健気だ。そうして根や葉が蓄えた滋養を、人間はもらうのである。素朴な感謝の心が、すたれものを生かす料理に込められている。”

冬の野菜はじっくりじっくり育つもので、一日でみるみる実が大きくなる夏野菜とはスピード感があまりに違う。それでも暖かい日が続くと一気に育ったりするから面白いし、逆に土の中で育った野菜は力強く思う。夏の野菜がエネルギーの発散としたら冬の野菜は蓄えている感じ。

わが畑で収穫待ちのものは、大根、九条ねぎ、わけぎ、ほうれん草、水菜、菊菜、らでぃっしゅ、ブロッコリ、キャベツ、サニーレタス系いろいろ。越冬してじわじわ育ち、春大きくなるはずなのは、玉ねぎ、えんどう豆、苺、にんにく。根っこが休眠中なのは、アスパラガス、みょうが。ハーブはディルとチャイブとパセリ。
なーんて羅列してみるとすごい畑のよう。だけど面積にしたら6坪くらいだろうか。もうちょっとあるかなあ。ちょびっとずつ植えているのであります。
立派に育った大根をはじめて引っこ抜いたときは、うおーっていう喜びでした。

今日はこれから我が家で忘年会。
畑のものもいっぱい食卓にのぼります。献立は...
・わけぎとゲソのてっぱい
・ごま風サラダ
・汲み上げ湯葉(大島家謹製
・大根の皮のきんぴら(すたれもの料理)
・だしまき玉子
・ちりめんじゃこと大根おろし
・豚ばらと大根の炊いたん
・鴨ロースと水菜(とり京謹製)
・鯖のへしこ(枩田商店謹製)
・土鍋できのこの炊き込みご飯
・しじみ汁
・赤かぶの浅漬
・すぐき(谷寛謹製)
がんばったー。

2008.12.14 [日] 北山ドライブ

めずらしく週末ドライブ。
季節がよかったら自転車でチャレンジしたいところだけど、もう寒くてくじけてしまう。遠いし、坂だし。たぶんすごく坂だし。

本日のコースは、鷹峰から京見峠(その名のとおり京都を見下ろす峠。若狭から旅してきたら、最初に京を見ることになるのはここなのだろうか)をゆき、「山の家はせがわ」というハンバーグ屋さんでお昼ごはんを食べる。そして北山杉の集落をいくつも通って、越畑という集落が目的地。とても美しいところで、京都でいちばん古い家があるときいていた。

越畑はすばらしかった。棚田が美しくて、ささやかな畑と家が点在していて、小さな学校がある。唯一大変人気のあるお蕎麦屋さんが一軒(予約でいっぱい)、それに感じのよい喫茶店が一軒(お休みだった)、それから無人の野菜売り場。無粋なものは何ひとつなく、空がとにかく近かった。天空の里!うつくしすぎる!こんな土地に憧れてしまうのです。

自転車ならばここから水尾の里へ、保津峡へ下ることができるようなのだけど、シビアな細道が続くというから亀岡経由で帰路。コーヒーが飲みたいなあ、と思っていたら「カフェタイム」という珈琲焙煎店を発見。入ってみればカフェではなく豆を売るお店だったけど、試飲といってエスプレッソとカプチーノを淹れてくれました。すごく美味しかったし、人がよかった。若人でした。京都市内の久世が本店で、嵯峨にもお店あり。買って帰った豆はエスプレッソと好相性。イタリアのマシンで煎っているとききました。また訪ねよう。

2008.12.13 [土] すぐきの季節

すぐきの季節がやってきた。
いつもの農家兼お漬物屋さんへ買いにゆく。
いくつか買うと、いつもおまけをしてくれる。
最近はおまけを計算して買う数を考えるのだ。

冬野菜はおいしいなあ。

2008.12.3 [水] 晴天

ふわー。気持ちいい。
こんなに空がきれいなことは、あんまりないぞ。

賀茂川右岸にて。

2008.12.2 [火] 三日月と木星、金星

稽古場を出て振り返れば、晴れ渡った西の空にうつくしい三日月。
その右下には明るい星がふたつ。
ちょうど月と木星、金星がすごく近づいているのだってときいたところでした。

ぴーんとはりつめた禅寺の空気とも相まって、月もふたつの惑星も、より一層うつくしく思えます。
すばらしいギフトを貰ったような嬉しい気持ちになって、少し遠回りして帰路につきました。

境内ではわずかな明かりにちょうど照らされた真っ赤な紅葉も。
ああ、きれいだー。

2008.11.29 [土] 自転車で東へ、吉田山

こんどは東へ。
吉田山のあたりをうろうろ。

宗忠神社の階段の参道は、吉田山荘が借景。
真如堂もいい感じになってきました。

2008.11.28 [金] 落ち葉わしゃわしゃ

糺の森もいいかんじ。
ここもまた絶好の落ち葉わしゃわしゃゾーンです。

葉の多くはいまだ木の上。
まだしばらく楽しめそうです。

2008.11.27 [木] 時雨洗紅葉

先日の茶の湯稽古、お軸は「時雨洗紅葉」。
今は時雨ではなくて本格的な雨。
洗うどころか、だいぶ落葉してしまうのだろうか。

写真は先週末の府立植物園です。
紅葉はそこそこ、フウの木はまだまだ。
南門から伸びる広い道は欅の落ち葉でいっぱい。

落ち葉を踏みしめて歩くのはいつもうきうきする。
たくさん積もったふかふかの落ち葉をわっしゃわっしゃとかきまぜて歩く。
たのしー。

2008.11.23 [日] 自転車で西へ、化野まで

ほうじ茶をポットに入れて、むかごご飯をお弁当箱に詰めて、西に向かって自転車でゴー。
きぬかけの道を通って、広沢の池を経て、北嵯峨をうろうろ。大覚寺や化野まで。嵯峨野のあたりも。

何となく気が向いて訪ねた「直指庵」、重要人物として篤姫にも登場する近衛家の老女・村岡が、厳しい詮議を逃れたあと、没するときまで住んでいたところなのでした。
直指庵の紅葉の木は、大きく見上げるほど背が高い。そして真っ赤に色づいていました。

2008.11.22 [土] 大徳寺開山忌

朝から夕方までずっと大徳寺にいた。
11月22日は大徳寺のお祭り。寺を開いた大燈国師(宗峰妙超)を奉る法要に参列させてもらって、表千家家元による献茶式を拝見。法要のちのお精進は五臓六腑にしみわたっていった。

写真は僧侶たちの履物です。帽子や装束、こんな履物。初めて目にするものばかりでした。

2008.11.20 [木] 好みの遍歴

着物に興味をもちだして、最初はやはり洋服感覚。ほどなくほっこりとした紬、温かみのある鄙の手仕事へと好みは移っていきました。次第に、きれいな色、美しい艶やかな絹に洗練された仕事に惹かれていくようになりました。

ほっこりしたものと、きれいなもの。
シンプルなものと、可愛いもの。
どっちなんだろうと、その間をさまよっていたと思います。

「きものサロン冬号」の箪笥のページで着ているきものは、その双方が共に「うん」と頷いてくれる組み合わせ。
誌面では白っぽく写っていたけれど、実際は桜で染められた淡いピンク。結城とは違う感じで、ほっこりとした風合いです。とても珍しい紬で、余呉紬といいます。余呉というのは滋賀県の湖北にある余呉湖の余呉。ここでごく少量紡がれている糸を、京都で染めて織っているものだとききました。帯は着物好き初期に京都寺町の唯屋さんで選んだ紅型です。

2008.11.18 [火] 秋は夕暮れ

ちかごろお茶のお稽古が終わるころは、
夕焼けがいつも綺麗です。

それにしても昼間は暖かかったのに、
午後からは時雨れ、夕暮れには冬のような冷たい風。
翌朝は1〜2℃だったとか。

2008.11.15 [土] 長浜きもの大學 追記

長浜きもの大學、オープニングイベントは“ハンドフルート”でした。指を組んで口を覆う、それだけでメロディーを奏でてしまう。とても見事に。こここんなことができるのかと口をあんぐり開けて見入ってしまいました。→YouTube

そしてエンディングは日本舞踊。タイムリーなことに曲は「黒髪」。細い躰に小さな頭、紫の浜ちりめんのきものに黒の帯、角出し。シンプルな、たぶん地毛の日本髪。林泰子さん、美しすぎました。

2008.11.15 [土] 長浜きもの大學

心配だったお天気もなんとか持ちこたえてくれて、浜ちりめんの白生地工場ツアーは無事終了。午前午後合わせて30名弱の方々を案内してきました。
「白生地工場なんて面白いんだろうか」と運営側は心配していたけれど、へえー、ほおー、うわー、とみんな楽しんでくれていた様子。ある方は、宇宙に行ったみたいに面白かった、なんていう面白感想。

浜ちりめんは、機械織とはいえ、糸の準備に3週間、一反を織るのに織機で半日。しなやかな生地を作るためにたくさんの努力と工夫がなされています。
きものを選ぶときは、まず色や柄が気になってしまうけど、いい生地が持つ美しさはまったく侮れない。そして染め直したり、仕立て直して長く着まわすのは、元がしっかりとした白生地でなければできないのだ。
生地の良さをわかる眼を養いたい。参加してくれた方々には、今回のツアーがそのひとつの契機となっていたらいいなあ。
(当日のレジュメをここに置いています。興味のある方はどうぞー。)

ツアーの前に蚕糸・絹業提携支援センターのシルクレポートというものを読みました。繭から精錬まですべて国産の絹製品に「日本の絹・純国産」というマークを制定していること(=普通の「日本の絹」マークは海外製の糸はもちろん精練だけ日本、なんてものもまぜこぜになっている)、そのマークを取得したメーカーのリスト、養蚕農家の数、丹後や長浜の生産量などなど、興味深いレポートです。
例えば養蚕農家、1993年は27,180軒で2007年は1,169軒(わずか14年で96%減)。長浜の白生地生産量は2002年が229,227反で2007年が97,204反(わずか5年で58%減)。おそるべき数字が並んでいます...。

写真はオープニングイベント中の会場、それから司会の小川順子さん。白生地ツアーにも来てくれました。アンティークのきものに、帽子&ブーツがすごく素敵。静御前の銅像と一緒にパチリ。

2008.11.13 [木] 明後日は白生地工場ツアー

夏の終わりに長浜のちりめん工場へ見学に行きました。
機械でばんばん織りあげていく白生地だけど、でもきっと面白いに違いないと思い行ってみれば、やっぱりそこにはたくさんの人の手と、長年培った工夫がたくさん詰まっていて、想像以上に興味深い世界でした。

ちりめんはとにかく糸の準備が要。低温で乾燥させたり、熱湯でぐつぐつ煮たり、冷蔵庫で寝かして、地下水で撚糸にかけて、サウナのような部屋でじっくり乾燥させて・・・さまざまな工程をへてようやく織る準備が整う。一晩冷蔵庫で寝かせると艶が違う、なんて一体いつ誰が発見したんだろう。とにかく糸の準備が全体の工程の8割くらい占めるようでした。

そんなこんな白生地工場の見学ツアー、第11回目を迎える「長浜きもの大學」の講座のひとつとして、明後日開催します。
長浜きもの大學は、写真講座とか、半襟づくり、ビーズで帯留めを作る等々さまざまな講座のうち2つに参加できて、お昼ごはん付き、参加費3000円。なかなかお買い得な催しです(長浜市と市民ボランティアスタッフによって運営されています)。
キーワードにしようと思っていたのに、はっと気づいたらすでに応募は締め切り。いまさら役立たないお知らせになってしまいました。

浜ちりめんの羽織と、丹後ちりめんの色無地、五泉の塩瀬の染帯でゆく予定。帯揚げは丹後ちりめんかな。
お天気下り坂予報の週末。どうか雨になりませんように。

2008.11.12 [水] 青空の一日

今日は本当によい天気でした。
京都御所の銀杏はだいぶん黄色。
人がたくさん居るなあと思ったら、今日から御所の一般公開だったよう。光悦寺の茶会もちょうど今(その前の光悦寺へ行きそこねた...)。今日行く人は幸運だわ。

家には秋の恵みがいろいろ。
いただいた柿とかぼちゃはとても絵になって、そうまるで写生の素材のよう。早生のみかんは愛媛産と有田産が両方たっぷり。
ちなみに有田みかんは「ありたみかん」ではなくて「ありだみかん」だって知ってましたか。和歌山の有田は「ありた」ではなくて「ありだ」なんです。知らなかったよー。

2008.11.7 [金] 左京区にて

紅葉はまだまだ。
なのに、特別に秋めいた一角を通る。
左京区・高野のあたり。
桜・欅・銀杏・ゆりの木。
街路樹はだいぶん色づいています。

2008.11.6 [木] 染帯の和歌メモ

音に聞く 高師の浜の あだ波は
かけじや袖の ぬれもこそすれ

浮気者と噂に高いあなたの言葉は心にかけずにおきましょう。
のちに悲しみの涙で袖を濡らすことになりましょうから。

(祐子内親王家紀伊/1102年/『金葉集』/小倉百人一首72番)

2008.11.3 [月] 秋手ぬぐい

だいぶん秋らしい風情になってきました。
落ち葉がかさかさ、冷たい風がぴゅー。

箪笥の整理のついでに、手ぬぐいコレクションのなかから2枚おろすことに。だいぶ久しぶりです。
ひとつは秋の七草、もうひとつは浄瑠璃寺。秋そのものです。

2008.11.1 [土] ピンク帯揚

三浦清さんにお願いした帯揚を受け取りました。
とてもきれいな色。こっくり。可愛い。美味しそうな色。
チョコレイト色と良く合いそう(それってつまりアポロチョコ)。
うむ、よいであるぞ。うむうむ。

結局、着付けを習っている先生から道明の「桜色」の帯締をお借りして、それを見本に。この桜色はすごくきれいな色なので、どちらかというと地味な方向に、とお願いしました。して、どんぴしゃ。
「いくつかのピンクを和紙にプリントアウト」作戦はうまくゆかず。我が家のプリンターはあまり発色がよくありませんでした。やっぱり絹の布や糸にまさる見本はありません。ありがたや。

写真は先生おふたりがみせてくれた数々のピンク(の一部)。すごいでしょう、このコレクション。曰く「昔ね、端から全部順番に買っていったの」って、えー。

2008.10.29 [水] ある日の収穫

かぶ4つ、まだ小さめの2期目らでぃっしゅ2つ、いくつかの種類のレタスのベビーリーフ。
夕ごはんはかぶとベーコンの牛乳スープ、生野菜等々。

2008.10.26 [日] 腹式呼吸の夜

母と姉が遊びに来てにぎやかな数日。
ある夜は松栄堂さんの源氏物語千年紀にちなむ「源氏の香り 薫物の世界」という会に参加させてもらいました。

会場は東山の青蓮院。境内には香りにまつわる展示がいくつか。小御所ではこの千年紀に際して平安期の文献に残されたレシピを元に忠実に再現したという薫物(=練香)が薫きしめられています。今では国際商取引の禁止されている麝香muskも特別にストックから使っているとのこと。重厚な香り。いい香り。雨のあとだったから湿気があり、こんな日は特によく香るのだそうな。もうこの場所から離れたくない。

メインのイベントは宸殿で源氏物語の語りと笛の演奏。お付き女房が年若い紫の上について光源氏について語り聞かせる、という趣向。小袿姿で現れるのだから、もうなんだかタイムスリップです。女房の話に耳を傾けている間に薫かれていたのは「梅か枝」。よい香り。でも特別に再現された薫物には負けてしまう。

姉の買物について歩いて練香に開眼したのは一年ちかく前でした。今でも時おり和室で薫いているけれど、今日にわかに欲しくなってしまったはこれ(笑)。ああ、焚きしめたいものだ。

そうそう。香りを思い切り味わっていると、自ずと腹式呼吸になりお腹が空くのだそうな。姉曰く、香道の稽古前には何か食べてから行くようにしているしているのに何故かお腹がすく、それを先生に訴えてみたら腹式呼吸になるからお腹が減るのだと教えられたとか。その晩の私たちも遅いボリュームあるお昼ご飯のあとだったから大丈夫だと思っていたのに、語りがはじまるころにはお腹がグー。不意打ちなのでした。

2008.10.19 [日] 水明会おまけ

だらりも染帯。
ああ可愛い...。

2008.10.19 [日] 水明会

眼福なひととき。
ふいに先斗町の踊りの会“水明会”の券をいただいて、先斗町の歌舞練場へゆきました。秋に開催される「温習会」の存在は、張られたポスターやニュースなどで毎年見かけていました。春と同じように五花街それぞれであって、でも春よりも秋の温習会のほうが芸舞妓さんたちの気合いが高いときく。

で、実際観にゆくのははじめて。歌舞練場に近づくにつれて、あたりは芸舞妓さんたちでいっぱい。先斗町以外の花街の方々なのだろうか。4日間のうちの最終日だったせいかしら。とにかくいっぱいなのでした。お師匠さん風の初老の男性とか、旦那さんふうの方々とか、江戸からきているらしき芸者さんとか。玄人の色っぽい世界。どきまぎ。

踊りはとてもよくて、日本舞踊を習いたい気持ちがふつふつと湧き上がってくる(いや実行はしないと思う)。
でもなにより、会場全体に充満するあの色っぽい雰囲気にくらくらとしてしまった。こういう方たちのことを「きれいどころ」というのだ。

着物にも目移り。はんなりカラー勢ぞろい。幅広い年齢層の芸舞妓さんたちが来ていたから、それぞれの年齢に応じた色の変化というのをみることができて、とても楽しかったです。これまでこんなにたくさんの芸舞妓さんたちと同じ場所に居合わせたことはなかったから。染帯率の高さにも驚きました。織の帯はかなりマイノリティなのです。ほら写真の後姿はすべて染帯。

2008.10.18 [土] 秋晴れつづき

今日もいい天気。
森田流着付け教室の4回目です。
抹茶ミルク色の色無地を着ていきました。課題は柔らかものの、特に襟元。こつがいくつも。要復習。しばらく紬を着るのをやめてみよう。そして今しばらくは紐はきつめにやってみよう。

家に戻ったら「京見峠」が素晴らしかった話をききました。鷹峯から北山杉の山のなかをずうっと走り、ぐるっとまわって周山街道から戻ってくるコース。いいなー。こんなにいいお天気だったものね。

もう一ヶ月も前になるけれど、しまなみ海道へ初めての自転車ツーリングに行ってきました。尾道まで新幹線でゆき、橋でつながった瀬戸内の島々を渡り、四国・今治に到着。そしてまた戻ってくるコース。青い海にかかる橋を渡る気持ちよさといったら。

最後は尾道ではなく船を乗り継いで、鞆の浦へ。
そして福山から新幹線で戻りました。2泊3日です。
鞆の浦は「崖の下のポニョ」のモデルになった町。よいところでした。すごく。
なのにとんでもない橋の計画が進んでいるのです。

2008.10.16 [木] 備品をいろいろ

室町界隈でちょこちょこと備品探し&お買い物。
双葉文庫店と米田進栄堂で「1尺3寸」の帯用文庫紙、ニコニコ絹縫糸で絹糸など。

帯用文庫紙はやはり一番種類が多いのは1尺7寸で、1尺5寸と1尺3寸が少しずつ、という感じ。残念ながら真っ白の「御誂」文字なしのものはなかったのだけど、お坊さんの袈裟用コーナーに一番シンプルなものを見つけ、これにしました。でもよく見てみると「御誂」の文字が左に寄っているのは何ためか。1枚105円。なかなか上等な耳付きの和紙なのに良心価格です。
ここでも「1尺3寸の畳紙は」と訊いたら「文庫紙のことでっしゃろか」と確認をされました。まぎらわしいのでこれからは「文庫紙」と呼ぶことにします(京都では着物を包む紙のことを文庫紙と、着物を着るときに敷く紙のことを畳紙と呼ぶ)。

ああそれから。
四条通ではオープンしたばかりのお茶のお店の前を通りかかりました。もとは小さく目立たない店構えだったのに伊右衛門効果かビルへ建て替え。モノクロの“モダンデザイン”ビルは地下一階から六階までお茶づくし。お茶を使ったフランス料理を味わえる階もあるそうな。
されどすべての階に京の○○と名が付くのはいかがなものか。そして茶の名が(銘とは言えまい)「平安京」だったり「金閣」「銀閣」だったりするのはいかがなものか。眩暈がした。

2008.10.14 [火] 月見の茶会

朝からしっかりと雨。ずうっといいお天気続きだったのに、なぜこの日に限ってと恨めしい気持ち。

それでも二回の茶席ののち、お堂で美しい音楽を聴き、ご飯とお酒をおしゃべりを楽しんでいるうちに、雲の間からお月様。
帰り道はひたすらうっとり。暗がりを味わい、月を仰ぎ明りを浴びました。茶席の軸は「秋月揚明輝」。

2008.10.13 [月] 着付けを習う、収納まわり

「森田流」の着付けを習いはじめました。
着れるには着られても、やっぱりきちんと綺麗に着たい。紬ならばなんとかなっても、にわかに柔らかものを着てみると途端にダメなのです。教えてもらっている2人の先生のように、きれいに、でもゆったりと着られるようになりたい!

森田先生の教えに近づくべく、紐や帯枕などは「乱れ盆」(自作)にきちんと用意するのであります。着付けの途中に、ありゃ帯板が出ていない、なんてうろちょろせずに済むように...。

そんなことで近頃は着物づいているから、あれこれ気づくことがある。例えば帯。帯の畳紙はいろんなサイズがあるけれど、1尺3寸弱の畳紙に帯を収めれば、箪笥にもぴったり収まることを知る。袋帯はこの畳紙にはちょっときついけれど、名古屋帯なら大丈夫。このサイズの畳紙なら、きっちり2本横に並ぶのだ。これからはできるだけ1尺3寸の畳紙に仕舞っていこうと思う。

桐箪笥、葛篭、そして僭越ながら乱れ盆も、「きものサロン」の取材を受けて、次号冬号に誌面デビューすることになりました。四谷の箪笥の松本さんで作ってもらった桐箪笥。心からリスペクトしていて、本当に気に入って使っているから、この取材は今までで一番嬉しかったです。オーダーが殺到して困る、職人を増やさねば、となるくらいに影響力があるといいな(笑)。そしてこれからもずっとすばらしい仕事をしてほしい。

2008.10.12 [日] 秋の夜長に

連休中日の夜は、裄直しをしてみました。
和裁のことは何一つわからないですが、とにかくちょっとずつ解いてみて、もとあったとおりに直せばよいのだからとチャレンジ。

まずは胴裏の部分を10センチくらい解く。そこから表地をひっぱりあげ、縫い目をじっくり観察。ふむふむ、これが「キセ」というものか。身八ツ口の付け根の部分はとても元に戻せないと判断。そこはいじらずに、袖付けの部分だけを半分くらい解き、アイロンをかけ筋を消し、縫う。そしてまた半分を解き、アイロンをかけ筋を消し、縫う。胴裏も同じように解いて縫う。最後に胴裏を閉じるときはちょいとやりにくかったけれど、表地のほうは意外とカンタン!

初心者としては、思い切りよく解くのは厳禁。とにかくよく観察して、すこしずつやってみれば、ぜんぜんできるじゃん!ということが分かりました。なんか嬉しい。

写真下は名古屋から届いた、上布のお恵み。
今晩はこの繕いまで到達せず。次の夜長にがんばろう。

2008.10.10 [金] 福井サイクリング

福井の三方五湖というところでサイクリング。ご近所のご機嫌なおじさんのクルマに3台の自転車を載せて、日本海へ向かって鯖街道を下る。

三方五湖はその名のとおり5つの小さな湖のある地域のことで、それらは日本海スレスレのところにある。5つの湖は自然に、あるいは運河でつながっていて、ほとんど海水の湖もあれば、淡水の湖もある。それぞれ水が違うから景色も異なる。海水の湖は釣りがとっても盛んでまわりも賑やか。淡水の湖はとっても静か、そして意外にも周りは梅の産地なのでした。

湖のほとりに並ぶ自転車は、リカンベント、アルミ製ロード、クロモリ折り畳み、の3台。リカンベントとロードは乗り手と共に「キョースマ!」に出演しています。キョースマのこの号はとっても面白い! 自転車好きはぜひお手にとってください。

2008.10.1 [水] 色のこと その2

あるエッセイを書く方から着物について訊ねられました。地味と言われませんか、若いのだからもっと赤いものをと言われませんか、と。その方自身は好意的に思ってくれたうえでの質問でした。

すっきりしていて(柄があってもなくても)、でもどこかほっこりと柔らかく(風合い)、きれいな色が好き。
好みについて、特に色の好みについてすこし考えて書いたメール。そのまま載せてみます。

--
えっと、私はじつはけっこう赤好きなのですよ(笑)。
ただ着物を好きになったころは、いわゆる洋服感覚で、
シンプルなもの、紬、麻にばかり目が向いてました。
(中略)
で、そんな好みのころにわりと着物を揃えてしまったから、
その後「可愛いもの、きれいな色、やわらかいものが着たい」
と思うようになったものの、まだあまり買い足すこともできず今がある感じです。

だから「もっと赤いものを」といわれると
前は「いやそんなことは」と思っていたけど、
今では「ほんとよねえ」と頷いてしまってます。
とはいえ、たぶん真っ赤とかは着ないのですけど、
きれいな色が好きですよー。それに、ちょっと赤いものを挿すのも大好きです。
たとえばこんな感じ(2008/4/26の日記2007/10/6の日記)。

先日お会いしたときは確か白と茶の格子(というよりギンガムチェック)の小千谷に
無地の帯、帯締めは何をしていたか忘れてしまったけど、白だったかなあ。
それにうすいピンクの帯揚げをしていたと思います。
このピンクが、今の気分です。地味なりの抵抗というか。
そんなことで、脱・地味を図っているつもりなのです。

ただシンプルなものが好きなのは最初も今も変わらないです。
ごてっとした感じではなくて、すっきりしていたいです。
それに濁った色は好きでなくて、透明感のある色が好きです。
なんというか、「地味とされる色」でも「きれいな色」ってありますよね。
たとえばグレーは地味とされているけど、何とも華やかなグレーってあると思います。
あるいはピンクは若い色とされていて、私にとってピンクは着たい色だけど、
わかりやすすぎるピンクは好きではなくて、
もちょっと微妙なトーンのピンクに惹かれます。
好みについてはこんな感じでしょうか。
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写真はその夏の日に着ていたもの。
もうひとつは昨日着たもの。茶の無地紬は手ごわい相手なのだけど、ほっこりざっくりした紅型の帯とは相性がよいみたいだった。ぼたんさんから譲ってもらった帯締めも活躍です。

2008.10.1 [水] 色のこと

台風は低気圧になったのかしら。朝方には雨があがってきれいな青空に。高野川沿いを自転車で走ったら、ピンクのコスモスがいっぱい咲いていました。

ピンクの帯揚げを三浦清さんのところで一枚染めてもらおうと思っています。さて色をどうしようか、いかに色を伝えるかを思案中。見本帳はみればみるほど迷うし、「これだ」という色となかなか出会えないのです。さりとて呉服店のように色見本が手元にあるわけでもなく。本来なら布がいちばんよいけれど、紙でも和紙のようなマットな風合いならばうまく伝えられるかもしれない。ピンクのバリエーションを和紙にプリントアウトしてみようかと考えたり。

それで日本の伝統色がまとめられているサイトをいくつか探すと、みんなもうてんでばらばらだということが分かった。例えば「一斤染め」。一反の布に一斤の紅花を使い出た色というのがいわれときいているけれど、その一斤染め、サイトによってこんなにも違う。違いすぎる...。

私のモニターでみる限りでは、上から二番目からちょっと黄味をひいたくらいが今染めたいと思っている色。紙に落とせば色は間違いなく変わるから、いろんな色を試しにプリントしてみよう。

2008.9.26 [金] 宮古のカケラ求む!

ようやっと麻のワンピースやノースリーブの洋服を仕舞う。いいかげん風鈴も片付けなくては。夏着物のメンテナンスもしなくっちゃ。

夏きものについては懸案がいくつか。
ひとつは宮古上布の小さな穴。
繕うに適した布がなく、手芸店へ探しにいけば、薄い着物ならばこんなのがいいとごく薄い接着芯を薦めてもらいました。色もいろいろあってこれはいいなと思うけれど、50センチからでないと買うことができない。これはあまりにムダが多い...。必要なのは1〜2センチくらいのカケラなのだ。

そこで“恵んでやらんこともない”上布のカケラをお持ちの方、どうか愛の手を!
自分で洗い張りした上布をたくさんお持ちの方。
主にくにえさんにお願い(笑)。

2008.9.25 [木] 秋と歳末のたよりと、夏の名残

久しぶりに祇園をうろうろ。
この界隈で1時間半ほど時間をやり過ごさないといけなかった。
美山荘のOKUでお茶かなと思う。でもあまりピンとこず結局高台寺の阿月で白玉餡蜜。白玉ほんわり、小豆おいし。

すっかり秋の風が吹きはじめ、足首など出していたら冷えてしまう。温習会の提灯や貼り紙をみかけて、ああなんだか気持ちが温まるなあ...。と思ったらその先には顔見世か。秋を通り越して歳末とはちょっと早すぎやしませんか、って毎年言っている気がする(笑)。

それでいて宮川筋の舞妓ちゃんたちは、萩の柄とはいえ白地コーマの浴衣だったり、紗献上の帯だったり。京都は季節にうるさいなんていうけれど、結構鷹揚だなあとも思う。

2008.9.25 [木] 柳桜園にてリユース

特にこだわりがあるわけでないのだけど抹茶は柳桜園で買っていて、冒険せず従順に表千家お好み「珠の白」にしています。

缶はそこそこちゃんとしたブリキ製。使い捨てにはいかにも勿体無いと、洗って乾かした缶を持参したところ、普通にそれに詰めてくれました。代金は892円(標準の缶の半分の大きさです)。金額が少ない気がして、もしやお安くしてくれたのですかと訊ねたら、いやそうではないのだけど量を多目に入れていますとのこと。普通は18gのところ20g入れてくれたのですって。つまり一割増し。わーい。

缶を再利用できると分かったのも嬉しいけど、期待しなかった“おまけ”がなお嬉しい。お試しあれ!

2008.9.14 [日] 中秋

月が明るい夜。
ほとんど一ヶ月ぶりの日記になってしまいました...。
溯らないと。

数日前に前庭の萩が咲きました。
夏のはじめにヘンに剪定をしてしまい、花は咲くかどうかちょっと心配していたのだけど、とても可憐な花をみせてくれています。

もう一枚は最近夢中になっていることのひとつ「畑」の脇を流れる畦川のもの。種を撒いたばかりだから、ここ数日は毎日欠かさずお水遣り。
少ししたら、ベビーリーフやラディッシュが食べられるはず。しばらくしたら蕪や大根、ブロッコリーなども。じゃがいもも収穫できるかなー。

2008.8.17 [日] お盆が過ぎて

送り火の翌朝は涼しかった。いや涼しいとは言い過ぎか。暑くなかったのだ。そして夜は明らかに涼しくて、足元など肌寒いくらい。眠るときは窓を閉めたほうがよさそうだ。

昨晩は大文字に火が灯るのを見届けて、妙法のほうへと向かってみた。ごく間近で法の字をみて、妙のほうへ行く。山へと登る網製の扉は開かれていて、行き来をする見物人もちらほら。南無妙法蓮華経と唱え続けるお坊さんの後ろで火をみつめました。

2008.8.13 [水] 夏の旅

新月のころ出かけて、京都に戻ってきたら月は半分より少しふくらんでいた。毎晩のように月をみていた。時には夏の大三角形も、くっきりとした天の川も。8泊9日の旅でした。

高知・四万十川源流に1泊、海沿いの黒潮町に2泊、フェリーで九州に渡って桜島に1泊、屋久島へ渡り4泊。

旅の前半は、自転車で、鉄道で、「日本は瑞穂の国なのだ」と思いを新たにする。みずみずしい稲の穂は何よりも印象的だった。
屋久島へ渡れば(大学生のころ三度訪ねた。今回はそれ以来)、自然のパワーに圧倒されてしまう。懐かしい再会もあり。川と森と海を満喫。海の幸も、芋焼酎も。やっぱり屋久島は特別だ。

写真は屋久島の森の中で「こだまごっこ」をしているところ。それから島の西、東シナ海に面した永田の「いなか浜」。この海がいちばん好きだ。

2008.8.2 [土] 夕焼け

仕事をしていてふと横をみたら、辺りが全てピンクに染まっている。近年まれにみる美しい夕焼け!
あわてて二階に上がり空を写した。

明日から夏休みです。久しぶりの長めの旅行。
自転車で時々走り、鉄道に乗り、フェリーにも。
コースは高知→大分→鹿児島→屋久島。
辺境へ移り住んだ友人を訪ね歩くツアーです。
いってきます!

2008.7.29 [火] 夏の休みを前に

お茶の稽古は八月お休み。
今日はお休み前の最後の稽古。
よい夏を、また九月からどうぞよろしく——と言いあって分かれるのはとてもいいものと思う。

雨上がりのお寺は美しかった。

2008.7.27 [日] 大原サイクリング再び

次号「キョースマ」(淡交社刊)は自転車特集。
撮影に付き添って、再度大原へゆきました。坂の様子も二度目となればわかっているから、だいぶ楽ちん。もうちょっと走りたいなあと思うくらいだった。里の駅・大原は、ソフトクリームやっぱり美味。カレーはもひとつ。赤紫蘇ジュースは疲れ回復にもってこい。

それにしても連日37℃の猛暑。京都に来て9回目の夏なのだけど、七月からこれほどに暑いのははじめてだ。一体八月はどうなってしまうのだろう。

2008.7.26 [土] 庭園講座

久しぶりの庭園講座へ。陽に灼けた庭師さんと再会。
今回は室町〜江戸の庭についての講義。そして青蓮院の庭と知恩院の庭を見学する。
門跡寺院については前はあまり知らなかったのだけど、後水尾天皇関連で『東福門院の涙』などを読んだから、しっくり実感としてわかるようになりました。ようするに皇族や五摂家などのやんごとなき方のみが門主となる特定のお寺のこと。でもって青蓮院も門跡寺院。メインの建物は宸殿と呼ばれ、南庭(だんてい)には左近の桜、右近の橘。まるで御所の紫宸殿なのだ。寝殿⇒宸殿⇒紫宸殿であるとも初めて知る。青蓮院の南庭は昔はきっと御所のように白洲で、さまざまな儀式に使っていたであろう、けれど用途が変わっていって今では苔庭になっている、とは先生の推論。

帽子&日傘というあまり格好よくないいでたちででかけました。でもその選択は正しかった。日差しが熱すぎる。

2008.7.17 [木] 山鉾巡行

暑い暑い日。浴衣で出かけて、観覧席に座り山鉾巡行をひたすら見学。いや、ひたすらおしゃべり。なぜこの炎天下でしゃべり続けているのだろうと不思議になる。
大きな鉾が近づくと、そうそう、鉾をみなくてはとはっとする。

午後は弥次喜多でかき氷。最近は白玉抜きが好みだ。小豆もなくてもいい。抹茶・ミルク(練乳)・クリーム(アイス)ははずせない。

2008.7.16 [水] 宵山

同じ頭がふたつ...。
でも肌の色がちがう。

2008.7.12 [土] 大原サイクリング

ずっと行きたいなあと思っていた大原サイクリングへ。暑い日。34℃。攻める。

大原に近づくまではクルマが行きかう道をゆく。大原に着いたら、気持ちのよい道を探す。稲が青々としていて、畑の野菜たちは元気いっぱい。さすが本職の畑は美しいなあと感心。そうかこうやって育てるのか、と思う。里の駅・大原はとってもよく、ソフトクリーム美味、おにぎり美味。おみやげはしば漬けと梅干。
江文峠はかなり辛いのかと思ったけれど、わりといけました。静原を通って帰路。

葉山のKIMONO真楽6周年パーティときっと同じように、一足早く夏休みの気持ちでした。

2008.7.10 [木] 銀河のような

思いがけず印金教室に参加する機会。
雑誌「和楽」撮影のエキストラとして(笑)。
あわよくば私の手などが誌面にあらわるのかも知れません。

印金は完成形をみると、どんなふうに作られているのか予想がしずらい。でもやってみれば、なるほどシンプル。だけどそのシンプルさが本当は曲者なのかもしれない。

課題は熨斗目の柄、3枚の型をつかう。1枚の型を乗せて糊(この特製の糊がミソ)をひき、糊をドライヤーで乾かしてから、細かく粉にした金をはらはらとかけて指で押さえる。乾いているのにくっつくのだ。翌日になったってくっつくのだという。えいえいと人差し指でやっていたらなんだか痛い。職人さんのように中指を使うとぐあいがよい。
2枚目はずれないようにしっかり型を乗せて、同じく糊をひく、乾かす、そして箔。ひら〜んとした箔を贅沢に。けちって小さいのを集めて張ると、よい艶のよい色にできないからと教えてもらう。ついつい節約したくなるけど、ここは始末しない、と。最後の型は銀の箔。金の上に金、金の上に銀、微妙なニュアンスがすてきなんだ。

それにしても金をひらひらとさせて、ふわ〜っと散り散りになるあたり、なんと気持ちのよいことか。熨斗目と散り散りの金のかけらは、小さな机の上にあってきらきらと深遠な夏の空の銀河のように感じられた。

夜は生ビール。竜神さんのこと、守られているという意識についてなど。大事な話。

2008.7.8 [火] 恵みの雨

朝方はげしく雨。
まとまった雨は1週間ぶりくらいだろうか。いやもっとかもしれない。おかげで涼しくありがたい。畑も喜んでいることでしょう。昨年同様種まきの遅れた我が家の朝顔たちはまだ背丈15センチほど。がんばって伸びてほしい。

写真は先日の李朝喫茶李青にあった鉄線。花の色合いも、小ぶりなところも好みでした。こんな鉄線を植えたいなあと思う。

2008.7.6 [日] 藍染めワークショップ

ebebeモリカゲシャツ)/高城染工/IREMONOYAによる藍染めワークショップに参加してきました。

ものを大事にしよう、マダマダ使えるよ、というebebeのイベント。気持ちのよいIREMONOYAの中庭にて。
女性ふたりの職人さんが教えてくれました。倉敷の児島というところから軽トラに載せて藍甕(を、ブリキの大きな大きな缶に入れて)を運んできてくれていました。

染めたのは麻のワンピース。とても気に入っていて、やたらと気に入っていて、先日同じものを新調し、くたっとしたほうを藍染にしたのでした。ワークショップの初回に参加したゆえ、いわば一番風呂(笑)。濃いい藍の液に浸して染めたら、藍の力で生地がぱりっとしっかりとした。色は深く濃厚で、大変お気に入り。

児島には工房兼お店があるそうで、こちらでも染め替えは受け付けているらしく、また染め替えた洋服なども置いているよう。
訪ねたい場所リストに加わりました。そのうち行けるかな。

2008.7.1 [火] 麻の背縫い

七月スタート。
茶の湯稽古。

おそるおそる小千谷縮をきてゆきました。
着付けはゆったりと、動きも気をつけて。
もしものときのために裁縫道具も携えて。

結果、大丈夫。
脱いでチェックしたところ、やっぱりちょっとひきつった感じはありました。ただ小千谷はシボがある分あそびがあるのかも。

2008.6.29 [日] 雨の日散歩

雨ざーざーの日曜日。
午後ケーキを買いに歩いてコムトゥジュールへ。
増水した賀茂川の飛び石橋を渡る。ところどころ水で埋没しておりちょっとスリリング。北大路と北山の間の飛び石の形は、角丸の三角形&いくつか菱形。勝手に通称「おにぎり橋」。

河畔には上陸した鴨がちらほら。不思議なことに片足で立ちつくしている。なぜ両足で立たずに片足で...。すぐそばまで近寄っても、ずっと片足。かなり謎。

ブラックチェリー&ショコラのタルトは美味でありました。

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キイさんの帯揚げの色がきれい!
きものまわりが増殖しているのですね。
ああスパイラル、行きたい。

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わあ、さらにきれい!

2008.6.28 [土] 畑スタート

ひょんなところから縁があって小さく菜園をはじめることに。やりたいなあと前からぼんやりと思っていたことだから、すごく嬉しい。

まずは玉ねぎをぜんぶ収穫してから、ぼうぼうになった草を抜き、鍬で土を耕して畝をつくった。油粕と石灰をまく。そして苗を買いにゆき(ただ時季的にちょっと遅かったようであまり売られていなかった...。)、きゅうり、茄子、モロヘイヤ、みょうが、バジル、紫アスパラを植える。近隣のおじさんが余っているからとサンチュの苗を分けてくれた。それも植える。そして雨。家にもどってしばし昼寝。ぐー。
三人でがんばりました。たのしい。わからないことだらけ。土すごい!

写真は畑の脇を流れる小畦川。
それは家から疎水に沿って自転車で5分ほどいったところにある、奇跡の小川。

2008.6.23 [月] 日本の繭

先日岡谷の宮坂製糸の宮坂さんのお話をきく機会がありました。山口伊太郎遺作展 源氏物語錦織絵巻の特別企画ということで絹・製糸・糸染めの等々のお話の会があったのです。

宮坂さんの話の本題は製糸だけど、自然と日本の養蚕についても話題は及ぶ。これまで日本の政府は海外から入ってくる安い繭の価格と、日本の高い繭の価格との価格差を補填してきたのですよね。養蚕農家はそれを受け取っていたのです。それでも養蚕は「割に合わない」仕事だった。これまでのやり方を変えます、補填なんてもうやめます(=生糸の輸入に係る調整等に関する法律を廃止する法律案成立)、日本の繭は日本の繭としてきちんとブランド化してやっていくよーに、というのが農水省の考え方。
そのために蚕糸・絹業提携支援緊急対策事業として特別の予算がつけられて、蚕糸・絹業提携支援センターというものが今年の2月に立ち上がったよう。今後3年間の事業予算は約35億円。内容はこんなふう。内訳はわからないけど、助成を受けるのは、群馬県の組合、高島屋、白生地の伊と幸、銀座もとじ、京都の塩野屋の5社。

農水省の「手切れ金」とも揶揄されているこの税金のゆくえ。
日本の養蚕のゆくえ。
見守っていきたいと思う。

2008.6.21 [土] 後水尾天皇ツアー

大阪の友人たちとともに修学院離宮。後水尾天皇ツアー。
わたしの野望ではまず仙洞御所に行って、お昼ごはんを食べて、後水尾上皇が修学院離宮の前に作ったもうひとつの離宮(今は圓通寺)にゆき、彼の比叡山ラブぶりを味わってから、最後に比叡山山麓の修学院へ・・・だったのだけども、埋まっている時間帯もあり逆の順番に。

梅雨の合間の曇りの一日。湿度甚だしく、蒸し暑く。木々の緑と苔がことのほか美しかった。それに今日はすばらしく幸運なことがあった。修学院離宮のあとに曼朱院前を通りがかったとき、あの素晴らしい石垣の苔を「こて」で剥がしている人がいた。それは不審人物ではなく庭の手入れをしている女性。なんでも苔が付きすぎるので時折こうして剥がすのだとか。また石垣の上の紅葉の木の下の苔は、杉苔をえこひいきして他の苔をむしるのだという。なんという贅沢な!
その剥がした苔を所望したところ快諾をうける。ずっとそこに居て全部はがすのを待ちたかったが今日はガイドゆえそうもいかず。でも公式に苔を貰うことなど滅多にないこと。やったあああああ。

仙洞御所は「やはり多くの人の手が入ってしまったためかぼんやりした印象」と同行の一人。歩く砂利道を広くとりすぎているせいで庭自体がどんと迫ってこないとも。なるほど砂利道がもっと控えめであればあの洲浜の美しさをもっと感じられるはず——。

以下後水尾天皇まわりでこれまで読んだ本メモ。
『東福門院の涙』(歴史小説としては面白いがウェットであまり好きでなかった)
『桂離宮 修学院離宮』
『修学院離宮物語』
『後水尾天皇』

2008.6.20 [金] 雨の日に

隣のブロックのある家の方は、園芸が大好きなようでいつもいつもお花が綺麗。その家の前を通りかかったら、青紫蘇(大葉)の苗がいくつも置いてありました。

沢山芽がでたからご自由にどうぞとのメッセージ。
いいなあ。すてきだなあ。
2ついただいて帰りました。
今度みかけたら話かけよう。お礼を伝えたい。

2008.6.18 [水] 単衣の背縫い

みなさまありがとうございます。ありがたや〜。
これは集約しなくっちゃ。むん!

でもって状況を詳しく書くと、ぱちっと切れてしまったのはおしりのあたり。
きものは緯が綿、経糸が苧麻の八重山グンボウ。2003年に石垣島で買い求めてから仕立てたものだから、糸の経年劣化ということではなさそう。それにまだほとんど着ていなくて、思い起こすともしかしたら昨日が二度目だったかもしれない...。
一度自分で洗いました。特別糸が縮んだ印象はないのです。
背の縫い方は、一重に普通に縫っているものに、背伏せがされているのみでした。
布のほうは糸の通っていた穴が広がってしまったところがいくつか。

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いただいたアドバイスはまとめてKWにしました。感謝!

2008.6.17 [火] ぱちっ

茶の湯稽古。
31℃だったそうな。
暑かった、でも口に出してはならぬ。
「暑いと思うから暑いのだ」と諭される。

着ていったのは、八重山グンボウと八重山みんさー白八寸。
お客さんをしているときに、ぱちっとなにやら音がした。しかも2度ほど。もしや背伏が切れたような気がする、と思いつつさほど気に留めていなかったら(なぜ気に留めない…)、お点前の直前に背縫いがぱっくり開いていることを教えてもらう。7〜8センチほど。ひ、ひぃ〜!
応急処置をしてもらって(感謝)、とりあえずその場はしのぐことができました。

これは私の座り方のモンダイでしょうか(それはあるであろう)。
綿麻の布が伸縮しないから?
それとも仕立ての際に工夫してもらうべきことがあるのか...。
お知恵をお貸しください(涙)。

2008.6.5 [木] 都と鄙

時々お話をさせてもらう西陣の問屋の主人は、ぼくらの作るもんは都の織物。鄙のもん、里のもんとは全く異なるものと繰り返しいう。実際彼の手から出て行くものは本当にすばらしく、いつも感嘆の溜息とともに帯やきものを見せてもらっています。
たとえばこんな帯。袿錦と名付けている袋帯で(ここに載っているものと同じ)、地は黒く市松の地紋にもなっているのだけど、驚くほど軽くて繊細で、陽に透かしてみればこのとおり。

そんなこともあってか、数日前に知った御所南のギャラリー鄙美の店名が何か気になる。都の真ん中にあって、都の対極にあたる鄙の美しさへの思いを店名に込めたのだろうか。

鄙美さんでは久留米絣の話になり、ご一緒したマダムが引用された言葉「久留米絣が一番似合うのは銀座、一番似合わないのは田んぼの畦道」(引用元を失念)が印象的。「確かに」と思い「いやいやそもそも」とも思う。逆説だ。

2008.6.4 [水] ラジオ

ラジオの電波は思いのほか遠くまで届くようでした。だって奈良まで。聞いていただいた方、ありがとうございました。えへへ。どきどきしたけど楽しかったです。しかしそんな思いをしているのは私ひとりで、ラジオ局のみなさま方は思いっきり日常。このギャップがたまらん。ちょっと面白い。そして芸能界で仕事をする人たちの本番でのテンション、集中力には驚かされる。

今日のいでたちは、紬(余呉)の単衣に、越後の八寸。帯揚げはうすいピンク、帯締めはうす紫。しいていうと花菖蒲の気分でした。そうだあすこに行かなくちゃ。

2008.6.3 [火] 蛍

今年初観察。
40〜50匹くらい視界にはいってきました。
ふわ〜。なんとも嬉しいものです。

写真は今日の大徳寺瑞峯院境内。
雨のあとの苔、ふかふか。

2008.6.2 [月] はやい入梅

午後雨があがり、用事を済ませに自転車で南へ。もう大丈夫かと思ったけどやっぱり帰り道は雨。賀茂川右岸では道の真ん中に青鷺がたたずんでいました。

明後日水曜日にKBS京都ラジオにゲスト出演することに。かつぜつ悪いのに、と引き気味だったけども、こんな機会もなかなかあるまい。なにごとも経験なり。パーソナリティの中村薫さんが『京都きもの生活』を活用してくれているとのことで、呼んでもらいました。電波の届くかた、ぜひ(笑)。9:30すぎから15分前後だそうデス。

2008.6.1 [日] メンテナンス

知人から小物をいくつか譲りうける。涼しげな草が染められた絽の帯揚と、白とブルーの伊達締め。両方ステキ。ただ少々ほこりっぽい感じがしたので、どちらも洗ってみることにしました。
帯揚げはやっぱり縮んだけども、半乾き状態でアイロンをかけて伸ばしてみたらなかなかうまくいきました。湯のし屋さんのようにまっすぐの耳にはならないけども、問題なし。伊達締めのほうも特に縮んだ気配はなく。

おお良いではないかと調子にのって、他の伊達締めも全部洗ってみました。幅はまったく変化なし。長さのほうは1寸ほど縮んだけれど、これも誤差の範囲。実家から持ってきた伊達締めなど、20〜30年は使っているものではないかと思う。いやもっとかも。きっと初めての水洗い。綺麗さっぱりです。洗えます、伊達締め。ちなみにアクロン。

それから柿渋が余ってしまったのでこれまた調子にのって箱をもうひとつ製作。今度は「乱れ盆(衣裳盆)」ふうの大きさ(もとはタカムラの大きなワイン箱)。
紙には古く使わなくなった畳紙を使いました。これが具合がよかった。半紙を張り重ねて柿渋をかけるより、厚い和紙1枚&薄い半紙1枚がいいかもしれない。手順をもういちど書くと...。

1)強度のある段ボールを選び、二重か三重にする
2)新聞紙を張り重ねて補強(特に角を重点的に)
3)厚みのある和紙で全体を張る
4)刷毛で柿渋をかける
5)柿渋が乾かぬうちに薄い半紙を重ねる
6)その上にもういちど柿渋をかける
7)乾かす
8)好みで何度か柿渋をかける、太陽にあてて乾かす

というかんじ。そして屋根の上でひなたぼっこ。柿渋は太陽に当たるほど濃い色になります。それと、やっぱり和紙がいい。畳紙でも和紙のような洋紙ふうの紙だと、あまり柿渋を吸い込んでくれないのです。楮だぞーという紙がいいみたいだ。でも何が和紙でそうでないのかはどうもよくわからない。少し調べてみよう。

2008.5.31 [土] 工作

高校生のときは趣味のひとつがキルトづくりだった。編み物だってしないこともなかったし、お菓子などわりと頻繁に作っていたものだ。んがいつの間にか女の子風なことをあまりしなくなってしまった。今や半襟つけさえ厭う。
でも好きな工作がひとつある。それは箱づくり。手順は、強度のある段ボールを選び二重か三重にして新聞紙を貼り重ねて補強。その上に和紙を貼り重ねて乾かす。刷毛で柿渋(いつもここで三度か四度の濃度のものを買う)をかけ、太陽にあてて乾かす。糊(大量に必要なので文房具のりでは間に合わないから洗濯糊を使う。袋入りのクラシックなやつ。お気に入りは神戸市兵庫区の永久糊)を手でべたべたと塗りたくるのが楽しいのかもしれない。ただの段ボールが感じよく変身するところも好きだ。

今日製作したのは、茶の湯の稽古道具を実家から送ってもらって、それをしまうものが必要になったから。送られてきた段ボールがまた四角に近くて格好がよく、強度もばっちり。古くて変色した半紙を何重にも貼って、最後にお茶つながりで一保堂の包装に使われていた和紙を貼ってみた。とても質がいい。置いておいて良かった。

ついでにアイロン道具入れの箱も同じように作る。こっちはもやい工藝むしろを買ったときに包んでくれた紙を最後に使う。さすが半紙とは違ってしっかりしていて貼りやすい。そう思って和紙、和紙と探してみたら、たとえばゑり萬の掛け紙なんて、とっても風合いのいい和紙。うむ、これは今度貼ろう。それから一衣舎さんの畳紙の中に敷いてくれている紙(素材はなんだろう)が素晴らしい。これは大きさ的にも使い甲斐があるのだけども、湿気を吸い取るとか、何か意味合いがあるのでしょうか。ならば使ってしまわないほうがいいのかな。

それから道明の掛け紙もとてもいい。それにしてもつづらのおかげで用途がなくなってしまった道明の箱をどうしようか迷う。綺麗すぎてとても処分できない...。

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桐島かれんさんのHouse of Lotus、期間限定でオープンしているのですよね。坂の上の素敵なおうち。行きたかった。明日までです。

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ここ数日気に入っているのがオペラ「アドリアーナ・ルクヴルール」。聴いているのはデル・モナコ版なのだけど、YouTubeにあるホセ・カレーラスの熱唱がまたすばらしい。しっとり甘い。
http://www.youtube.com/...
1976年の日本での公演のビデオがこんなところで観れるなんて幸せ。歌詞の和訳をみているとなんだか「のだめ」の音楽評論家・佐々木さんを連想してしまう。

2008.5.27 [火] 復習

実家においてあったお茶道具(大学生のときに使っていたもの)を母に送ってもらい、家で復習ができるようになった。
漆塗りの火鉢に釜を置いてみて風炉風。復習には十分。水指はお菓子の入っていた箱でとりあえず代用。市か何かで探してみよう。

何度か復習してよぉしとお稽古に向かったが、4週目は「研究会」なのだった。普段の平点前ではなく、ちょっと難しいお点前をして、濃茶を点てる。私は見ているばかりだけどもとても面白い。けど復習の成果をためすことができなくてちょっと残念。

2008.5.26 [月] 世にも嬉しい贈り物

ドレスがわが家に帰ってきた。つづらに入って戻ってきた。
なぬ、つづらとな!

そのつづらは人形町の岩井つづら店のもの。赤い字で私の名前が入っている。お義母さんのアイディアで、幼なじみのふたりが一緒に選びに行ってくれた。そんな話をきいたら、こんなに嬉しいことがあっていいのかというくらい嬉しい。カンゲキ。コーフン。わーっ。

二段になっているこのつづらは、上にはどうぞ帯締めを、下にはどうぞ帯揚げをと暗黙に語りかけているよう。その声のままにいそいそと箪笥からつづらに移しました。ああ、なんていい具合(涙)。

大切にします。本当にありがとう。

2008.5.16 [金] 青葉

かならず藤をみにゆこうと思っていた。先日GWがもっとも綺麗ときいて。だいぶ遅れて訪ねてみれば藤は跡形もなく...。半月も遅かったのだもの、仕方なし。来年はきっと行こう。
ただただ紅葉の青葉がまぶしかった。

2008.5.15 [木] 葵祭

すばらしく気持ちのよい日。爽やかな日。
昨年と同じ場所で葵祭一行を見物。今年もまたお天気に恵まれてよかった。思うことはいつも同じなのだけども、本当にかさねの色がすばらしい。配色の教科書のようだ。今日新たに気づいたことといえば男女比がそう20:1くらいだってこと。いやもっと女性率は低いかもしれない。

見物後は西陣へ。紫明通りから鞍馬口通りを走る。鞍馬口通りは味わい深すぎる、とつくづく。帰宅中の高校球児たちとやたらとすれ違う。途中でみつけたトムソーヤーというパン屋さんがよい。発酵バターを使っているというたっぷりとしたクロワッサン126円はこのご時世ふんばっているなあと関心しつつ明朝のパンに買う。楽しみ。
途中、着付け教室の「セミナー」で訪ねた産地問屋さんが五月人形の店に変わっていたことに驚き、一方ある大きめの帯メーカーでは社屋前にタクシーがやたらと並んでいるなあと思いきや中からぞろぞろと女性たちが出てきた。「セミナー」に違いないと思う。

そんなことはさておき、目的地は塩野屋さん。なぜかお米の買出し。養蚕農家の作ったお米を分けてもらいました。お蚕さんは農薬のついた桑はもちろん、そばで農薬を使っているだけでもその桑を食べてくれないから、養蚕農家の農産物は安心と言われているのだそうです。低農薬コシヒカリを5kg分けてもらい、メッセンジャーバックに詰め込んで帰路。

西陣への往復によく通る小川通(不審庵〜今日庵)では年若い青い眼(いやグレーかも)の業躰さんをみかける。着物がものすごくよく似合い、美しい人でした。溜息がでるほどに印象的。

2008.5.13 [火] 風炉

茶の湯の稽古5回目。
風炉がはじまる。

着物は一番最初に買った縞の着物。
好みが変わってずっと着ていなかったけど、この帯を合わせたら好きな組み合わせになりました。お稽古にちょうどよい。帯も付け帯だから楽ちん。

2008.5.9 [金] 大山崎へ

平日を返上して大山崎。
柚木沙弥郎展、ぼやっとしているうちにもうあと3日!

なんとお家から自転車で行ってみました。これまでで一番遠出。鴨川沿いから、木津川サイクリングロードをゆく。意外に近い。楽しい〜。往復40kmの道のりでした。
昼食は大山崎駅近くの「結風(ゆいかじ)」。なかなかグー。サントリーのビール工場に寄れなかったことだけが心残り。リベンジを誓う。

2008.5.8 [木] ふお〜

連休が明けて、ようやく休日ぎみ。
この3週間ばかりは4/26をのぞきよく働きました。おしりに根っこが生えたのではと思うほど。筍の日は二次会もしたかったし、もっとお構いしたかったのに、愛想なしで失礼をいたしました(女将モード!?)。くちおしや。

今日は大田神社の高貴な杜若にこころ癒され、上賀茂ワンワン(大好き中華)にお腹を癒される。深泥池もステキ。深泥池は天然記念物の水生動植物が多く、“氷河期からの生き残りとされる生物と温暖地に生息する生物が共存しており、学術的にも貴重な池”。ぐぐってみたら、手前の植物はミズガシワ。水面いっぱいに広がっている葉は睡蓮かとうっかり思ってしまったけど、これたぶんがジュンサイ。水面にうつる山がきれいだ。

2008.4.26 [土] 筍と京友禅の日

去年一昨年一昨々年に続き、恒例の筍づくしの日。京友禅にうっとりする日。

着物はくだんの色無地。いい色です...。色としては薄い色なのに、色に強い存在感がある。四度染め重ねてくださったのだそうです。地紋もすばらしい。モチーフは葡萄唐草のようにもみえるけど、そうとも限らないような。マットな風合いで、凹凸は豊かに。

あまりに着物が綺麗だから、ちかごろやつれ気味なこのカオではマズイと、エメラルド美容室にゆきました。帯はひつじ草の唐織。帯揚は飛び絞り。帯締は白鼠色。この帯締はとってもよく、いい感じにまとめてくれるように思い、最近ひっぱりだこ。

それから紋絵師さんの精密さにはホントに驚いた!
木製コンパスに、筆。筆でなぜあれほどに細い線が描けるのか。技が洗練され尽くしている。すごい...。

2008.4.18 [金] #e8d3d1

いま色無地を高橋さんちに染めてもらっていて、今日仕立にまわしてくれたとの報せ。
身巾の前巾・後巾のバランスについて迷っており(特にお茶関係で着ることも多くなるだろうから)、電話口で仕立て屋さんとあれこれ相談する。ひととおり話が終わり、いやあそれにしてもええ色です、とムッシュ社長。何度染め重ねたのかなあ、というような色です、と絶賛。ひゃ〜。これが「ぶ厚い染め」ということなのですね。地入れのチカラ。海草ふのりの威力。

というわけで、むっふっふ、なのであります。むっふっふっふ。
色については見本をみながら話をしていたけれど、名前でいうならきっと「薄灰桜」あたり。HTMLカラーでいうなら#e8d3d1。でもこ〜んな薄っぺたなもんじゃないはずだ。
対面がますます楽しみ。筍のときに初おろしの予定です。

2008.4.18 [金] 嵐のあと

雨が続いてなにやら梅雨が早くきたみたいだ。
今日は午後から雨があがり、夕方ようやく「かどばき(門掃き)」。満開をほこっていたキクモモも半分くらい落ちてしまっただろうか。地面がまっピンク。大きなちりとりに花びらだけで山盛りです。せっせと掃いていたら何人かのご近所さんに話かけられ、そのうちのひとりはおじいちゃん。いつも綺麗やなあと思ってみているんですよと。いいよねえ、桜はやっぱり、と最後に。いやおじいちゃんどうみても桜と違うし...。キクモモというんです、桃のくせに遅いんです、と訂正すべきだった。おじいちゃんだからって流してしまった自分を後悔する。ちゃんと伝えていたら今日の夕餉の話題になったことだろう(よくおばあちゃんと二人で歩いているから)。

それにしても通りかかる人たちの多くが少し足をとめて見上げていくのです。きれいだなあ、と顔が言っている。花をみるとき、みんないい顔をします。この花はなんだろうと不思議そうな顔をしている人も。と私は窓辺の仕事机から人々を観察しているのです。

そんな窓辺のようすも含めて淡交社刊「キョースマ」よりおうちの取材を受け、先月末に発売されました。いい写真、いい文章にまとめてくれて嬉しい。よかったらみてみてください。

町の桜はすっかり散り、うすい緑がまぶしい季節。
白ライラック、白山吹が開花しました。苔もじわじわと増殖中。
山紫陽花は1センチにも満たない花芽を育成中。

2008.4.13 [日] やすらい祭

今宮神社のやすらい祭へ6年ぶりに。
散る桜とともに飛散すると信じられていた疫神を退散させるための祭り。桜の花を稲の花にたとえ、桜が早く散れば米も凶作となる兆しとして嫌い、桜よ散り急ぐな、とも祈る。古く平安時代に起源をもつ。

祭り見学の前後、近くに住む友人宅でごはんとお酒のもてなしを頂戴する。
以下今度真似してみようと思った料理メモ。おいしいです〜。

●おからサラダ
おからを豆乳で炊く。さつま芋と菜の花をゆがく。両方を合わせて、塩・こしょう・マヨネーズ等々で味付け。
(豆乳のおかげでおからのパサパサ感がなくなり(本末転倒な気もするけれど・笑)なめらか。白ワインに合いそうな一品。おいしい!)

●鶏・豆腐・ブロッコリーの炒め煮
鶏を焼き炒める。豆腐を入れさらに炒め。ゆがいたブロッコリーを入れ、ごま油・ごまペースト・みりん・酒・塩で味付け。三つ葉など散らすもよし。

●黒豆と梅干の炊き込みごはん
一晩つけた黒豆を入れ、ごはんを炊く。梅干を入れて蒸らす。
(簡単・そして意外な組み合わせが大変美味しい)

2008.4.12 [土] 仙洞御所

2度目の仙洞御所、昨日に続いて両親と。
前に訪れたのは真夏の暑い日だったことを思い出す。
そのときはわりと「ふーむ」という感じだったのだが、この日ときたら、とってもすばらしかった。紅葉の新緑がふわあ〜っとやわらかく、シアワセな気持ち。苔の状態も最高。

「すはま」のあたりは桜がたくさん。が、数日前の嵐がすっかりもっていってしまっていました。桜がないからこそ他に眼がいくからいいのよ、とは母の談。その解釈はいかにも自分に都合がよい。でも、そう考えよう。何でもポジティブに。

でもって今日の特筆すべきことは、案内をしてくれる係員の方のお話が最高にブラヴォーだったこと! 離宮ずきの私は、桂離宮、とかく修学院離宮には何度も通っているのですが、これがもう人によって千差万別。そりゃあないよ、ということもある。
今日の方からはたくさんのことを教えてもらいました。そしてたくさんのユーモアも。最後には拝観者たちからの拍手。こんなことってほとんどないのです。

池にかかる橋の藤棚には成長中の藤のつぼみ。GW中がいちばんきれいとのこと。再訪を忘れぬよう胸にきざんであとにする。

2008.4.11 [金] 思いがけぬ夜桜

上賀茂の中華料理店へゆくはずが、なぜか車は岩倉方面へ向かってしまった。いやいや道がぜんぜん違うよ、でもこっちからだっていけなくもないかも、なんてうろうろしていたら、左手に幻想的な光が。桜色が...。

きっと昔はまわりに何もなかっただろう。今では住宅に囲まれている大きなお寺には誰も居ないのに、美しい桜の木が静かにほんのりとライトアップされていました。
夜桜をめがけて出かけることは殆どない。こんなふうに偶然出会った夜桜は一層美しく感じました。

まわり道に福あり。

2008.4.11 [金] 修学院離宮

またも修学院。
ほわっとほんの少し新緑がひらきつつある時分。
雨上がりだから緑が特にうつくしい。
山々に山桜をみつけて指をさしてよろこぶ。いい風情だ。

そう、修学院離宮のなかにもそうたくさんではないものの桜の樹がある。けれどしだれ桜はほとんど見つけることができなかった。特に華やかな紅枝垂など一本もみかけない。意図的に避けているのでしょうか。

いっぽう大きな山桜が何本か。山桜はちょっと前までは目がいかなかったけれど、今はいいなあとしみじみ感じる。これも大人になったとういことかも、とも思う。

2008.4.9 [水] 植物園の桜と疎水分流の桜

母と大阪の伯父と伯母が遊びにきてくれて、植物園でお花見です。曇り空に桜色がきれいに映える。青空のもとでは白く感じる桜の色が、こんなにきれいに。
植物園の桜の木は存分に思い切り枝を広げている。何も障害物がないもんね。そして多くの種類。時季もぴったり。圧巻でした。

夕暮れ時に通った疎水分流は散り始め。

2008.4.4 [金] 桜のいろんな表情

薄暮のころの桜は特別に魅惑的と思う。今日もまた。淡い空色から青、そして夕やみが濃くなっていく中で、昼間とはまったく違う表情を見せてくれる。今ならば六時半から七時くらいの間。

今日は珍しい桜を見ました。紀保桜という名の枝垂れ桜。ふと気づいたら5枚の花びらの中に、細くて小さな花びらがあるのです。これを旗弁というのだという。枝垂れ桜は紅の八重にもうっとりするけれど、花びらが5枚の可憐な軽やかな枝垂れ桜のほうが好き。紀保桜はそれにすこうし華やかさが加わった感じ。嵯峨野の佐野園にて。

それから、無数の宴が催されている平野神社の境内へも。ああこんなベタでいて風流な宴をやってみたい。来年かな。

染井吉野は今ほぼ満開です。
それでもまだまだ、京の桜の季節は続く。

2008.4.3 [木] 不思議ペア

川村成くんの織と近ちゃんの帽子、という一風変わった展覧会が岡崎のギャラリー唯にて6日まで。この二人はまさしく宮崎アニメの登場人物的雰囲気をもっている。主人公にちょっかいをかける悪戯好きの妖精ペアという感じでしょうか。ああいいペアだ。

そんなことはさておき、成くんの春鳥という名のきものは最高に素敵でした。素晴らしいのです。ああ私にもっと甲斐性があれば...。くぅ、と下唇を噛む。

道すがら眺めた御所の近衛の桜は紅白の枝垂が最高潮。近衛家といえばすっかり小朝さんが連想されるようになってしまいました。ここに篤姫も滞在していたんだよなー。
篤姫、着物も含めて毎週楽しみに観てます。姫になってからは重厚な織のお召しものばかり。そして調度品も何もかもが、赤・赤・赤。姫さまはすごいな。

2008.4.1 [火] 四月スタート

今年度初きもの。初稽古。
お点前の順番がまわってくるのをどきどき待っていたら、最初は客の稽古から始まるのだから点前などまだまだ、人の手前をみることが稽古、というのが方針と途中で知り、ほっと胸をなでおろす。そして驚く。硬派だ...。そこがいい。
大学生の時に通ったお稽古場では初日から確か盆点前をはじめたことを思い出しました。

今日着ていったのは久米島紬と桜の染め帯。
気になっていた皺は今回はほとんどなく、正座した時間が先日より短かったこと、あまり汗をかかなかったことを差し引いても、差は歴然。これは手織りのパワーなのでしょうか。

2008.3.29 [土] 奈良散歩

思い立って奈良。
目的地は南大門。
鹿さんたちと遊ぶ。

2008.3.24 [月] 葵ちゃん

昨年五月に斜め向かいのご近所さんから葵の株のおすそわけをもらいました。なんでも裏庭にたくさん自生していて、葵祭りの前だしよかったら、と5株ほど。葵といえば下鴨/上賀茂神社のしるし。友禅の可愛らしいモチーフ。大好き!

どこかに根付くようにと、水はけや日当たりの違うあちこちに分けて植えてみました。が、弱弱しい葵は植えたとき以上に広がることもなく、それどころか数すくない葉っぱは何者かにすっかり食べられてしまって、ああ土と合わなかったのかと落胆しておりました。

が、が、が。跡形もなくなっていた葵ちゃん。ちゃんと根っこは残っててくれてました。でてきてくれました。うー嬉しい。しかも今のところ3ヶ所で確認。

これまでは桜の前に気になる緑といえば、柳、雪柳くらいだったのに、小さいながらも庭があるおかげかいろんなことに気づく。春は楽しい。

2008.3.23 [日] 野望もろくも

3/20の春分の日=伝統産業の日。その関係でおこなわれている10日間のきもの優待ウィークが今日で終了。いっぱい着よう、できるかぎり毎日。とひそかに野望を抱いていたのだけども、結局は10日間中3日。う〜む。

写真は日本女性の時代装束展、京都染色美術展覧会で、期間中2回訪ねた京都市美術館。どこかでみた風景と思ったら、ああ、あのポスター。仁左衛門さんが座っていた階段。
それにしてもこのプロモーションはいけすかない。というよりださい。日本に京都があってよかった、なんて京都市にいってほしくありませんて。

2008.3.19 [水] しわ

昨日の着物をたたもうとすると、膝裏のところに激しく皺。
長時間の正座のあとは、これがつらいですね...。
注意しつつアイロンをかける。
前から思っていたけれど、この機械織結城さんは皺に弱い。

皺になりにくい着物。
これからちょっとテーマになりそうな予感。
いや、とはいっても現状そう選択肢はないのだ。

2008.3.18 [火] 入門

満を持して茶の湯の稽古をはじめることに。
京都に引っ越してきてからずっとこんな縁を待っていたのだ。
四月から入門するにあたって、今日はお稽古の見学。

読み始めた本は、『茶の湯随想』(千宗左著)と『おのれを磨く日々のけいこ』(堀内宗心著)。茶の湯とはそもそもどういうことなのか、稽古とはどういうことなのか。平易な言葉で書きあらわしてくれている良書。少ししたら読もうと思い本棚に置いているのは『お茶事』(佐々木三味著)。

門を出れば、きれいな椿(侘助?)。
鳥の声、5時を知らせる鐘声。
いい空気が流れてます。

2008.3.11 [火] 祇園のリユース

暖かい日。用事をすませに自転車であちこちへ。
途中祇園の歌舞練場へ寄る。
まだありました。都をどり巾着。
私は都をどりらしくしだれ桜を。
名古屋のマダムにはやっぱりぼたん柄。
裏は同色の無地。袋の内側はやっぱり赤。お気に入りです。

2008.3.7 [金] 春近し

久しぶりに自転車で御所を通過。ひろびろとしたこのあたりは冬はたいそう辛いものだけど、もはや空気が大変やわらかい。桜が咲いて緑が芽吹く様子を想像すると、毎年のことだというのに、なんとも嬉しい気持ちになる。
写真の白梅は相国寺の中で。そういえば先日の雪の日の紅梅は「光琳の梅」と名のついた木だという。尾形光琳(1658-1716)の紅白梅図屏風(国宝)のモデルなのだと方々に書かれている。ほ、ほんとに??

それと先日は念願かなって二月堂のお水取りへ。修二会とは11人の練行衆が14日間ひたすら十一面観音さまにおわびする行なのだと、謝るばかりではなんだから観音さまをほめたたえ、そして天下安穏・五穀成熟・万民豊楽をお願いするものなのだと、西山厚さんから教えていただきました。
なのに我々民衆ときたらおたいまつの火に喜ぶばかり(笑)。熱い火の粉を浴びて喜ぶのだから、可笑しいものです。

2008.3.1 [土] 或る坊主

オーランドより20時間近いのフライトのすえ何故か関空に降り立ち、京に出没す。

2008.2.29 [金] 閏日

あちこちで春のたよりがきこえるようになってきました。
たとえば都をどりのポスター。
明日から都をどりの衣裳で作った小物が販売されるとか。
昨年は逃してしまったから、今年はチャレンジしてみよう。

さて春を通り越して、夏の用意をひとつ。
青土さんの麻の八寸です。
ただし私のではなく、母のものを代理購入。
ちょっと変わった織で、ところどころ緯糸が濃く、格子のような表情が出ていてとてもいい。ざっくりしているばかりでなく上品な印象もあって、それがよかった。
人のものだと思って値段を明かすと(笑)、5メートル切ってもらって12500円。あとは少しかがるだけ。ま〜すてき!

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今日は閏日。36年前の今日生まれたひとを知っている。
4年に一度の誕生日を楽しんでいるんだろうな。

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そして今日はすてきなグッドニュース。
この絵を描いた人の絵本が世にでることになりそう。
打ったバントが得点に結びついた(結びつきそうな)ヨロコビ。よかった。

2008.2.24 [日] 味淡有真楽

雪つづき。
降りしきるなか自転車をこぎこぎ、下鴨神社を通る頃にちょうど晴れ間がさす。ここぞとばかりに鳥たちが囀る。境内の紅梅をみれば、すっかり雪が覆いかぶさって、これはまあ、いとおかし。

京阪電車に乗って大阪に着くと、完全に青空だった。
玉造の友人宅では、お好み焼きを焼いてもらう。こつく、はたく、どつく、しばく、いてまう、等々かなり偏った大阪弁の勉強。だいぶ誤解をしていたことが判明。どつくは「言葉による攻撃」だと思っていた、などの勘違い。

次に訪ねた先では、古い建物の中にしつらえた和室にてのんびり過ごす。置かれていた額に「真楽」の言葉をみつけた。“味淡有真楽”写真は家主不在中の隠し撮り(笑)。とてもいい感じだ。どなたが書いたものだろうか。言葉の意味は。聞きそびれてしまった。こんど訊ねよう。
路地奥のRojiroomへも訪問。同じにおい。再訪の予感。

2008.2.23 [土] 雪にあそぶ

白川郷へ。
なんて遠出ではちっともなくて、京都の美山へ。
往きは「雪ないねえ」なんて話していたというのに、
みるみるうちに、雪国へ変身。

新雪をまとった木々の枝のかたちにうっとりし、きゅっきゅときしんだ音のする地面の触感や横なぐりの雪にきゃあきゃあ言いながら半日を過ごしました。
秋に来たときと同様に、鳥すき、それから茅葺きの里へ。藍の家は、わたしたちの予感どおりに冬季休業中でした。

雪見障子から雪を眺め、暖炉のそばで雪を眺め。
「暖」というごちそうに感謝する。人間でよかった。

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そして夜。京都市内もしんしんと雪。
時折大きな月も覗いて、うつくしい夜だ。

2008.2.13 [水] 雪やこんこん

朝めざめれば雪化粧。道路も真っ白。
そしてまだまだ大つぶの雪が降り続く。

るんるん。
電車はちょっと心配だけど、なんとかなろう。

2008.2.10 [日] 旧暦新年

大広間にずらーーっと並ぶ着物姿は、きりりとして、いいものでしたね。こういう喜びをたくさんの人とともに味わえることがとても幸せだなあとしみじみ思う一日でした。

あけましておめでとうございます。

(photo by えりりん)

2008.2.3 [日] 節分

節分の朝は少しだけ雪化粧。
でも積もらず。ちぇっ。

葉山の雪景色が綺麗!

2008.1.29 [火] our daily bread

「いのちの食べかた」を観てきました。
現代社会で生きる人間必見の映画です。ぜったい観るべき。
牛さんが、ヒヨコが、ガスマスク...。
おそろしく合理化したやり方で作られたいのちを、私たちは食べて、ときに貪って、そして捨てている。
ホームページでも予告編が観られます。
http://www.espace-sarou.co.jp/...
(牛さんのおしりの“trailer”から)

2008.1.19 [土] 冬の結婚式

冬らしい日。空が真っ青な日。温かい結婚式に参列しました。ほんとうに幸せそうな二人の顔を眺めていたら、嬉しいことこの上ないのです。白無垢姿もドレス姿も可愛かったー。

海のすぐそばの神社だから、どれほど寒いかとどきどきしていたけれど、意外にも大丈夫でした。母から借りた白のきものタイツ(仕舞の舞台で履くらしい・しかしこの名称は謎)の偉力は絶大だったような。

2008.1.13 [日] 厄除け

厄除けをしなくては、ということになって“立木観音”というところへ行きました。
大津市、琵琶湖の南のほう。一車線の一本道をとろとろと走っていたら、とつぜん渋滞。立木観音渋滞が突然現れ、驚く。車を止めて、そこから寺へゆくには700余段の急な石段を登らなくてはいけない。なのにずーっと人がすずなり。再度驚く。大人気です。

辿りついたら、すぐに江戸時代な雰囲気の御茶所が目に入る。お茶と柚子湯が振舞われ、ほ〜っ。
立木観音(安養寺)は弘法大師ゆかりのお寺。「弘法大師が観音像を刻んだのが厄年の42歳であったといわれることから、古くから立木観音は厄よけ観音として広く親しまれている」という。
本堂の雰囲気は南インドの寺を思わせるものでした。やたらと楽しく、すっかり安心した気持ちになってうきうき帰路につきました。

2008.1.12 [土] 着初めはまだ

きものまわりのお買いものは近頃かなり慎み深く、その代わりというわけではないけれど、ちょこちょこ洋服関係を強化中。

今日は近所の洋服屋さんで、冬の帽子との出会いあり。紳士の、あるいはマフィア風な、フェルトの帽子。フィレンツェ出身です。むふふ。

2008.1.3 [木] 三が日

信州で三が日。
広い信州を電車で北上し、そして南下して戻ったわけだけど、北にゆくからといって雪が多くなるわけでもなく、車窓からの風景でもっとも雪深かったのは木曽のあたりでした。地形によってこんなに雪の降り方が違うんだなーと面白かった。やっぱり鉄道の旅はいいな。

写真は、すてきだなあ、と思った簡素なお正月かざり。
きいてみたら、佐久のあたりではこんな形のを飾るのだとか。藁で編んだものに、ちょっとだけ松葉があしらってある。これを玄関に対に。

もう一枚は、浅間山の峠のあたり。初雪遊びです。

2008.1.1 [火] 新年

あけましておめでとうございます。

0時を過ぎて下鴨神社へお参り。
それからお風呂に入って眠って、起きて、
お餅だけを食べてから6時すぎには家を出た。
地下鉄の駅へ向かう途中に、星が消えていく空、
赤くなっていく朝焼けの東の空を眺めました。
東へ進む新幹線の中からは初日の出。
北へ向かう特急しなの。木曽路のあたりは雪でいっぱい。

元旦の空が澄み渡っているのは、ほんとうに清清しくて、よい気持ち。
多くの人にとって、今年がよい年になりますように。

--
なかじんのこと、私も昨日知りました。
嗚呼何たる哀しみ!
あと2回は行きたい。涙。涙涙...。

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