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2008.12.31 [水] 大晦日

昨日の晩の強風で、
玄関飾りの松や万両が飛んでしまった。

一夜明けて、穏やかな大晦日。

ところで、玄関のしつらえは、水仙。
その横に置いたのは、原美術館からのグリーティングカード。
雪村周継の列子御風図から作られたもの。
組み立てると、揺れるの。
衣を翻し、風に乗って天空を飛ぶ列子(れっし)。
風を思い通りに動かすことができたという。
お飾りが飛んだのは、列子のいたずら?

たなびく衣がユーモラス。

コクトーの絵も、いつものとは別のものに掛け替えた。
こちらも「いらっしゃいませ〜!」と衣をたなびかせて。
袂のある衣服が好きだな。
無駄で、機能的じゃなくて、余分な布。
でも、きっとすごく大切。

玄関飾りを修復しながら、
そんな事を考える大晦日の昼下がり。

今年もつつがなく、年越しを迎えることができました。
夜は、近所の森山神社へ詣でます。

みなさまも、良いお年をお迎えください。

2008.12.28 [日] お正月飾りを飾る

部屋中に埃が舞うような大掃除は、
あらかた昨日までに終らせた。

清々しくなった空間に、
昨日つくったお正月飾りをしつらえる。

なんちゃって神棚は、
新しい御神札にして、注連縄を張る。

鏡餅は、朝、ふっくら柔らかい状態で届いた。
大きいのと小さいのが二つ。
なんちゃって神棚の下に供える。
小さいのは、台所と洗面所に。

橙も、ご近所さんが段ボールに入れて
「ご自由にお持ちください」と書いて
小径にひっそり置いておいてくださった。
それをいただいてきた。
持ちつ持たれつ。

ずっと年末年始は南国の楽園バリで過ごしていた。
葉山に越してきてから、改めて日本のお正月を学んでいる。
神々の住む島バリで、神々を敬う心を教えてもらった。
その経験があるからこそ、きっぱり言える。

日本のお正月ってやっぱりいいなぁ...。

2008.12.27 [土] お正月飾りをつくる

つくる喜び、買わない豊かさ。
去年の暮れと、やることも感じることも同じ。
型染めの様に同じパターンを繰り返す中に、
幸せな暮らしの営みを感じる。
歳とったからかなぁ。(笑)

さて、日だまりの中で、お正月飾りをつくる。
今年は、森山神社の注連縄で余った稲藁を分けてもらった。
葉山の棚田で育った稲。神社用の稲藁。
むふふ、最高の材料ではないですか。

なんちゃって神棚用の注連縄を綯う。
神社の注連縄づくりを手伝っている相棒は、だいぶコツをつかんだ様だ。
もう一本、玄関飾り用に、細くて長目な縄も綯う。
見様見まねで、私もお稲荷さん用の小さな注連縄を綯ってみる。
冬のぽかぽかした陽射しを背中に感じながら、楽しい作業。

玄関飾り用の注連縄は、二重の輪にして近くに在る物で飾る。
庭から松と万両の赤い実。半紙で作れる紙垂(しで)。
藁束から、籾が残っている稲穂を探して少し足す。
おぉ〜!手作り感満載だけど、素敵じゃない?
全部自然素材だから、どんど焼きでそのまま燃やせるし、
なんてったって、心がこもってる。
たいへん、まんぞく、自画自賛。

参考にしたのは、
季刊銀花/百四十号ニッポンの名前おうちで楽しむにほんの行事

それから、ミニ門松づくり。
これも、材料は近くで入手できる物を使ってつくる。
竹は、近所の竹林から友人経由で分けてもらえる。
畳の切れ端は我が家の大家さんが畳屋さんなので分けてもらう。
飾るものは庭から、熊笹、松、万両。

そこに在るもので充分。
自然からは、いただきっぱなしな人間の暮らし。
だから、感謝を込めて歳神様をお迎えする。
もういくつ寝ると、お正月。
お正月が待ち遠しい。

2008.12.26 [金] 日々、着物を着るということ

先日、普段着にしていた茶色の紬のお尻が破れた。生地が薄くなって、横にぱっくりと。八掛もすり切れていた。最初は緑色の八掛が付いていて、すり切れたので、青地の八掛に取り替えたのは、つい三シーズン前くらい。日々、着物を着ていると、けっこう布によっては消耗が早い。
写真の久留米絣は、2003年の誕生日に母がプレゼントしてくれた着物だ。厚手で最初はかなりごわついていた。翌シーズンそのまま着倒して、一衣舎で洗える様に仕立て直してもらった。その時に余った青地の八掛を、茶の紬に付け替えた。ちまちまやりくり。
その後、洗いながら着ている久留米絣は、だいぶ柔らかくなり着やすくなった。この手織り木綿の久留米絣は丈夫だと思う。そしてとても温かい。ただし、ちょっと重いかな。今のところ、この季節の日常着には最適。
袖口から見えている白地に赤い鈴の長襦袢は、中学生の頃から着ていた絹地のもの。何度も洗い張りしながら着ているけれど、先シーズン裾がすり切れた。近所の悉皆屋さんで、丈が短くなるけれど内側に繰り入れて簡単に直してもらった。絹竹素材の長襦袢も裾がすり切れて、一衣舎の木村さんに相談したら、耐久実験として、裾の内側に綿テープを縫い付けた仕様になった。裾捌きも気にならず、これはけっこういいかもしれない。
お出かけ着としてたまに着る着物と、日々、日常着として着る着物は、違う。
葉山に移り住んで、日々着物を着る様になって、やっと分かった色々なこと。
自分の体が気持ちよく過ごせる衣服を着ていたいだけ。
ただ、それだけ。

写真は、去年の12月10日に、近所のライター久野さんがこの本の取材で撮ってくれたもの。
今日も、ほぼ同じ組み合わせだ。この季節の定番なのだね。

ついでのおまけに、同じ浜からさっき撮ってきた夕暮れの写真。関心空間本家では、日記に三枚の写真が貼れる様になったんだって。いいなぁ。真楽の開発は停まったまんま。うらやましいなぁ。。。と、つぶやいてみる。

2008.12.21 [日] 祈る

聞えない音。
見えないもの。
気配。
心地良さ。
曖昧な途中。

聞えない音を聴く。


世界が平和でありますように。
家族が健康でありますように。



※写真は、
バリでガムランを演奏する前の祈り。
この世界は、分からない事がほとんど。
インドネシア_BALI_1999.12.30 20:30:49

2008.12.20 [土] 庭の先生たち

今年、庭で一番最初に咲いた水仙の花。
三日前くらいに咲いたんだけど、今朝撮った写真。
いい匂い。

:::

この二週間ほど、手ぬぐい展で後回しにしていた仕事に追われていた。集中して片づけたいのに、割り込みの用事があれこれ入り、気持ちがガサガサささくれていた。師走で家の事もやらなきゃならないし、今年もあとわずか...だなんて言葉も飛び交うし。
そんな時、ふと鏡に写る自分の顔はとてもブサイクだ。
眉間にしわを寄せて、険があって、重い。

心の状態は、如実に顔に現れる。
男は、四十を過ぎたら顔に責任を持て...というけれど、
女だって同じなんじゃないだろうか?

追われていた仕事の目処が立って、庭に出た三日ほど前。
裏庭の片隅で、水仙の花がぽつんとひとつ咲いていた。
近づいてみたら、いい匂いを放っていた。
ささくれて固くなっていた気持ちが、ふーっと、溶けた。
心が平らになって、ニュートラルな状態に戻った。
ほんとはいつ咲いたんだろう?
ここで暮らすようになって、私はいつも自然に助けられている。
ブサイクな顔になってる事を気付かせてくれる。
ありがたいなぁ...と、思う。

そうそう、それから、
気付かせてくれる先生といえば、お隣の猫、ナナちゃんだ。
私達が越してくる前から、この庭の主で、
季節や時間によって変わる“この庭の一番居心地のいい場所”で寛いでいる。
家の中は嫌いなようで、半野良的な暮らしをしている。
人間とはつかず離れずで、とても自由な魂。
生き様が、猫のくせにカッコいいのだ。
ナナちゃんも、私がブサイクな顔をしている時、
じぃ〜っと何かを語るように私を見つめて教えてくれる。
「なにそんなにケンケンささくれてるの?」と。
まったくもってそのとおり。

そんな、庭の先生たちに教えられる日々。
淡々と普通に平らに穏やかに。

2008.12.9 [火] 手ぬぐい展

12月1日から6日まで、「葉山生まれの手ぬぐい展」と称して、初めての展覧会を開きました。

私がこれまでやってきた“映像”という仕事は、実体が無いものでした。動く映像というのは、時間と共に消えてしまいます。また、常にクライアントありきな制作でもありました。
今回は、自分が好きで作りたいと思った手ぬぐいや、好きで撮りためた写真を、見て欲しいと思ったままに展示して、多くの方に見ていただくことができました。
葉山に移り住んで六年。
ここに暮らして受け取ったたくさんの目に見えないナニカ。
それをまとめたのが、今回の「葉山生まれの手ぬぐい展」でした。
ここに暮らすからこそ生まれたもの。
今は、森羅万象に感謝の気持ちでいっぱいです。

会場となったengawaも、引っ越してきたばかりの頃から気になっていた古き佳き時代の葉山の別荘です。そこがこの春、cafe & restaurantとしてオープンしました。「ここで手ぬぐいの展示が出来たらぴったりだなぁ」と思い、意を決して打診してみました。10月下旬の事です。若くて美しいオーナーは、にこやかに快諾してくれました。それからバタバタと準備。でも、明確な“こうしたい”というイメージがありましたから、あまり悩まずに作業が出来たように思います。そして、やっぱりこの空間だからこそ出来た展示だったと思います。engawaの美味しいランチに助けられ、たくさんの方に展示を見ていただくことが出来ました。また、真楽メンバーも葉山まで駆けつけてくださいました。どうもありがとうございます。

見てくださった方の心の中に、
手ぬぐい、注染という染めの技術
そして葉山の魅力がじんわり残ってくれたら嬉しいです。



※着物は、
engawaのスタッフが黒ベースで統一していらっしゃる様なので、私も黒地の紬で一週間通しました。帯や小物は日毎に変えましたが控え目な組み合わせで。engawaの品格を損ねないよう、名古屋帯をお太鼓に。黒地の紬は、どんな帯にも合って懐の深さを感じました。この空間で装うことも一週間、存分に楽しみました。着姿の写真は全く撮れませんでした。残念。

:::
そして、展示は終了しましたが、手ぬぐいは引き続き、engawaで販売していただく事になりました。これからは、近代美術館山口蓬春記念館を観た後、engawaでランチやお茶、葉山土産に葉山生まれの手ぬぐい...という流れがオススメですよ。(笑)葉山の一色方面にいらっしゃる際は、ぜひ思い出してくださいね。

えりりん@海辺の手ぬぐい屋

2008.12.1 [月] 赤い実


またまた遡り日記


今月のサイトトップは、ピラカンサスの赤い実。
別名「橘擬/たちばなもどき」とも言うそう。

この季節になると、
庭には赤い実がたくさん実り、鳥が集まる。
他にも、千両や万両、そして南天など。

家の庭での一番人気は、ピラカンサス。
でも、棘がある。

人気者には棘がある?
ほどほどを保つための秘策だろうか。
鳥は、まんべんなく色んな赤い実をついばんで
また飛び去っていく。

2008.11.28 [金] ツーショット

今、本屋さんに並んでいる「きものサロン冬号」、実は相棒と一緒に載っています。カップルで着物を着る人を探していて「くどき落としてもらえない?」とライターの方からお願いされました。聞いてみたら「まぁ、いいよ」と。なぁんだ、着物姿に自信があるんだね。(笑)
そんなわけで、撮っていただいたツーショット。
ラブラブな空気感がちゃんと写っていて素敵でしょ。うふ。
と、冗談はさておき、人生のとても貴重な記念となりました。プロのカメラマンやヘアメイクの方々に、当社比150%で写していただいた着物姿のツーショット。人物も空間も着物も、絶妙な光の使い方で美しく一枚の写真に収まっています。もともと家庭画報やきものサロンが好きなのは、写真が美しいからでした。今、その誌面に自分達が収まっているのは、とても光栄な事だと思います。うれしいです。どうもありがとうございます。
お正月迎えのミニ門松づくりなど、そう言えば去年の日記につづっています。かなり“なんちゃって”な部分が多い我が家のお正月迎えですが、出来る範囲でいいんじゃないかと思っています。来年のお正月迎えの参考にしてください。
日本の季節の行事を大切にしたいなぁと思います。暮らしにメリハリ、必要です。お正月くらい、昔ながらの日本らしく着物なんぞ纏って家族の時間を過ごしましょ。

:::

さて、その時に撮影で協力していただいたご近所のカフェ&レストラン「engawa」で、手ぬぐい展を来週から開催します。なのですが、準備がまだわやわや。(笑)でも、ここに暮らすことの全てに感謝を込めて、私の葉山の大好きを展示するつもりです。
いろんな縁-enishi-がつながって、今、ここ。
お立ち寄り頂ければ幸いです。

詳しくは、こちら。

あ、「きものサロン」では、手ぬぐいも紹介していただきました。
館山唐桟の着物の膝の上に広げているのは「砂浜縞」
もらってうれしいお年賀小物のページで「富士ぼかし」
みんな葉山生まれの手ぬぐいです。

2008.11.22 [土] 同期会

中学&高校の同期会@明治記念館。
五年ぶりに同級生が集った。
1978年3月に卒業した私達。
つまり卒業してほぼ30年。うひゃ〜。
あっと言う間に時は流れるのだ。

当時のニックネームで呼び合い、女学生だった頃の話に花が咲き、しばらく使っていなかった脳の海馬の底の方をほっくりほっくりほじくり返し、シナプスや神経線維に伝達物質が流れ、話を聞いているだけで刺激的。五年毎の同期会は、私のぼけ防止イベントです。
あー、楽しかった。ありがとう!



※着て行ったもの

洋服の中でも馴染むように、色数を抑えて地味目な組み合わせにした。今回、初おろしの物は一切無く、持っている物だけでまとめる。着物は、組み合わせ次第で色々なTPOに対応できるので、ある意味とても安心だ。同級生100人弱が集まり、着物は三人だけだった。女子校なのに。ん?女子校だから?まぁ、いいけどさ。(笑)

・長着は、紬の訪問着。控え目だけど地味になり過ぎず、年相応で着ていて気分もすごく楽。
・帯は、草木染めの吉野間道。名古屋帯をお太鼓に。
・縮緬地に大きな雪輪の長羽織。
・帯揚げは、三浦清商店で銀鼠に染めてもらった地紋入り縮緬。
・帯締めは、深川鼠色の冠。
・苔色の長襦袢に生成り縮緬の半襟。
・白足袋に畳表の草履。
・防寒用に白のカシミアショール

2008.11.20 [木] 6:03 pm

やったぜ安馬!




スコンと空気が澄んでいい天気。
裏山もいい感じで色づいてきた。
天気がいいと、
洗濯物を干しているのも至福の時間。

干しているのは、麻の長襦袢。
先日、長襦袢を整理していて発見した。
「あれ?これって洗ってないかも?」
そんな時、ちょっとトホホな気分になる。

もぉ、すっかりこんなに寒いのに。

そして今日、コタツを出した。
みかんを食べつつ、相撲観戦。
ほんわか、ぬくぬく、ごくらくぅ〜。

一日にひとつ、
小さな幸せがあればそれでいい。
そんな日々が重なって、人生になる。
与えられた自分の時間は神のみぞ知る。
めぐる季節を楽しみながら、
日々、自分らしく暮らしましょ。

2008.11.19 [水] InterBEE

幕張メッセで行われているInterBEEへ。
InterBEEは、国際放送機器展の事。
まぁ、気になる諸々を視察しに行くのだけれど、
行けば、懐かしい仕事仲間にたくさん会える。
同窓会かよ。(笑)
私が仕事を始めた頃、撮影現場は男性主体の業界だった。
でも最近は、女性の業界人もたくさん見かける。

時代は変わったんだね。
今日は、こんなカメラバッグを見つけた。
女性向けの機材バッグ、Jill-e
プロライクな機能性があって、
デザインがかわいい。

今までカメラバッグは、PortaBraceだった。
ものすごいバリエーションが揃っていて、
世界中のプロが愛用している。
これはこれで最高の本物なので好き。

でも、最近プライベートでカメラを持つ時、
着物を着ている事が多くなって、
持ち歩くバッグに困っていた。

これならカメラバッグに見えないし、
ちょっといいかもぉ〜?と思った次第。
とは言え、着物姿にゴツいカメラが、
そもそも似合わないのかもしれないけれど...。

2008.11.17 [月] 酉の市

二の酉だなぁ....と思っていたら、
相棒が東京で打ち合わせだと言うので、
ナイスタイミング!と、
以前住んでいた街の酉の市へ。

葉山に引っ越してからも、
ちゃんと毎年ここへ通っている。
同じ神社の同じ熊手屋さん。
律義だな、私。(笑)

なんとなく、
一度つながった縁は切りたくない。
たんたんと、細く、長く。

今年の熊手は、七福神。
にぎにぎとかわいい。
家内安全・無病息災・商売繁盛〜!

三の酉は、29日(土)です。



※着ていたのは、
西陣ウールの長着に半幅帯をカルタ結びで。
温かくて、持参していたショールも出番なし。

2008.11.14 [金] 手ぬぐいを畳む日々

九州場所を見ながら、手ぬぐいを畳む日々。
今場所は、ん〜っと思う部分も多いけど、
こんな時こそ、相撲ファンは見守らないとね。

さて、せっせと手ぬぐいを畳んでいるのは、
12月初旬に、こんな企てをしているから。

葉山生まれの手ぬぐい展
2008年12月1日(月)〜6日(土)
詳しくは、こちら。

:::
今年の春、すぐ近所にできたカフェ&レストラン「engawa」でこじんまりと行います。葉山生まれの手ぬぐいと、葉山の映像も展示します。築80年の葉山の別荘建築そのままな空間は、葉山らしい時間が流れ、ゆったりのんびりできるでしょう。ティータイム(15時から17時)は、展示鑑賞のみでも入店できます。ちなみに、engawaのランチは大評判で、雨の日ですら混んでいます。だって、美味しいのよ。そして、着物が似合う空間です。
というわけで、
近代美術館山口蓬春記念館、鎌倉の紅葉狩りなどと併せて、遊びに来て頂けたら嬉しいです。

えりりん@手ぬぐい屋

2008.11.11 [火] 釉薬

陶芸教室で釉薬がけをしていたら、瑠璃ナマコという釉薬を着物に飛ばしてしまった。
ゆるい天ぷら衣の様なとろりとした液体。
着ていたのは、絹唐桟。
立っていたので、上前に幾すじも縦に白い線がつき、かなり派手にやっちまった感じに見えた。
「うわぁ、どうしよう。」と、とっさに濡れタオルに手が伸びた。
そこで先生から「ちょっと待った!乾くまで待とう。」とストップがかかる。
立った姿勢のままで他の作業をして、完全に乾くまで放置した。
充分待って、柔らかな毛先の歯ブラシで軽くはたいてみる。
液体だった釉薬は、細かな粉になって、ふわんと繊維から離れていった。
嘘のように、跡形もなく白いすじは消えうせた。
おぉ〜!お見事。

写真の膝上辺りが一番大きな被害だったのに、
もぉどこだったか分からない。
ほっ、よかった。

【教訓】
釉薬をこぼしたら、焦ってふかないこと。
エプロンくらいすること。
着物を着ている自覚を持つこと。←慣れてきて、これ最近忘れがち。反省。

2008.11.9 [日] 生体験

さ、寒い。
この週末からストーブ。
アラジンは、今年も快調。
青い炎がうつくしい。

冷たい雨が降りだす中、
普段着着物のまま歩いてライブへ。

山下洋輔ニューヨーク・トリオ結成20周年記念
「トリプルキャッツ・ツアー」

んぁ〜っ!サイコー。
葉山にも来てくれるのは、
山下洋輔一家が、昔、葉山に住んでいたからで、
この場所が好きだからだそうで、
とにかく地元でジャズライブを楽しめるのは、
文句なく嬉しい。ありがとうございます。

ジャズはやっぱりライブがいいし、
特に山下洋輔はライブでなくちゃ。
五感を共有する生の体験。
自分で感じて解釈する経験。

記録されたもの、
編集されたもの、
伝聞された情報、
それらは全て誰かのフィルターがかかっている。
鵜呑みにせずに自分の感覚を信じること。
自分で発見すること。

山を歩いたり、
だるま糸の風合いをこの目で見たり、
山下洋輔のライブに出かけたり、
生で体験することは大事だ。

と、言いながら、
遊んでばかりいるのです。

2008.11.5 [水] tokio

久々に東京。

作品展「日本の繭」と、
霜月・手の仕事展へ。

KINOKUNIYAが、
変なビルになっていた。
東京もどんどん変わる。
どんどん開発。

立ち止まってなんか
いられない?




写真は、イメージ。
新しいKINOKUNIYAじゃありません。

2008.11.3 [月] 鎌倉さんぽ

今年は、鎌倉の紅葉狩りを計画中。
でも、まだまだ早い。
とは言え、今のうちからロケハンに。

今日は、二階堂周辺を探検。

瑞泉寺の脇からお山へ入る。
尾根伝いに山道を歩く。
きっとずっと昔から、
人はこの道を歩いていたんだろうな。
どんぐりも混ざった落ち葉で、
道がふかふかしている。
歩きながら、
アスファルトの固さを思い出し、
あれは、車向けの構造物だよなぁ...
と、思う。

天園、獅子舞を経由して人里へおりる。

ふふふ。
山が錦をまとったら、
また、来るのだ。

2008.11.1 [土] 秋色


ものすごく遡り日記



今月のサイトトップは、紅葉。

それぞれの場所で、
どんどん色づいていると思います。

葉山は、裏山が少し。
まだまだ、これから。
でも、毎日、注意深く観察。

たのしみ、たのしみ。

それぞれの小さい秋をみつけましょ。



※写真は、
2006年12月2日撮影@逗子桜山

2008.10.29 [水] 今日の夕暮れ

パソコン前でレギュラー仕事に入り込んでいたら、
洗濯物を取り込むのに遅い時間になってしまった。
いかんいかん、湿気ってしまう。

あわてて庭へ。

ふと空を見上げると、秋の雲がいい感じ。
富士山の天辺がシルエットになっている。
こんな日は、きれいな夕焼けが見られるはずだ。

仕事を途中のキリまでやって、
カメラを持って浜へ急ぐ。
行き交う近所の人とも挨拶もそこそこに走る。

ふぅ、日没には間に合った。
思った通り、うつくしい夕暮れ。
海にはサーファーが浮かび、
浜には犬の散歩の人達が集う。
私は、撮影。
みんな夕陽が沈むのを眺めている。
いい時間。

太陽は、あっという間に沈む。
光の位置はどんどん落ちて、
雲もどんどん色を変える。
地球は、すごいスピードで回っているんだ。

株が下ったり、円が上がったり、
世の中はなんだか最近落ち着かないけど、
地球は相変わらず太陽の周りを回っている。
温暖化で地球の熱は上がっているけど、
地球はこれからも太陽の周りを回り続ける。

きれいだなぁ。



撮影データ:
2008年10月29日 16時42分
葉山.一色海岸にて

2008.10.27 [月] 柿

今年は、柿がたくさん実をつけている。

家の庭に、柿はないんだけれど、
よそのお家の庭の柿をいただく。
先日、陶芸教室のまり先生からもいただいた。

「今年は豊作だよ〜」と。

で、先生ん家の柿は渋柿らしいのだけれど、
ヘタの部分に焼酎を染込ませて、
一晩置いておくと甘くなるとおっしゃる。

へー、ほんとだ。
じゅるじゅるに甘くなってる。
ほんわか自然な味で美味しいこと。

知らなかったなぁ、そんな技。

近所のおばさんは、
物干し竿に干し柿を作ってる。
ここん家は、切り干し大根も自作してる。

「自分で作るのが一番美味しいのよ」と。

ほんとに最近ますます実感します。
便利は知恵を失います。
気をつけましょうと思います。

2008.10.26 [日] 海街ダイアリー

先日の鎌倉散歩がキッカケで、
教えてもらった漫画。

作品名:海街ダイアリー
作者:吉田秋生

相棒が速攻ポチって、
すぐさま読んで
「いいよ、いいよ、すぐ読むべし」と
私に回してきた。

いいよ。
鎌倉が舞台で、
ほのぼのとしてるのに、泣ける。
胸がキュンとなる。


鎌倉は観光地で人が多いから...と、
あんまり行かなかったけれど、
近いんだから、もっと行こうと思った。
行ってみたい場所がたくさんできた。
面白そうな場所がいっぱい。
食わず嫌いして、
葉山にこもってちゃいかんなぁ。(笑)



写真は、
東慶寺で見かけたお釈迦様。
かわいらしい姿に、
気持ちがほわんと和んでしまった。
(2008.10.12 撮影)

2008.10.21 [火] 手ぬぐいの種

手ぬぐいにしたいなぁ...と思うナニカは、
いつも、いくつか、ぼんやりあります。

そんな手ぬぐいの種は、
手ぬぐいの比率の細長い紙に
へろへろ〜っと鉛筆や筆でメモっておきます。
思いつく度にその辺の紙に描くものですから、
紙質も大きさもてんでバラバラだったりします。
たこ しらす わかめ
文字だけのメモだって混ざっています。
でも、それが大事な手ぬぐいの種なのです。

ここんとこ、
種は、種のままで、
なかなか柄にはなりませんでした。

でも、やっと、ひとつ。
新作が完成。
種がカタチになりました。

「月の道」という柄です。


真楽日記を遡ると、
種から育っていく過程がちらほら見えます。
なんとものんびりペースです。
まぁ、それも葉山な時間なわけですけれど。
無理せず、ぼちぼちカタチにしようと思います。

それからそのうち
季節はずれの手ぬぐい展も
葉山でちんまり企画中です。
またお知らせしたいと思います。


:::
えりりん@海辺の手ぬぐい屋


「月の道」の詳細情報

2008.10.18 [土] 運動会

甥っ子の小学校最後の運動会。
あぁ、早いものだなぁ。
大声で応援すると照れちゃって、
すっかり“少年”の雰囲気になっちゃった。

伯母ちゃんだって歳とるわけだよ。

甥っ子の小学校では、
赤組・黄色組・緑組に分かれて競い合う。
えーっと、それって、ラスタカラーなんですけど。(笑)

今年から、父兄もこどもと同じ色の物を身に付けて応援せよとの通達あり。
甥っ子は赤組なので、赤い着物を着て行く。
足袋も下駄の鼻緒も赤。まっかっか。
そしたら、
PTAの出し物「エアーむかで競争」に駆り出されてしまう。
役員は、色毎の仮装をするらしいのだけれど、赤組は少々仮装不足だったため、“真っ赤な着物の人”という仮装に見なされたのだ。
えーっと、まぁ、いいけどね。(笑)

秋の気持ちいい空の下で、汗をかいて楽しかった。
こどもたちの笑顔に囲まれて、いい思い出になりました。
どうもありがとう〜!

さて、そんな思い出のショットを撮影するPTA代表公式カメラマンは、ニレイヒロシ
PTAによる運動会の写真展も企画されてるらしい。
うん、面白い試みですねぇ。

今の気分は、
ローカルでピンポイント。
ぎゅっと詰っていい感じ。

2008.10.16 [木] 月は何色?

最近、いろいろ観察すればするほど、
分からなくなってきた。

例えば、月の色。
月は何色?

青白い月の光...とか、
黄金色の満月...とか、
たぶんそんなイメージだった。
都会で暮らしていたころは。

だけど、先月だったか
低い空にぼわぁ〜っと赤い月を見た。
時計が天辺を少し回ったころ。
海に沈む直前なのだと思うけど、
海と空の境目がないから分からない。
ちょっと怖かった。
怖くなって逃げるように浜から帰った。

月は、天候や時間によって、様々に違う。
月の満ち欠けは、地球のどこからでも同じなのに。
不思議。

そして、分からなくなる。
言い切れなくなる。

あなたが見ている月と、
わたしが見ている月は、
同じだろうか?
同じ色で輝いているのだろうか?

幽玄な月の光を浴びていると、
何も言葉にできなくなって、
分からなくなる。

だけど、
人間が自然に対する畏敬の念をいだくのは、
たぶん、きっとそんな時。



※写真は、一色の海に浮かぶそれぞれの月。
左は、赤い月。中は、赤い月と同じ日のもう少し早い時間の月。右は、去年の月。

2008.10.12 [日] 散歩

気持ちがいいので、散歩。
北鎌倉から、山を越えて鎌倉へ。

秋の花がたくさん咲いている。
黄金虫が力尽きて死にかけている。
道端の枯れ葉やどんぐりが藝術してる。

鎌倉には、
やっぱり魔物が暮らしているね。
湧き水の洞穴の奥とか、
草むらの中の獣道とか、
朽ち果てた祠の中とか、
目に見えないけど、なにかの気配。

最近は、
「バチが当たる」
....って、あんまり聞かないけど、
悪いことをすればバチが当たるんだよ。
やったことは、
みぃ〜んな自分に返ってくる。
良いことも悪いことも。

古の歴史があるせいか、
鎌倉を歩いていると、
ふっと別の時空へ迷い込みそう。
そこ、妖しいぞ、
行ってみちゃおうか。

なんて事を空想しながら、
さんぽ、散歩、サンポ。

さて今日は、山歩きだから久々洋服。
帰宅して「あぁ、やれやれ。」と、
着物に着替える。
なんだかまるで、昭和の親父。(笑)

2008.10.8 [水] 続々と

ローカル情報ですが....
以前、KURAさんも登場した「湘南物語」の今月号に、
おひでさんが載ってまぁ〜す!
続々と真楽メンバーが続くぞ。
でも、着物姿じゃなかったのね、残念。

というわけで、湘南方面の皆様、要チェックです。

2008.10.8 [水] 坐辺師友

緒形拳の訃報、
私も大ショックだった。

俳優としてはもちろんだけど、
男として、人として、惚れていた。
大好きだった。

テレビではお見かけしていたけど、
舞台を観たのは、
2003年に横浜赤レンガ倉庫での
「ゴドーを待ちながら」が最後。
なんだかどうしても観たくて、
ひとりで観に行ったんだった。

あぁ、もぉ会えない。。。
寂しいなぁ。

あの頃から病と闘っていたなんて。
悟られず苦痛に耐えていたなんて。
これから先の“老いっぷり”が観たかった。
演じるのか、演じないのか。

死に様は、生き様そのもの。
役者のまま逝ったのだろうか。
たくさんの印象を残して、
緒形拳は、居なくなってしまった。

昔の公式HP「ハラハチブンメー」で、
こんな言葉を教えてもらった。

:::

坐辺師友とは・・・

自分の坐った辺りに置いた物の中に、
師や友がいる、ということ。

:::

たくさんの教えを
どうもありがとうございました。



そうそう。緒形拳も血液型B型、猫好き

2008.10.5 [日] 秋野不矩

「秋野不矩展」の最終日に滑り込む。
神奈川県立近代美術館葉山館で、8月9日からやっていた。
行きたいと思う展示も、あまりに近いと「いつか行ける」と思ってしまって行きそびれる事もけっこうある。
今回は、最終日できっと混んでいるとは思いつつ、それでも行こうと行ってきた。

行って、良かった。


世の中には、すごい人がいるのだなぁ。
何の予備知識もなく、ふらりと出かけて、
大きな衝撃をドカンと受けた。

50歳を過ぎて初めて1960年代のインドへ渡り、
その風土に魅せられて、その後何度も渡航する。
80歳代の頃は、頻繁にインドやその近辺へ行っている。
90歳を超えて、アフリカの大地へも出かけている。
自分の五感の全てで、その土地の風土を受けとめ、
それを描きたい....という衝動からの行動だろう。
探求心は、肉体をも制御するのだろうか。
描かれた絵は、
彼女の五感と解釈のフィルターがかかり、
私もその場所へ連れて行ってもらえたような気がした。
感性のレセプターを全開にして受けとめた。
もっとずっとこの絵と供に過ごしたいと思ったけれど、
閉館の音楽が流れてしまった。残念。

日本画だとか、日本人だとか、
そうゆうことをスコンと抜けた先に、
秋野不矩という人が生きていた。
そして、その魂を作品として残した。
出会うことができて良かった。


:::
そう言えば、夏の画室で、くしゃっと着物を着て絵筆を握る写真があった。公の場でも着物姿が多かった。初期の頃は、着物姿のモチーフも多い。きっと、着物が好きだったに違いない。

2008.10.4 [土] 土浦花火

十月の第一土曜日は、恒例の「土浦全国花火競技大会」
ここ三年は毎年出かけている。
過去の真楽日記には、2002年2003年2006年と、
着た着物の報告も兼ねて書いている。
私は今年もウールで、汚れてもOKな格好で。
枡席6名中、3名が着物。さすが。(笑)

河原にイントレを組んだ特設会場という状況。
歩き難い所をたくさん歩かねばならないし、
トイレはイベント用の簡易トイレだし、
けっして着物はオススメなシーンじゃない。
でも、昼間は汗ばむほどの陽気なのに、
日が落ちると急に冷えるという環境は、
体温調節し易い着物の方が快適だと思う。
“空調が無い”状況には、
昔ながらの衣服の知恵が活きるのだ。
暑い_身八つ口から熱を逃がす。
寒い_重ね着、重ね履きをする。
寒い_マフラーやショールで衿元と脇を包む。
実用面での着物、もっと見直して欲しいなぁ....。

:::
下の写真は、相棒が作った鮭おにぎり。
皮をパリパリに焼いて、三角の天辺にトッピング。
おいしかったぁ〜!
ちなみに、私はおにぎりを三角にむすべない。
どぉしても、平べったい丸になっちゃうんだな。
母も出来ないので、遺伝だと思う。(笑)

2008.10.1 [水] 秋桜

十月になりました。
秋ですねぇ。
今月のサイトトップは秋桜。

秋桜と書いて、コスモス。
日本の言葉には、こうした当て字がたくさんある。
「読めねぇ〜!」と思うのもあるけど、けっこう好き。
ひまわりを向日葵と書くなんて素敵だ。
そして、秋桜と言えば、山口百恵が唄っていたなぁ。
あのメロディーは、秋そのものだよ。

上の写真は、
今はもう取り壊された同潤会江戸川アパートの窓辺。
取り壊しが決まり、知人の荷物整理を手伝った秋。
蔦の葉が色づき始め、陽射しがキラキラ輝いていた。
でも、その光も空気も、春とはまったく違うんだ。

朽ちる、枯れる、衰える。
秋は秋らしく、物悲しくも美しい。
アンニュイな気分になるのは、秋のせい。

2008.9.29 [月] 昔の手帳から

若い頃に使っていた手帳が出てきた。
システム手帳を使い始める前の分で、1984年から1991年まで。
赤坂の制作会社で企画書を書きまくっていた時代だ。
面白いメモがいっぱい書いてある。
1985年の手帳から、こんな文。

:::::


このひとことには一体どんな意味があるのか調べてみました。大和ことばの「いろ」には、もともと色彩という意味はなく、敬愛する人を称する語であったそうです。そして漢字の「色」はというと、これが性交を示しているのだそうです。そのようなわけで“色恋沙汰”や“色気違い”など、少しもカラフルでなくても、もともとの「色」という意味で使われているのですね。
では、どうしてCOLORの意味を色が有するようになったのでしょうか。
最初は人と人の接触を意味し、そこから生ずる感情の世界、さらには美しいもの一般へと意味が展開し、やがて美しいものが五色の色鮮やかさ....という様に、様々な色に分化していったそうです。
というわけで、色は単なるCOLORとして解釈するのではなく、こんな風に広い意味で色を見てみれば、ホラ、いつもの色がなんか新しい色に感じてきません....?!(企画memoより)

:::::

なんだか、23年も前なのにあまり考えていることが進歩してない気がする。(笑)インターネットはまだ無い時代。調べ物は、図書館へ通った。好きだったなぁ、図書室にたくさん本を積んで、紙に向かってナニカをひねり出してる時間。

最近、そんなオフラインな時間も愛おしいのです。
秋の気配がそう感じさせるのかな?
急に寒くなって、ちょっと風邪気味かもしれません。
みなさまもご自愛くださいね。

2008.9.23 [火] 大相撲十日目

秋場所を観戦しに、国技館へ。

一人マス席を縦列で相棒と観戦。
広々としていて足も伸ばせ快適。
着物だからそうもいかないけど。
かたわらには、お酒とおつまみ。
ひやおろしとマイおちょこ持参。

ライブは、やっぱりイイ!
最高!

2008.9.22 [月] 告別式

彼岸入りに、
祖母の弟である大叔父が逝く。

その告別式に参列。
そしてその日は祖母の命日。
なんだかご先祖様達が、
親戚たちを集めたみたいだ。

お彼岸に逝く人は、
天寿を全うしたのだと言う。
なるほどなぁ、忘れないもの。

死は誰にでも訪れる新たな旅立ち。
そう思えば、
寂しいけれど哀しくはない。

2008.9.21 [日] as it is

地元のNPO仲間と、
茂原の「as it is」へ....。

個人コレクション展3
come on-a my house
中村好文 すまいの風景
2008.4.18-11.16(会期延長)

美術館のはずなのに、
なんだか個人宅へ来てしまった感じ。

のーんびり、ゆーっくり
この空間を愉しむ。
隅から隅まで、
仲間達と吟味して語らう。
二階の本棚に、
ブルーノ・タウトの「ニッポン」を見つけ、
一人でふむふむと読みふける。

そんな雨の日曜日。

2008.9.16 [火] 館山唐桟を守る猫

名前は、エム。雄。
額にアルファベットの「M」模様があったから...。
確かにくっきり。
使命は、大切な糸を鼠から守ること。

館山唐桟を受け継ぐ斎藤家では、代々猫を飼っているそうだ。
工房には、たくさん木綿の糸が置いてあり、これを鼠が齧って糸や布をダメにしてしまった経験から、鼠退治用の猫を飼ってきたそうだ。
エム君もその使命を負って、ここに居る。
頭が小さくて、しなやかな動きがとても美しい猫だった。
客人に対する高貴な態度も、猫好きにはたまらない。
エム君が、何歳で何代目なのか...、うかがうのを忘れてしまったが、館山唐桟四代目の裕司さんは「でも、子供の頃、ほんとうは犬が飼いたかったんだけどね。」と笑ってお話しくださった。

エム君のお気に入りは、館山唐桟地の座布団。
色目も爽やかな広巾の布。糸は60番手、夏仕様。
この寝心地が、たまらねぇのさ...と、
エム君のその寝顔から伝わってくる。
ほほぉ、館山唐桟地の座布団、いいかも。
七々子の座布団も渋かった。ふむふむ。

館山唐桟を守る猫、その名は、エム。
頼もしくて、かわいい。
どうもありがとう。

2008.9.8 [月] 手ぬぐい屋冥利

今年の春、隣町の知人から「神輿保存会の手ぬぐいを作りたいのだけれど...」と相談を持ちかけられました。話を聞くと、葉山に移り住んできた人々と昔から住む地元の人々が仲良く一緒になって、その町に伝承された町神輿を自分たちで担ぎ、保存しようと頑張っていました。
葉山あずま神輿保存会....といいます。
私もお祭りは大好きですし、喜んでお引き受けしました。お神輿を見せていただいたり、由来を聞いたりしながら、いくつかの意匠を考えて提案したところ、町内会の手ぬぐいも一緒に作りたいという事になり、二つの意匠が採用されました。

そして、その手ぬぐいのデビューが、昨日と今日行われている「森戸大明神例大祭」です。
宮神輿が一基だけの森山神社とは違い、森戸の例大祭は近隣の町神輿が何基も町を流します。お神輿も町毎に違えば、担ぎ方も掛け声も違います。昨日は、途中から大雨になり雷が轟き、担ぎ手はずぶ濡れになりながらも、威勢よくバス通りを流して行きました。私も、ずぶ濡れになりながら、あずま神輿を追いかけました。
その姿、ほんとにカッコイイ!
「東」の文字を並べてデザインした手ぬぐいが、紺の法被姿に似合うんです。被ったり、ねじったり、老若男女それぞれ個性的に締め上げている姿は素敵で、見ていてほんとに嬉しくて、手ぬぐい屋冥利につきるとは、まさにこんな瞬間。
関われて、ほんとに良かったなぁと思います。

お祭りの一体感、大好きです。
もっと地元のお祭りを楽しみましょう!
わっしょい、わっしょい。


えりりん@手ぬぐい屋

2008.9.6 [土] 安藤宏子の世界

北鎌倉の鎌倉古陶美術館へ。

--- 安藤宏子の世界 ---
絞り染めの魅力を探る

ギャラリートークを目指して行く。
整理券が発行されるほどの大人気だったが、会場の後ろでお話を伺うことができた。現場主義で蓄積した知識と技に裏付けられたお話は、とても興味深くて面白かった。“豊後絞り”や“三浦絞り”、そして三浦木綿。有松鳴海絞りまつりで聞いた話とは、また少し違う切り口や、違う時代の話、海外の絞りの話。
人と時間が交差して影響し合って、ひとつの技の今がある。
そうしたお話に基づいて、蒐集された資料が分かり易く展示してあった。

移築した古民家の広々とした空間を生かした展示も美しかった。
その空間と、伸びやかで大柄でモダンな安藤さんの作品がマッチしていた。
大きくてインパクトのある作品も、
細かくて根気のいる小さな手仕事の積み重ねで出来ている。
誰にでも出来そうで、誰にも真似出来ない。
奥深い絞り染めの世界。

●安藤宏子の世界
...9月9日(火)まで。



会場で、おひでさんにばったり会い、一緒に立ち見。
この展示を教えてくれたライターさんにもばったり会う。
ばったりがつながって、偶然が重なって次への展開になる。
人と時間が交差して影響し合って....、って、さっきの言葉。
面白いなぁ。

着て行ったのは、
単のココア色の紬に、綿のミンサー名古屋帯。
帯揚げはベージュ地に小さな絞りの布。これは、のりんさんのたまねぎ染め作品。
象牙色と海老茶色が半身になる帯締め。
秋色がまといたかったんだけど、歩いている間は暑かった。
そりゃそうだよね、一週間前までは麻だったのだもの。
でも、やっぱり気分は、秋なのだ。

2008.9.5 [金] 新しい結城

東京での用事を済ませ、龍田屋さんの展示会へ。

創作結城 手つむぎ・手織り展

というだけあって、
証紙の無い反物の方がずっと魅力的だった。
確かな結城の素材感を活かし、
さりげないけれど、スタイリッシュ。

会場には、そこに並ぶ反物たちの、
糸に関わった人、織った人がそばに居て、
自ら説明してくださった。

「ここは、上糸と下糸をひっくりかえして....」
とか、さりげないディティールの奥には、
糸どころか頭がこんがらがりそうな技法や
斬新な発想とセンスで、
“新しい結城”を、創作していらっしゃった。

作った人と着る人が直結できる試みが、
また、ここにも....。

お世辞やセールストークじゃなく、
布の氏素性を、しっかり聞ける展示会。
今、時代が求めているのは、そうゆう場。
あちこちで発生した新しい流れが、
きっともうすぐ本流になる、なって欲しい。



展示会は、10日まで。

2008.9.1 [月] 萩

今月のサイトトップは、萩の花。

萩は、まぁるい葉っぱの印象が強くて
花はあんまり目立たない。

でも、道端でいつも見ている萩だって
花をアップでよぉく観察してみると....、
ほら、きれい。

分かったつもりにならないで、
よぉく観察する事が、大事なのだなぁ。

2008.8.28 [木] 自然布

安房の國で着ていたきもの。

・黒地の上布
真楽バザーでnekomamaさんから譲っていただいた絣の着物
・八重山グンボウの帯
森伸子さん(故人)の帯を初めて降ろした。館山へはなぜかこの帯を締めて行きたかった。アローはイラクサだけど、麻と同じ様に古代自然布の素材と聞く。
・八重山の帯揚げ
津田明子さんの八重山のお蚕さんの布を帯揚げにした。森さんの帯にぴったりシンクロした。
・八木オリジナルの道明の帯締め
・麻の白半襟
寸法がマイサイズではないので、レースの筒袖半襦袢に半襟をかけて、簡略に。
・麻の湯文字
・航空絹布の裾除け
・麻の白足袋
・黒地エナメルに白い鼻緒の草履



今回の館山行きは、フェリーを利用した。
久里浜-金谷を35分で結ぶ。
海を渡る感覚が、ぐっと旅気分を盛り上げてくれて気持ちよかった。
海を渡ると、葉山と館山はとても近かった。

2008.8.28 [木] 海を渡って安房へ

館山へ。

一衣舎の木村さんに同行して、唐桟の斉藤さんを訪ねた。
以前工房で一度だけお目にかかった光司さんに、お線香をあげさせていただく。
織ってもらった布は、帯となってわたしの手元に、在る。
布を通して伝えていただいた事もたくさん、在る。
どうもありがとうございました。安らかに眠ってください。

まだ日も高いので、沖縄の素材展の頃から気になっていた場所を探索することにした。
予め決めていたわけではないのに、木村さんも私も気になっていたキーワードが同じで、少し驚いた。
それは、「布良」。
良い布と書いて、“めら”と読む。

古代、阿波(あわ)で開拓された麻の布は、忌部一族によって、麻や穀を作るために更に良い場所を求め、海を渡った。その渡った先の上陸地点が「布良」だと伝えられている。
そして、この周辺は安房(あわ)と呼ばれる。
シルクロードの様に、きっと“麻の布が伝わった道”もあるはずだ。
そんな浪漫を感じて安房を探索したかった。
念願かなって嬉しい。

布良崎神社を探していて、まずは安房神社へ行ってみる。
とても広くて立派な神社で、ものすごく清々しい場所だった。
植物が持つ静かなパワーが溢れていて気持ち良かった。
そこで、探していた布良崎神社の名を御仮舎に見つけた。
こちらも探して、ちゃんと参拝してきた。
海を見下ろす気持ちの良い神社だった。

この日、たまたまだったけれど、
まとっていた着物は、麻づくしだった。

そう言えば、
古代、安房からひろく関東へ、麻穀が伝搬された“産業の道”は、今、土砂を満載したトラックがたくさん走っていた。巨大な重機が、豊かな里山を削っていた。海を渡る土砂も多かった。土砂は、現在の千葉県の代表的な地場産業なのだそうだ。
麻や穀がよく育つ肥沃な土地、安房の、今。

2008.8.27 [水] 浴衣を洗う

お祭りで着た浴衣を洗う。

お祭りの両日も、終わった後も、
雨模様のお天気だった。
やっとちょっと晴れたので、すかさず洗濯。
白地の浴衣の裾に、泥バネがいくつかある。
金タライに水をはり、石鹸で洗う。
シンプルに昔ながらのやり方でいい。
水の中で、布が泳ぐ。
きれい。
入念に濯いで、ごく軽く脱水。
庭の物干し棹に、形を整えつつ干す。
衿を手の平でパンパンと叩いてシワをのばす。
その音が裏山にこだまする。

こうした時間が好き。

今年はもうこの浴衣たちは着ないので、
糊付けはしない。
長く保管する際に、
糊はカビの原因になるそうだ。

お祭りも終わって、そろそろ夏も終りだなぁ。

2008.8.24 [日] 森山神社の神事 -2-

翌日。
滝の坂の吾妻神社まで、お水取りに行きます。
木遣隊、お囃子の山車、神輿、こども神輿、金棒、水汲みの為の輿、旗持ち、お囃子隊、総代・役員....、長い長い行列が、森山神社から滝の坂へ続きます。
滝の坂では、急な階段を上りつめた先にお堂があり、その脇の井戸から神水を汲み、森山神社へ持ち帰ります。

簡単に書きましたが、半日がかりの神事なのです。

2008.8.23 [土] 森山神社の神事 -1-

森山神社の例大祭、初日。
葉山に越してきてから追いかけている「世計り神事」が行われ、発表されました。

:::
平成二十一年 世計 五合二勺
天候不順 南西の風 強い日多し
:::

んー、来年はなんだか厳しそうです。
私が世計り神事に魅かれるのは、この目まぐるしく価値観が変化する現代の世の中で、1200年以上も毎年、同じことが繰り返され、昔と今がつながっている事に、浪漫を感じてしまうからです。
守り伝えてきたこの土地の人々を尊敬します。
継続は力なり。
最近、ほんとうにそう思います。
未来を持続可能な世の中にしていくには、こうした神事が伝える古の知恵から学ぶべき事も多いのではないかと感じています。

2008.8.22 [金] 田舎のお土産

そう言えば、田舎のお土産として「川口納豆」を工場の事務所から葉山にまとめて配送してもらった。
こどもの頃から、田舎に帰ると、ご飯に納豆は定番で、納豆は必ず赤いパッケージの川口納豆だった。大粒で柔らかくて豆の味が濃い。昔からずっと変わらない味。シンプルに紙だけで包まれていて、余計なタレやからしの小袋が付いていなくて、出るゴミが少ないところも気に入っている。とにかく大好き。今回はお土産なので、宮城県産のお豆さんを使った物にした。
あまりに身近で、単なるローカル食かと思っていたら、最近は昔ながらの納豆らしい納豆として首都圏にもファンが増えているらしい。
じっさい、葉山のみんなに配ったら、食べた人が次々に「納豆、美味しかった〜!」と話題になり、居合わせた人が「なに?なに?」って事になり、再度配って、あれよあれよと言う間に大量の納豆があっという間にはけてしまった。
これまで、こどもの頃から食べている味だから美味しいと感じるのかな?と思っていたけど、川口納豆はどうやらそれだけではないようだ。
納豆がお土産ってどうなのかしら?と心配したけど、これからはもっと自信を持ってお土産にしよう。(笑)

おらいの近くで作っている納豆でがす。
んめから、まんず、食べてみてけらいん。

:::
一迫の隠れた名産「川口納豆」
初めて知ったけど、全国納豆鑑評会受賞暦作品....だそうだ。
なんだかすごいぞ。(笑)

2008.8.20 [水] 朝顔の浴衣

帰省中に叔母が「着る?」と出してきた朝顔柄の浴衣。
叔母が十代の頃に、今は亡き祖母が買ってくれた浴衣だと言う。
白地に紫色の大きな朝顔が、ぽつんぽつんと連なった五十年ほど前の注染浴衣だ。
たぶん、注染浴衣が最盛期の時代。
リズムのある大きな絵柄も、ぼかしを使った染めも、腕利き職人さんが豊富だった事を感じさせる。そんな時代の物だからか、今ではあまり見かけない雰囲気の浴衣だと思う。

さて、羽織ってみたら、裄が短く、身丈も足りない。
そこで、裄出しと衿先の位置を上げるべく、急遽、母を先生に和裁教室が始まった。
かたわらには、祖母が使っていた古いお針箱。
ほつれやすい袖付けの始末や、独自の衿先の始末は、この機会に改めて習っておいて良かったなぁと思う針仕事だった。

祖母、叔母、母、私。

一枚の浴衣が、豊かにそれぞれの気持ちをつないでくれる。
私はどうやら“ファッション”として着物を着たいわけじゃないようだ。
気持ちをまとっていたいんだと思う。

ちくちくと手を動かしながら、
あったかぁ〜い気持ちになった田舎での一幕。
着物って、いいよねぇ。



※写真は、
持ち帰った浴衣を洗って、軽く糊付けし、庭で干す。
今週末のお祭りで着るつもり。

2008.8.19 [火] お盆

森戸の浜の盆踊りは、今年も無事に終わりました。
早朝に山から切り出してきた青竹でやぐらを組み、そこに手作りのちょうちんが揺れて、ご先祖様をお迎えする美しい迎え盆になりました。
老若男女がひとつの輪になって踊る盆踊り。
今ある平和は多くのご先祖様のお陰です。
未来へつなげるのは、今を生きる私達。

みんな、みんな、みんな仲良く、輪になって踊ろ
(葉山音頭のサビ部分)

その翌日、14日に新幹線でくりこま高原へ。
既にみんなが里帰りしている母の実家へ合流しました。
みちのくの夏は涼しくて、汗もかかず過ごしやすい日々でした。
近所を散歩すれば、そこここに地震の被害はありましたが、毎日の暮らしには普通の日常が戻ってきている様でした。こどもの頃から、夏は田舎で暮らしました。東京で生まれ育ったとは言え、私の田舎と言えば“この場所”です。ズーズー弁と言われる東北訛りが、耳に心地よくて心がゆるみます。
帰れる田舎がある私は幸せ者だと思います。

んだ、んだ、んでがす。
お盆で帰ってきていたご先祖様の声がします。



※写真は、
上:潮風に揺れる盆踊りのちょうちん
下:地震で倒れたままの神社の灯籠

2008.8.12 [火] みちのく

明日の盆踊りが終わったら、
両親の里へ帰省します。

大きな地震もあったし、
お墓参りがしたくなりました。
ちゃんとお盆に帰るのは、三年ぶりです。

今、暮らしている場所も大切ですが、
ご先祖様が暮らしてきた土地も大切にしたい
と、考えるようになりました。

ゆっくりのんびり、
ご先祖様や親戚家族と過ごしてきます。
自分の根っこ、
日本人の根っこを探してみます。

浮き草のように生きてきて、
やっと、
地に足がついてきたのかもしれません。

帰ってきたら、
森山神社例大祭の準備です。



※写真は、
2005年に撮った田舎の風景

2008.8.11 [月] 立秋の空

そう言えば、立秋の朝、
洗濯物を干していて、
撮りたくなって撮った写真。

2008年8月7日、午前9時41分25秒。

陽射しは強くて暑いけれど、
雲と風が、秋だった。
とんびがたくさん舞っていた。

少しずつちゃんと
季節は、めぐる。

2008.8.7 [木] 生がミソ

ここんとこ、
これの準備であちこち奔走。

実行委員は、
じた・バタ・BATA・ばた。

もぉ来週だぞ。(汗)

えとですね、
森戸の浜の盆踊りは、
“生”がミソです。
五感と、もひとつご先祖さまと。

こんな盆踊りはちょっと無いよ。
詳しくは、ここ。
盆バンドのメンバーも実は超スゴイからちぇけら。


*** 着物絡み ***
昨日は盆バンドのお囃子隊女子に着付け教室。
今日は、じたばた動いていたら、
突然、浴衣の着付け依頼。
神宮花火は今晩だったのね。

2008.8.6 [水] 核

核は人間が作った最も愚劣で悩ましいモノ。

最近のエコビジネスでは、
核をクリーンエネルギーだなんて
言う輩がいるらしい。

現実を見よう。

核を持つ国は、63年前より増えている。
核廃棄物がこの星を汚染している。
今の科学で処理し切れないものを、
問題の先送りをして使っていいのかな?
これだけ無駄遣いしてエネルギー問題?
利権絡みの平和利用?

脈絡は無いけど、
今日は、“核”の事を考える日。

大切にしたいのは、命。

2008.8.1 [金] 芙蓉

今月のサイトトップは、芙蓉(ふよう)。

ハイビスカスもそうだけど、
朝咲いて、夕方にはしぼんでしまう一日花。
大輪で華やかだけど、どこか儚い。
命短し、恋せよ、乙女....な、夏の花。

そして、この浴衣地の柄も、たぶん芙蓉。
高校生の時、和裁の授業で縫った柄。
今でも着ている現役浴衣。
一日花の柄なのに、
ずいぶん長く着ているのだなぁ....。

2008.7.28 [月] 葉山の花火大会

今年は財政難で「やらないのでは?」と懸念されていた葉山の花火大会
なんとか開催にこぎつけたようで、町中のみんなが楽しみにしていた。
知ってる顔が、森戸の浜に集まってくる。
のほほん、ほのぼのとした小さな花火大会。
みんな、浜に座ったり寝そべったりしながら、花火を楽しむ。
予算の関係か、花火自体は「やっと開催しました」な品質と構成だったけど、始まる前の夕焼けはとびきり美しかったし、まぁいいじゃない、楽しかったよ。
土浦花火がピンなら、葉山の花火はキリかもなぁ。
ピンからキリまで、花火は好きだ。
世界中の火薬を、ぜんぶ花火にして打ち上げたい。



着て行ったのは、雪花絞りの浴衣。
去年のこの時、張正さんで衝動買いした反物。
白場が多くて大きな三角で染めた雪花は、夕闇の中でとても映える。基本はシンプルな雪花絞りも、実はちょとした事でひとつひとつ印象が違う。....と言うか、同じものは出来ないのかも?
シンプルなのに無限。そうゆうものが好きなんだなぁ。
雪花絞りのことは、張正さんのサイトに詳しく紹介されています。

2008.7.27 [日] 親子の日

7月の第4日曜日は「親子の日」

....と、ご近所仲間の写真家ブルース・オズボーンさんが、ずっと前から提案している。
実は、私もオズボーンさんと知り合う前は「親子の日」の事を知らなかった。

母の日、父の日、それなら親子の日があったっていいじゃない?
うんうん、そうだね、ごもっとも。

私達は、親から生まれて、こどもができて親になる。
一緒に居る時間が短いか長いかは別にして、誰だって親から生まれて、この世界に存在する。
切っても切れない太い縁。
その最も基本的な関係を、改めて考えてみる日が「親子の日」。

ブルースさんが撮り貯めた親子の写真は、1000組を越えたそうだ。
そこに写っているどの親子もみんなそれぞれ輝いている。

生まれてきて良かったね。

最近、素敵な親子に辛い別れが訪れた。
先日、友人が赤ちゃんを生んで新しい親子関係が生まれた。

親子の関係を見つめ直すことは、
自分の存在を再認識して、
自分以外の存在を認め合うことにつながっていくはず。

そんなわけで「親子の日」、勝手に応援しています。



※写真は、最も身近な楽しい親子。
そう言えば、オズボーンさんの撮った写真にも、着物姿で写っている親子が意外と多い。親子で写真に収まるならば着物....って考える人が多いのかしら?写真の一部は、公式サイトで見られます。

2008.7.23 [水] 海辺の手ぬぐい屋

昨日、千秋楽までずいぶんあるのに、
新しい柄の型紙が彫り上がる。
面白い本が読み終っちゃった時の感覚と似てる。
好きな作業なんだろう。
柿渋で貼り重ねた和紙に
注意深く刃を滑らせて、切る、快感。
切り取られたカタチ、型。

今日。午前中は、
デザインを頼まれた手ぬぐいの諸々を進め、
明日の打ち合わせにつなげる。

昼過ぎに浜へ。
海水が冷たい沖の方まで泳いで、
そこで仰向けになって浮かんでいる。
ぷかぷか、ぷか。
ここは広大な海のはじっこ。

帰ってきて、
注文のあった手ぬぐいの発送。
紗張りのため彫り上がった型紙も発送。

相撲を見ながら、
汚れた掛け紙の掛け替え。
わら半紙を切って、
手ぬぐいに巻いて、
スタンプを押す。
手を動かすのは、取り組みと取り組みの間。

好きな時に、好きな事を、やる。できる。
海辺の手ぬぐい屋のおきらく極楽な夏の日々。
森羅万象に感謝。

2008.7.18 [金] 月の道

今日は、満月。

これは、地中海にできた月の道。
2000年の夏に見た景色。
アマルフィ海岸のPraianoという小さな町に泊まった晩。

Praianoの隣町は、Positanoという観光の町。
なんだかその関係性が、葉山と鎌倉みたいでよく思い出す。
なんにもない所だったけど、
南イタリアの空気感は濃密だった。

さて、相撲の場所中は、ちまちま手仕事。
テレビで相撲を観戦しながら、手ぬぐいの型紙を彫っている。
図案は、一色の海にできた月の道。
ここに暮らすから、生まれる柄。

一昨日、であった言葉。

:::
私はただ自然を奴隷のように写すことなどできない。
私は自然を解釈し、絵画の精神に従わざるを得ない。
私の色調のあらゆる関係が見出されたとき、
そこから生き生きとした色彩の一致、
音楽の作曲と似たハーモニーが生まれる___マティス
:::

マティスとボナール
- 地中海の光の中へ -
神奈川県立近代美術館葉山
2008.5.31 --- 7.27

すぐ近所に美術館がある環境は、とても嬉しい。

2008.7.12 [土] お祝いの日

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2008年6月28日:KIMONO真楽六周年
2008年7月11日:関心空間七周年/iPhone発売

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KIMONO真楽は、関心空間エンジンを使用した着物好きのためのコミュニティサイトです。
“SNS”なんて言葉も概念も無かった頃、自分の関心事を多くの人達と共有するシステムとして、2001年7月11日に“関心空間”が始まりました。
この関心空間エンジンを作ったプログラマが、真楽の管理スタッフでもあるばすけさんです。
そして、その関心空間エンジンを利用した“着物好きのための関心空間があったらいいねぇ”と、軽い気持ちで私が立ち上げたのが「KIMONO真楽」なのです。

関心空間が生まれて7年。
KIMONO真楽が始まって6年。

インターネットを軸にして、世界が大きく変わる今。
流れる時間が、どんどん加速するような気がする今。
着物を取り巻く手仕事が絶滅しそうな今。
地球の環境が待ったなしで崩壊しそうな今。

いろんな“今”があるけれど、
明日に希望をつなぐ今でなければ....と考えます。

だから、KIMONO真楽は、
伝統や文化を大切に思いながら、
新しい技術や考え方にも柔軟に対応したいと思います。
進化し続けるコミュニティサイトであるために、
これからもどうぞよろしくお願いします。

ところで、KIMONO真楽は、
iPhoneが発売された翌日である12日、
「軽く、iPhone対応にしておいたから....」と、
創造主ばすけさんより報告がありました。

す、すばらしい! ありがとう!!!



そして、そんな諸々をお祝いする日@葉山
今年も海の家「オアシス」に着物で集い、祝杯をあげた。
着物は、自然の中、自然光でこそ映えると思う。
その人らしい所作や布のシワがうつくしい。
もっともっと、普通に着物をまとう人が増えますように....。

写真は、ばすけさんのiPhoneを借りて、
妙ちくりんなiPhoneアプリに、はしゃぐワタクシ。

えりりん@KIMONO真楽管理人

2008.7.11 [金] PEARLの漁サン

“漁業従事者用サンダル”、略してギョサン。
濡れた所で滑り難いので漁師さん達に愛用された。
葉山にも愛用者が多く、私も去年から履いている。
一体成型だからか、足にフィットして履きやすい。
そして確かに滑らない。
でも、砂浜にはちょっと不向き。
砂浜ではやっぱりビーサンが履きやすいかな?

まぁ、そんなことはおいといて、
単純にサンダルとして見れば、
なかなかそのフォルムはエレガント。
ビーサンよりも着物に似合う。
....って、比べるレベルがどうかと思うけど。(笑)

話のネタに、明日、履いて行きますね。
さてさて、名簿や名札をこれから準備。
お天気も良さそうだし、
参加の皆様、明日、浜辺で会いましょう!



※写真は、買ったばかりの時。

2008.7.7 [月] 湘南物語7月号

以前、私も“手ぬぐいマニア”として紹介していただいたタウン誌「湘南物語」
その今月号の同じコーナーに、KURAさんが愛車の紹介で載っています。
KURAさんの愛車“ルノー・キャトル”は、柔らかな白いボディ。それは、KURAさんが生み出す磁器の作品と同じ暖かみのある白で、初めて見た時「なんてぴったり!」と深く印象に残りました。
ほんわかほのぼのとした白。
それが、KURAさんワールドの色なんですね。
記事を読むと、車への愛がいっぱい伝わってきます。

そして、まったく偶然だったりするわけですが、その反対側のページには、コユミさんが載っています。森戸の浜の盆踊り大会のことを、実行委員長であるコユミさんが紹介しています。三回目の今年は、8月13日(水)に開催。

そんなこんな湘南限定なローカルニュース。
でも、不思議と根っこは“真楽”つながり。
素敵だなぁ。

六周年オフに持っていきますね。



※写真は、
KURAさんの作品@我が家の玄関

2008.7.6 [日] 霧

昨日は、午後になったら、
急に陽射しが陰ってきた。

海からやってきた濃い霧が
裏山の稜線を消してしまった。
すぐそこなのに。

私が立つ庭先もうっすらと霧。
湿度92%の空気は重い。
海抜5メートルの場所も
まるで、高い山の上のよう。
不思議な光景。

怖いような
でも、包み込まれたいような。

あ、今日もまた、霧が....。

2008.7.5 [土] しましま雑記

久しぶりに、
石垣島の津田さんからメールがあった。
“7月1日の日記がツボにきた”....と。

そうですかぁ、嬉しいなぁ。

そう言えば、津田さんのブログも読んでないなぁと
読み始めたら止まらなくなった。
お蚕さんとの日々が、すごくいい。
津田さんの日記は、石垣島の普通の空気が伝わってくる。
ヒデおばあの言葉も心にしみる。

私は今までさんざんコマーシャルチックな映像や文言を吐いて、仕事をしてきた。
物事の上っ面を、アッケラカンと明るく便利に演出してきた。
そっち側に居たからこそ、よく分かる。
今の時代、もう、嘘も演出も通用しないヨ。

本物、本質、本音。
シンプルにそれさえあれば、ちゃんと伝わる。

津田さんとは、遠く離れて暮らしているのに響き合えた。
嬉しいな。
ネットや科学や文明は、両刃の剣。
これらをどう使いこなせるか?が、進化の鍵かも。

2008.7.1 [火] 藍すくすく育つ

今月のトップ写真は、藍です。

去年の7月下旬の様子です。
夏の陽射しを受けて、
藍はすくすく育ちます。

最近、着物って、
ほんとに“農業”だと感じています。
大地や太陽、そして水。

着物は、
わたしたちが
この星で生き延びる為の知恵を
気付かせてくれる。
....そんな気がしています。

2008.6.29 [日] どしゃぶり着物

どしゃぶりの雨。
南国のスコールみたいな太い雨。
ここまで降るといっそ気持ちいい。

今日は、手ぬぐいを置いてもらっている「葉山は夏じたく」の会場へ出かける日。

着物コートは、ストンと寸胴なフォルムが好きじゃないから、できればあんまり着たくない。今の季節は、着物コートを重ねるだけでもやっぱり暑いし。
そこで、どしゃぶり着物。紫系の絣の長着は、昔の化繊。いただいた着物をみんなで分けた時、誰ももらってくれなかった物。化繊だし地味だしね。もらわれ手がいなかったので着てみたけれど、やっぱりこの化繊のごわごわ感は、気持ち的に幸せじゃなかった。シルエットも固くてきれいじゃない。私の場合、着心地は気分にかなり影響するようだ。
帯もいただいた名古屋帯。経糸:ビニロン/緯糸:絹紬糸。ビニロン....って。(笑)戦後の物資が少なかった頃の製品なのかな?一度も締めた形跡はない。でも、柄が和傘だったので締めてみた。
下着は、晒の半襦袢と絹の腰巻きで、手抜き。
一番の主役は、キース・へリングの傘。着物に蛇の目だと決まり過ぎてしまうから、この傘でカジュアルダウン。20年くらい前に買った大好きな傘。厚手の布も、お茶目な柄も。修理しながら愛用している。(でも、しょうちゃんと一緒の時は使いません:笑)

どしゃぶりの雨は、帰る頃には小雨になった。
腰越で、江ノ電を途中下車してちょっと寄り道。
雨上がりの路地散歩は、猫みたい。

2008.6.28 [土] 真楽のお誕生日

2002年6月28日に、真楽が生まれて六年。
マイペースな管理人ですが、
これからもどうぞよろしくお願いします。

六年も経つと、
メンバーひとりひとりにとって
それぞれの「真楽」があると思います。

それらがつながって、
ネットの空間に存在する“KIMONO真楽”
になるんだろうと思います。

みんなで大切に育てていきましょう。

着物をまとった時の
おだやかで平和な気持ちが、
自分も相手もその他の万人も、
ともにうるおう楽しみ
として、世界中へ広がっていきますように....。


えりりん@KIMONO真楽管理人



真楽の設立日は、なにか意味があって「2002年6月28日」なのか?....という疑問を、一部のメンバーが日記で話題にしていますが、特に意味はありませ〜ん。(笑)
最初は、ほんとに軽い気持ちで始めましたから。
確か、辞書で「真楽」という言葉を見つけた日だったか、その次の日だったか、たまたまです。

ちょっと詳しい事は、去年の日記に書きました。

2008.6.27 [金] nicole

ニコルの松田光弘さんが亡くなっていた。
先月の17日のこと。知らなかったよ。
若い頃は、ニコルの服が大好きだった。
キラー通りのお店でたまにお見かけした。
松田さんはいなくなっても、
作った服は、今でも残っている。
私の箪笥の中にも....。

時はどんどん流れていく。



以前、葉山空間に書いた日記


2003.11.24[月] ずっと好き

高校生の頃に買った"nicole"のブラウス。
細いピンタックが素敵で、今でもお気に入り。
既に四半世紀を越えて着ているわけだけど、
それほどくたびれた風でもない。
貝ボタンは、何度も付け直した。昨日も。
今日は、
アイロンをかけて、パリリとさせて、ほら素敵。

こんな風に、
ずっと「好き」が持続する物がいい。
そうした物には思い出もたまる。

使い捨てがキライなのは、
「好き」な気持ちが持続しないから。

このnicoleのブラウスは、ずっと好き。

2008.6.25 [水] カゴマニア

....な友人達が、今年もやります。
「葉山は夏じたく in 片瀬」
明日から29日(日)まで。
葉山だけど、片瀬。

世界中から色んな素材のカゴが100個以上。
アフリカの布、ガラス、アクセサリー。
私も手ぬぐいを並べさせてもらいます。

今日は、その納品がてら、
江ノ電にガタゴト揺られて行ってきました。
リバーサイドの個人宅が会場です。
ものすごぉ〜く気持ちイイ空間に、
かご、籠、カゴがたぁ〜くさん到着してました。
着物好きには、ふふふ、山葡萄のかごもちゃんと。

納品に行ったはずなのに、
サイザル麻の手提げ籠を買ってしまいました。
だって、かわいかったんだもの。
早い者勝ち!(笑)

私は、最終日の日曜日に行くつもりです。
鎌倉散策のついでなど、
よかったら立ち寄ってくださいね。

:::
それにしても、
江ノ電って乗ってて楽しいなぁ。
こっちの方まで乗ったのは高校生以来かも。
のんびり感がたまらない。

2008.6.21 [土] 初ビアガーデン

辛夷さんのお声かけで、
同世代が集うミニオフに参加させていただく。
今年、初めてのビアガーデン。
呑んで食べてしゃべって騒いで、楽しいひととき。
飲み放題だからって、
どんだけ呑むんだ?この人達。(笑)

着て行った着物は、帯締めが主役。
先日の青空アート市でゲットしたさくらさんの作品なのだ。
青から白へのグラデーションが涼しげできれいでしょ。
これからの季節に大活躍まちがいなし。
真楽ちくちく部って、ほんとにみんなスゴイのだ。

長着は、綿麻のグンボー。
帯は、紅型の名古屋帯。
帯揚げは、松原染織工房の絽ちりめん。
長襦袢は、水色の麻素材。

2008.6.20 [金] 栗駒の地震のその後

花兎さんも日記に書いていらっしゃいますが、私も昨日“正藍染の千葉家”のニュース見ました。調べたらネットにも詳細が。
表の川の水が濁り、今年のこの先の反物染色は断念せざるおえないそうです。正藍染の藍は自然発酵だから、ほんとうはちょうど今くらいが一番染めに適した時期なのに残念です。

それから、花山の曽祖母の実家は、長屋門も家もまったく大丈夫だったそうです。土壁のはがれすら無く、昔の建物は頑丈なんですね。

ただ、まだいろいろな部分で、これからの暮らしにボディブローの様に影響が表れそうで心配です。早く、これまで通りの落ち着いた暮らしに戻れますように....。



※写真は、
2005年夏の文字地区。栗原はどこも米どころ。日本の田舎の原風景。

2008.6.16 [月] 地震

今回の地震は、両親の故郷を直撃した。
母の実家は、震度6強のエリアだけれど人形ケースが壊れた程度でほぼ無事だった。父方はお墓の灯籠が倒れた程度。近い親戚は、どこもたいした被害は無かったけれど、田舎は、たどっていけばどこも遠い親戚だから心配で気になる。
曽祖母の実家が、花山の芦ノ口という集落だと母から教えてもらった。山間部で断層の影響がありそうな場所だ。私は行った事がないのだけれど、立派な長屋門のある古い家で、崩壊していないか叔母と一緒に心配していた。私・母・祖母・曽祖母と、全員が第一子の長女。そんなご先祖様の集落が断層エリアなのかもしれない。活火山である栗駒山の活動も、まだまだ収まらない余震も、なにもかもが心配だ。

それから、もう一ヶ所気になっているのが、正藍染の千葉家。文字という地区で、やっぱり心配なエリア。大丈夫だろうか。

とにかく被害のあった場所と、報道される情報が噛み合わない。市町村合併で行政的に“奥州市”だの“栗原市”だの言われても、それはいったいどこ?という状態。地元の人が昔から使っている“字名”こそ、こうした災害時には必要なのではないだろうか?



※写真は、
2005年に撮影した一迫地区の一迫川支流。

2008.6.15 [日] 単の紬

いきなり出かけることになったので、
鎌倉へはワンマイル普段着のまま。
日中はちょっと汗ばみましたが、快適でした。

この時期、見た目と自分の心地良さの折り合いをつけるのは、なかなか難しいかと思います。参考になるかどうか分かりませんが、今日の私の場合を書き出してみます。

長着は、単の紬。絹。透けない薄手の軽い紬です。
帯は、木綿の半幅ミンサー帯をカルタ結び。
レースの筒袖の半襦袢。晒。
半襟は、水色地に麻の葉柄の手ぬぐいをそのままかけています。多少もこもこしますが、首筋の汗取りになり、長着を保護してくれるので普段は手ぬぐい半襟です。
半襦袢なので、下半身は、浅葱色の一衣舎の腰巻きが長襦袢代わりです。絹。
胸には、晒を巻いて補正と汗取り。木綿。
湯文字は、リネンで自作した夏仕様。肌に一番近い所から、素材を夏仕様に切り替えると、自分の快適性がずいぶん違うと思います。リネンは肌触りもひんやりして、ほんとうに涼しい。
ウェスト部分にはタオルで自作した補正を。私は夏も汗取りも兼ねて使っています。腰紐もくいこまないし、楽。
足袋は、ベージュ地に青海波柄。めうがや。
下駄は、小松屋の舟形。苔色のほんてんの鼻緒。

私は、普段着こそ“素材”・見えない下着こそ“素材”だと思います。
気候と自分の肌感覚に合う自然素材を見つけられれば、着物はぐっと快適です。

2008.6.15 [日] 鎌倉へ

混雑は承知の上で、義父と一緒に鎌倉へ。
あじさいの観頃がピークな日曜日の鎌倉は、やっぱりたくさんの観光客で溢れていた。
江ノ電は、ラッシュアワーの様にギュウギュウ詰め。
あじさい名所のポイントも老若男女の人ひとヒトで溢れている。
私達は評判で人の多い所にはなるべく出かけたくないひねくれ者だが、義父は違う。
みんながいいと言う評判の場所へ行きたいし、名物が食べたいと言う。

でも、今回しぶしぶ付き合ってみたら、やっぱり鎌倉のあじさいは見事だった。(笑)
いろんな色、いろんな種類があるんですねぇ。
そこここで咲く様々なあじさいは、ほんとにきれい。

またひとつ、うつくしい思い出ができました。
きっかけを作ってくれた義父に感謝。



※写真は、
上:あじさい渋滞。ずぅ〜っと先の階段下まで牛歩です。
下:でも、ひょいと路地裏に入ればとっても静か。

2008.6.14 [土] 父の日に集う

朝ニュースを見ていたら、緊急地震速報。
震源地のバッテン印が両親の故郷に近い。
すぐに母に電話して知らせ、ほどなく叔父たちの無事は確認できてひとまず安心する。

今日は、ここ数年の恒例となっている“父の日の食事会”。
家族で葉山に集まって、美味しいものを食べるのだ。
今回お世話になったのは、昨年、弟宅のすぐ近くに開店した「藤の家」という割烹料理の店。私達9名で貸し切りになってしまうほどの小さなお店だが、お料理は大変おいしかった。特に“藤の家のこだわり”という出汁は、ほんとうに心にしみる美味しさ。葉山には、作る人・食べる人、お互いの顔が見える小さくて美味しいお店がひっそり在ってありがたい。やっぱり、ここは食いしん坊の天国だ。
みんな、幸せな気持ちになって会話も弾む。弾み過ぎてうるさかったかもしれない。ごめんなさい。貸し切り状態でよかった。藤の家さん、心のこもったお料理をどうもごちそうさまでした。

今年もみんな元気で、父の日に集えた事に感謝する。



※写真は、
上:海岸道路から細い路地を入った所にあるお店。
下:食後の腹ごなしは、みんなで路地散歩。

2008.6.13 [金] どくだみ その弐

うちの庭の普通のどくだみ。
ほぉらね、かわいいでしょ。

白い花とハートの葉っぱが
可憐なんだなぁ。。。

お茶にしたり、
化粧水にしたり、
その薬効には
いつもお世話になっている。

のりんさんが言うように、
私もどくだみの匂いは
けっこう好き。
気持ちが静まって安心する。

今日も庭で、
かわいく咲いてるどくだみの花。

:::

さて、今日は....
名古屋の先からお義父さんがやってくる。
自分でクルマを運転して。
今頃、どこを走っているんだろう?
もうすぐ会える。
楽しみだ。

2008.6.12 [木] どくだみ

先日、
ご近所さんが届けてくれた
八重咲きのどくだみの花。

へぇ〜〜〜。
初めてみました。

うちの庭には
普通のどくだみの花がたくさん咲く。
独特の匂いで
嫌われ者なのかもしれないけれど、
私は楚々と咲くその姿が可憐で好きだ。

八重咲きのどくだみは、
それに比べてちょっとゴージャス。
うふん、アタシだってどくだみよ。
匂いはやっぱりあの匂い。

2008.6.8 [日] レンズの魔力

長いこと集めてきたスチールカメラのレンズ資産。
優秀で明るい単玉レンズがいろいろある。
でもここ数年、防湿庫の中で眠っていた。
もったいないなぁ....と、
相棒が、これらを活かすデジタルカメラを先日買った。

一昨日、出かける前に、着物姿を撮ってもらった。

おぉぉ、やっぱ違うじゃん!
光が柔らかい。
ボケが美しい。
画が瑞々しい。

レンズの魔力だ。
これからは、ご面倒でもこっちでよろしく。(笑)



※着ているのは、
・長着:柿渋染めの万筋、シャリ感のある絹の単。
・帯:白地に紅型の名古屋帯。垂れ先と手が青地。
・長襦袢:去年の夏じたく展でお願いした一衣舎の洗える長襦袢。麻絹素材で楊柳っぽい生地は今くらいの時期にちょうど良かった。白。
・半襟:麻絽の楊柳、生成り色
・帯揚げ:三浦さんで抹茶色に染めた絽縮緬
・帯締め:黄緑の変り組みに茶色の房
・足下:白足袋に畳表の草履

2008.6.7 [土] 梅の実

そろそろ収穫時期だなぁ...
と思っていた梅の実。
晴れた今日こそやりましょう。

最近のスケジュールは、自然任せ。
自然の恵みをいただくならば、
人間が自然に合わせるしかないんです。

うちの庭には、白梅と豊後梅がある。
越してきたばかりの頃、
梅の実は「年毎に豊作と凶作のリズムがある」
と、教えてもらった。
ほんとうだった。
今年は白梅の方が豊作。

木に登って、
毛虫さんに遭遇しつつ、
手を伸ばす。
ぷっくりふっくりかわいいなぁ。

こうして木の枝に足をかけて登っていると、
木が大きく育っているのがよく分かる。
去年足がかりにした枝は、
太くなってしっかりしてきた。
越してきたばかりの頃に比べたら、
木の上から見える景色もすこぉし違う。

木が大きくなって、
手の届かない実も増えてきた。

毎日見てると気がつかないけど、
木は、着実に確実に、育っているんだ。

収穫した梅の実は、
そりゃあもちろん“梅酒”になります。
飲ん兵衛だもの。



※写真は、白梅の実。

2008.6.6 [金] 脇阪展@女子美アートミュージアム

KWにもしたこの企画展をやっている女子美へ。

北欧の夢 ニューヨークの洗練 日本の情緒
脇阪克二 テキスタイルデザインの世界

今日は、トークイベントもあった。
・脇阪克二(テキスタイルデザイナー)
・小松修(画家)
・堀井和子(食文化研究家)
・三原佳子(日本刺繍家)

専門分野が違う方々のテキスタイルにまつわる話は、面白かった。
最初、50人の定員で募集したこのイベント。あっという間にいっぱいになり、急遽もっと広い会場に変更され再募集が始まった。でも、それもすぐに締切られてしまった。なんだかすごい人気だぞ。行ってみたら、なんと300人の人々が階段教室を埋め尽くしていた。いろんな分野や立場の人々が、年齢や性別も越えて集まっている。
そんな“多様性”は、とっても素敵だ。

私が今日ここに居るのも、
いろんなご縁が、重なって繋がって絡まったから。

それにしても、
女子美のキャンパスは居心地がいい。
ふと、
もう一度、学生もいいなぁ
....なんて考えた。



※写真は、レセプション会場の様子

2008.6.5 [木] 川遊び

昨日やっと、衣替えした。
この晴れ間を逃しちゃイカンと思って。
ふぅ、やれやれ。

今日は、久々にミシンかけ。
ベッドカバーなどの大物類の修理と、
航空絹布(一衣舎謹製)の腰巻きのほつれを修繕。
以前、手縫いで繕ったら、
縫い針を三本も折ってしまった。
ミシンで垂直に針を入れないとダメらしい。

写真は、先日届いた相棒の角帯。
藤本染工芸謹製。
三月の工房展でお願いしたもの。
二寸四分(約9cm)幅の角帯に、
三寸の生型(ツリが無い)二枚を使って
染められた緻密な川遊びの様子。
すごいなぁ....。

2008.6.3 [火] ヤマタン

....と呼んでいた母校が閉校するらしい。

ふ〜ん、ずっと定員割れだったのか。
“短大”自体が、今の時代には半端だものなぁ。
私も、推薦というエスカレーターで進学した。
受験は中学入試以降は体験してない。
勉強、嫌いだったから。(笑)

八年間、ずっと女ばかりの環境で育った。
とても校則が厳しい中学と高校だったから、
「ルールって何だ?」
「集団の中における個人の主張は我侭なのか?」
「個性ってなんだろう?」
という類いの事をずいぶん考えた。
考えて、抵抗して、行動した。
変な奴で、浮いていた。(笑)
つるむのも嫌いだったから、
学校の中の友達は少なかったな。

あんまり楽しい思い出、無いかも。

短大に上がったら、いきなり自由になって
みんな弾けた。
極端に変身する様子を目の当たりにした。
少女から女へ。
私は自分のやりたい事があったから、
卒業できればいいと思ってた。
ここで、これを学ぼう!
なんて気合いはちっとも無かった。

なんだかなぁ?
母校ってなんなんだろうね。

でも、そんな環境に居たからこその今がある。
知らないうちに、校風にも影響されていたんだろう。

なくなる....と聞いて、寂しいもの。

ヤマタンの卒業生、
今、通っている五百人弱を含めて三万人。
社会に出て、仕事で同窓生に会った事は、一度もない。



※写真は、たぶん短大生の頃。
カレッジリングが指に光ってる。
髪形が聖子カットだ。(笑)←イメージできる人、やってた人は同世代。
:::
FREE TIBET TEAM JAPAN のアクション。
お知らせくださってありがとう!>ふうままさん

2008.6.1 [日] ひきこもり、かたつむり。

応援している“遊悠楽舎”がNPO法人になる。
今日は、そのお祝い。
設立趣旨書がとても素敵です。
だいぶ長いんですけど、全文引用します。


:::設立趣旨書:::

いま8才を生きている
ここで15才を生きている
小学生・中学生・高校生
少年少女、青少年....
不登校・中退・ひきこもり....ニートとか。
「わたし」の名前は置かれたまま。
「わたし」につけられる名前はいろいろ。
でも、生きているのは「わ・た・し」

うまく人と関われない子どもとか
社会とつながることに困難を感じている若者とか
誰にどんな風に言われようと
わたし達は「いま・ここ」を生きている。

とパンフレットに書きました。

わたし達は 目標を設定し
「いま」の自分を否定して「努力」し、明日の自分を獲得することを求められて来たように思います。

「いま」の自分を認め 自己肯定から始めるのではなく自己否定から始まってしまっていたのではないでしょうか。
「努力すること」を否定しているのではありません。
まず「いま・ここ」の自分を認め 無二の存在である自分の持ち味を活かして生きる道を手に入れることが求められているのです。

わたし達は
生まれも育ちも違う父(男)と母(女)から生まれました。
当たり前に 一人ひとり みな違います。
しかし 多くの場面で「同じ」である事が求められてきたのではないでしょうか。

「違い」を認め合う、というのは 言う程 簡単ではありません。

未だに続く 世界のあちこちでの紛争を見れば明らかですし、
夫婦・親子・兄弟を見ても「認め合う」ということの難しさを強く感じます。

認めることで認められ 受け入れることで受け入れてもらえる。

どう自分と、そして他者とかかわっているのか、日々の自身の在りようの中にすべてが表現されている、といえるでしょう。
すべては「日常」の中にあります。
かかわり、つながり つらなりの中で肯定された 自分を生きて行く。
じぶんの中から湧きあがる したい、と思うこと(もの)を楽しんでいるすがたを
応援してくれる 他者の存在によって じぶんが想像していた以上(以外)のものが生みだされてくる。
じぶん一人で考え 行動し成し遂げられること(もの)など存在しない、と言っても過言ではないと思います。

認め合い、肯定しあう かかわり つながりの中で
はじめて じぶんの持ち味を発揮して生きることができるのだと思います。

長い間
求められることに従い応えることが自分にとって 最も大切で 必要とされていることだ、と思い込んできました。
そのことで 自分の内から湧きあがる必要、想いを 見失って来てしまった。

何だか 気持ちが悪い、落ち着かない。
何かへんだ。腑に落ちない。

そんな 自分の気持ち、湧きあがるものに
正直に 素直に 従い応えることが何よりも大切なことであり
そうする勇気こそ、自分を肯定するにふさわしいのだと思います。

何もしないこと、
つまり、何かをさせられることから解き放たれ、
自分が 自分として「いま・ここ」に在り、
同時に 他者の存在が在る。

迷い とまどい 右往左往する気持ちのまま、他者と「場をともに」する。

いま、生き苦しさ生きづらさを感じているもの同士が
そんな「場をともに」しつづけることができますように

おおくの他者(ひと)と気持ちを繋ぎあって、

遊悠楽舎は「居場所」をつづけます。

そのために、新たに特定非営利活動法人として設立することとします。


2008年6月1日
     特定非営利活動法人
     設立代表者 明石紀久男



※写真
今月のトップは、かたつむり。
からから天気の、かたつむり。
雨が降ったら、出ておいで。

2008.5.28 [水] 甲状腺と型染め

九年前に左側の甲状腺を切除した。
術後は、年に一度の検診が必要なのに、丸三年さぼっていた。
いい加減そろそろ行かなくちゃ....と、東京へ。

....と、ここまで書いたら、
前回検診した日と同じ内容の日記じゃないか。(笑)
しかもサボってる期間が一年、長いぞ。だめだなぁ。

表参道にあるこの専門病院は、いつもとても混んでいる。
診察室が増えていたけど、待ってる人も増えていた。
血液検査を済ませ、最初の待ち時間は青山一丁目の銀行へ。
行きは青山通り、帰りはキラー通りから裏道へ。
てくてくてく....。朝の散歩は気持ちイイ。
戻って診察。次の検査まで待ち時間は一時間半。
病院を抜け出し、原宿の街をぶらぶらする。
でも、朝の10時半。まだどこのお店も開いてない。
てくてくてく....。静まり返ったウラハラを散歩。
開いたばかりの表参道ヒルズを冷やかして病院へ戻る。
超音波検査でジェルプレー。
まぁ、今回もほぼ問題は無く検診終了。

病院の近くでお昼ご飯を済ませ、てくてく歩いて、
フロムファーストのsou・souへ寄って買い物。
次の目的地、小倉充子展を目指す。
高樹町の交差点で、ふと思い出し、
昔住んでいたマンションの前を通ってみた。
まだ残ってた。でもあれから三十年。
周りの景色はだいぶ変っていたけど懐かしい。

てくてくてく....。ギャラリー介へ。
小倉さんの型染めは、圧巻だった。
ガツンガツンに頭を刺激され魅入ってしまった。
大胆で、カッコいいなぁ。
こんな世界をつくり出すのは、どんな方なんでしょう?
蛸柄の手ぬぐいをいただいてギャラリーを後にする。
渋谷へ向かう途中、田中直染料店で型紙用紙を買う。
小倉さんの型染めに刺激されたのだ。単純。(笑)

てくてくてく....。今日はよく歩いた。

帰ってきてテレビを見てたら、
「ためしてガッテン!」が甲状腺の特集だった。
小野アナが同じ病院でジェルプレーしてた。(笑)
これからもっと混むぞ。
今日、検診受けておいてよかった。



※写真は、蛸柄手ぬぐい

2008.5.23 [金] 工房絵(kouboukai)

芸術祭が終わってもぉずいぶん経つけれど、
今年の芸術祭で、一番ココロを射貫かれたのは、これ。

工房絵
http://www.sfc-net.or.jp/...
http://www.apalog.com/...

すっぴんなココロで作品と向き合う。
鏡のように自分の深い部分が見えてくる。
素直になって感動する。
作品が持つ純粋なナニカがそうさせる。
不思議なほど、刺激的。
陳腐な言葉では説明できない。

誰もが、
自分らしく、
そこに居られる世の中がいい。

私も、素のままで、
ここに居させてください。


:::::会場の壁に貼ってあったメッセージ

あなたは、「障害者」と呼ばれる人がいることを知っていますか。
あなたは、「健常者」と呼ばれる人がいることを知っていますか。
あなたは、どちらですか。
その差は、どこにあると思いますか。

自分に合った服を探す、食を探す、家を探す
友を探す、恋人を探す、職を探すのはなぜですか。
見つかりましたか。
なぜ見つかりましたか。
なぜ見つかりませんか。
どこまで妥協しますか。
妥協する要因は自分にありますか、自分を取り巻く状況にありますか。

自分にある要因を個性といいます。
取り巻く状況にある要因を障害といいます。

体が大きい、小さいは個性だと思いますか。
体が大きい人がLLサイズの好みの服を見つけるのは大変で
妥協を余儀なくさせられることがありますが、障害でしょうか。
Mサイズが中心の社会なんだから体をMサイズの服に
合わせるしかないとなったら、その状況はどうでしょう。
体をMサイズの服に合わせられなかったら、障害者でしょうか。
目が見えない人はどうでしょう。耳が聞こえない人は、車椅子の人は、
知的障害者と呼ばれる人は、なにが障害だと思いますか。

MサイズとLLサイズの差は
目の見える人と見えない人の差は
耳の聴こえない人と聴こえる人の差は
歩く人と車椅子の人の差は

知的健常者と言われる人と知的障害者と言われる人の差は



※写真は別の企画展示風景です。

2008.5.22 [木] 手ぬぐい暦

「暮らしの手ぬぐい暦」という本に、
波待ち縞と砂浜縞という
二つの柄を紹介していただきました。

目次とP25、P40に載っています。

季節感のある柄で、
春夏秋冬、一年中手ぬぐいを楽しめるよう
具体的な使い方まで紹介された楽しい本です。

本屋さんで見つけたら、
手に取ってみてくださいね。

:::
えりりん@手ぬぐい屋モード

2008.5.13 [火] DynaMac から iMac

たまたまだったんだけれど、
お誕生日に、iMacが届いた。
それまで使っていたG4マックは、
あちこちに不具合が出て、
久々に新しいマシンに切り替えた。

1985年に、DynaMacを使い始め、
それからずぅ〜っと、メインはMac。
これで何代目のMacなんだろう?

東京でバリバリ仕事をしていた頃は、
最新&最速Macにどんどん乗り換えた。
3DCGや動画を動かすために、
それは必要な事だった。

今でもちゃんと、DynaMacはとってある。
512kbのフロッピーで動いていたんだ。
信じられないよなぁ....。
かれこれ、23年前の事。

それに比べると、
着物は、今でもあの頃の着物が活躍してる。
充分、素敵だし、古くさくもない。

人生の折り返し地点を過ぎて、
最近はよく「時間軸」を意識する。
このiMacは、いつまで使っていられるんだろう?

Macも着物も、
ずぅ〜っと愛していきたいなぁ。



※上の画像は、3DCG。
Mac 512K
modeling: Sculpt3D
rendering: ElectricImage
1995

2008.5.3 [土] 西の岬

「ヨコハマ買い出し紀行」という漫画がある。
近未来の三浦半島が舞台で、
アルファというロボットが主人公。
私は、その世界観がめちゃめちゃ好き。

第1巻カバー裏より作者のコメント。

:::

お祭りのようだった世の中がゆっくりとおちついてきたあのころ。
のちに夕凪の時代と呼ばれるてろてろの時間、ご案内。夜の前に、あったかいコンクリートにすわって。


:::

4月の初めに、
アルファが営む喫茶店「カフェ・アルファ」
がある“西の岬”を探しに出かけた。
と言っても、西の岬は架空の場所。
たぶん、この辺なんじゃ?という岬は、
春キャベツと青い空がのほほんと広がっていた。
高台の岬から小道を辿って海辺へ降りた。
真ん前にどかんと富士山。
テラスの様に海へせり出す岩場。
人気の無い場所でぼげーっとする。

こんな時間を過ごすために東京を脱出した。
近くで見つけた岩肌の穴は縄文時代の遺跡だった。
菜の花と花大根がたくさん咲いてた。

グローバル化した都市の時間感覚で、
この星に起こる様々なニュースを受け取って、
分かったつもりになっていた。
なんにも分かっちゃいないくせに....。

私の中に、
てろてろの時間を待ち望む気持ちがある。
私の中の、
パラダイムシフト。

雨のゴールデンウィークは、
こんな脳内散歩も、また愉し。

2008.5.1 [木] 五月晴れ

五月になりました。
すっかり初夏のような陽射しです。
こんな時期の普段着には、
薄手の伊勢木綿がちょうどいいと思います。
そして、足下はやっぱり素足が気持ちいい。

今月のトップは、
そんな足下に咲く小さな野の花。

花開いても親指の先ほどの大きさで、
ちんまり可愛い可憐な花。
名前は....?
ご存知の方、教えてください。

種を植えたり、
ましてや手入れもなにもしていないのに、
季節になるとちゃんといつも咲いています。
健気だなぁと思います。



さくまりさんから速攻で教えていただきました。
この花の名前は....、
●庭石菖(ニワゼキショウ)/アヤメ科

真楽ってすごいなぁ。

2008.4.27 [日] ハラッパ de デビュー

今日は、ハラッパで
やりたいことをやってみた。

“楽園ハラッパ”と題した
芸術祭主催イベント。

私が子供だった昭和の頃、
ハラッパはその辺にたくさんあった。
なんにも無いぽかんとした場所。

でも、ほんとはいっぱい在る。
ぽかぽかな陽射し
イガイガひっつき虫
シロツメ草
草笛
でっかい穴
乗り越えられる高さの塀
踏むとパキポキ鳴る枯れ枝
てんとう虫

私は陶芸教室で焼いた湯飲みを
ハラッパデビュー。
ポットに持参したのは、ミント&マテ茶。
ほわぁ〜。なごむぅ〜。

ハラッパに居ると子供に戻る。
とても自由な時間。
きっと、広々とした場所に居ると
心がどんどんゆるゆるになるんだね。

ハラッパが、ハラッパのまま
そのままのハラッパとして、
ずっとここに在って欲しいなぁ....。

2008.4.19 [土] 葉山芸術祭

ハジマリマシタ

2008.4.19 sat 〜 2008.5.11 sun

新緑がキラキラ輝く季節です。
葉山芸術祭は、色々な楽しみ方ができるお祭り。
素のままの葉山を楽しんでください。
そして、自分だけの葉山を発見してください。

路地のお地蔵さん
生ひじきの味
錆びて読めない看板
ぼーっとする時間
磯の生き物
原っぱでの昔遊び

スケジュール通りじゃなく、
道に迷ったり、
予定がくるったり、
ばったり誰かに出会ったり。

そんな楽しい一ヶ月。
はじまり、はじまり、はじまります。

2008.4.12 [土] 素のまま

自由ヶ丘の駅で両親と待ち合わせて、一緒にランチ。
“仁松庵”という和食のお店は、ひっそり目立たずな店構え。
お料理もおいしく、ゆっくりたっぷり話もはずんだ。
父も母も、食欲旺盛で相変わらず元気だった。
ヨカッタヨカッタ、とにかく健康がなんてったって一番だ。

父と別れて、母と二人で「一衣舎/春展」へ。

玄関で、いきなり森さんの帯に再会し、ぐっとくる。
この布は去年の「夏じたく展」で初めて拝見した。
その時も、なんだかとても森さんぽいな....と思って印象に残っていた。
私はあまりたくさん森さんの事を知っているわけじゃない。
でもなんというか、おっきくて強い人。
ガハハと笑って、沖縄の台風みたいで、たくさんの人に慕われている。
そんな森さんが急に逝ってしまって、もぅ半年。
布を見ていたら、ぐるぐるいろんな事が頭を駆け巡る。

布には、人柄が現れる。
昨日、感じたことがまたデジャブ。

いろんな色の糸が、
ランダムに好き勝手に織り込まれている。
おおらかで自由で、めちゃめちゃだけど、
しっかりと受けとめてくれる優しさもある。

森さん、素のままの布。
私も、森さんみたいにおっきくて強い人になりたいなぁ。

布を前にうだうだ考えていたら、
「気になるなら買いなさい。」と母が横でピシリと言う。
この歳で、母に帯を買ってもらった。

だいぶダメダメな状況だ。
森さんみたいには、とうぶんなれない。
でも、あのでっかい感じを身にまとってあやかりたい。
これからは、この布に学びます。



※写真は、森さんの帯
八重山グンボウ(交布)/八寸名古屋帯/森伸子
縦糸:木綿
緯糸:アロー(ネパール手紡糸)
染料:木藍・くうる・ヤマモモ・フクギ・八重山の植物

2008.4.11 [金] 沖縄&BALI

朝から会社をさぼって、東京へ。
今日は、相棒と矢谷さんも一緒。

末広町の桂花で太肉麺をガッツリ平らげた後、
まずはうちくい展へ。

新宿御苑に隣接した会場は、雰囲気も清涼な空気も、
ここが東京のど真ん中とは思えない。
沖縄の布たちものびのびと呼吸していた。

ヒデおばぁのおおらかな布が心に残る。
こうして作者と布をシンクロして拝見すると、
布には驚くほど人柄が現れるんだなぁ...って思った。
しかも、
その人が暮らす土地や暮らし方までも感じられる様な気がする。
つまり、布って、素のままなんだ。

会場を後にして、内藤町界隈を探検。
この辺、とても素敵な場所だね。
内藤神社にお参りして、中目黒へ移動。

バリ在住の友人が、BALS TOKYOという所で今日から個展。
Pohon pohon -時を翔る木々の夢-
そのオープニングレセプションへ。
ユニークで強烈な作品は、東京で見てもやっぱり変で、オモシロイ。

実は、私達がバリで知り合った彼は、
矢谷さんや葉山の友人達の旧友でもあった。
みんなで一緒に沖縄へ行ったそうだ。

常々感じる事だけど、葉山と沖縄とBALIは繋がっている。
別々なはずの友達が繋がって絡まっている。
縁は、ほんとに不思議で面白い。

こちらの個展は、4月27日まで。
ぶっ飛んだ一点物をお探しの方は是非。



※写真は、「Pohon pohon」の会場。
着て行ったのは、
・黒地に蚊絣の大島紬
・南国果物柄の織り名古屋帯
・半襟と足袋は、黒地の麻の葉柄
・真黄色の帯揚げ
・灰色の冠の帯締め
夜のレセプション向きに組み合わせたので、うちくい展では若干浮いた装いだったかもしれません。でも、かけもちの場合はしょうがないよね。

2008.4.10 [木] 直接つなぐ

私が、KIMONO真楽を始めたのも、
たぶん根っこは同じ思い。

作り手とつながりたいユーザー。
ユーザーとつながりたい作り手。
分業のそれぞれに関わる人。

ニュートラルな立場で、
それぞれの人々をつなぐコミュニティが
あったらいいのに。
一緒に勉強できるのに。

そんな風に思って、
KIMONO真楽が始まった。

:::

そして、
作り手とユーザーを直接つなぐ展示会が、
二つ、始まる。

第三回うちくい展「オトコゴノミ」東京展
'08 一衣舎春展

ある意味、業界の最先端をいく展示会だと思う。
二つのココロミを引っぱるお二人の努力が、
静かなうねりとなって波紋を広げる。

どなたかがおっしゃっていた面白い表現。
“周回遅れかと思っていたら、先頭だった”
きっと、ここに集まる布たちが
“布作りの今”を雄弁に語ってくれるに違いない。

布作り、ものづくり、もの選び。
つなぐココロミ、応援してます。
布、もの、人に出会うため、
私も出かけるつもりです。



※写真は、
第三回うちくい展「オトコゴノミ」京都展の会場風景。
(小田さん撮影提供)

2008.4.6 [日] かなまら祭

いやぁ〜、今年もすごかった。
この祭の雰囲気は、大好きだ。

オカマちゃんも、コスプレちゃんも、
おっさんもオバちゃんも、
ギャルもイケメン青年も、
外人もこどもも、
みんな素のままの自分でそこに居て笑ってる。
スッピンの魂がその瞬間を楽しんでいる。

ごちゃごちゃややこしい事は置いといて、
それぞれの人生を謳歌しよう!
....と、かなまら様が教えてくれる。
楽しかった。面白かった。
笑った、笑った。わっはっは。

そして、今年も手ぬぐいは完売。
ありがとうございました。



※写真は、
上:手ぬぐい屋の店先
下:ご帰還し鳥居をくぐるエリザベス神輿

2008.4.5 [土] こっそり告知

いよいよ明日は、
かなまら祭

今年の珍満つなぎは、
萌黄色。

世界中の人々が金山神社に集まって、
街へ繰り出すご神体のお神輿三基を
ニッコニコの笑顔で、見送ります。

気になる方は、
去年の日記をご覧ください。

ほんとにさぁ、
戦争だの紛争だの
ニンゲン同士でなにやってるの?
バカバカしいよ、あほくさい。

この星に生かされているひとつの命。
男と女が愛し合って生まれた命。
かけがえのないそれぞれの命。

かなまら祭は、
心の底から、そんな風に思える祭。
だぁ〜いすき!



※写真は、
カメさんの頭に姉さんかぶり。
新色の萌黄色。うふ。

2008.4.1 [火] 桜の陰で椿

今月のサイトトップは、椿。

そうね、
いつも桜の陰でひっそり咲いてる。

椿の品種はものすごく多くて、
これも乙女椿という品種に似てるけど、
でもどこか少し違う気もして、
よく分からない。
名前や分類はどうでもいいや。
写真の椿は、
にごりのないピンク色で八重に咲く。
その姿は、とても優しくエレガント。

大家さんが好きだったのか、
家の庭にはたくさんの種類の椿が咲く。
色も大きさも咲き方も、
それぞれみんな違って個性的。

椿って、奥が深い。

2008.3.28 [金] 春に狂う

日に日に暖かくなり、
隣家の桜も一気に花開く。

家の庭でも、
そこらじゅうで色とりどりに花が咲く。
いっぺんに春爛漫。

里山では下草が萌え、
木の芽は小さく柔らかく吹き、
もわっとした生命力で溢れている。

そんな植物たちに包まれていると、
ふぅっと、妖しい狂気が私を襲う。

満ち足りて、春に狂う。

春のぼかしは、
正気と狂気のグラデーション。

ここ数年、
この時期にいつも感じる春の不思議。

2008.3.26 [水] 人生の先輩

家には、野菜を売りにくる女性が二人居る。

ひとりは、ママチャリの荷台にトロ箱二段重ねで芦名からやってきて、葉山中のお得意さんを回っている。その脚力や働き者っぷりは、驚きと共に地元仲間の話題によく登場する。
すごく元気はつらつで若く見えるけど、なんと昭和5年生まれ。
三浦半島の道路はアップダウンがあって、自転車はかなりキツイ。
よく装備バッチリなロードレーサータイプの自転車族もトレーニングで走っているけど、おばちゃんは、ママチャリに野菜満載で鼻歌交じりで同じ道を走っているんだ。どうゆうこと?(笑)とにかく、おばちゃんの野菜は、見てくれは悪いけど、それぞれ味が濃くて美味しい。おばちゃんの元気の源は、きっと自分で作った野菜をモリモリ食べているからに違いない。

さて、もうひとりは、手押し車に野菜を積んで久留和という所からやってくるおばあちゃん。笑顔が
キュートで越してきたばかりの頃からファンだった。
ある日、このおばあちゃんから野菜を買った直後に、ママチャリおばちゃんがやってきたので「ごめん、今、買っちゃった。」と話したら、「おやまぁ、まだ売りに来てるのかぃ?あの人は、私よりもひとまわり年上なんだよ。」と、昭和5年生まれのおばちゃんが言う。
「えぇ〜?まぢですか?」
その後、ご本人に確認してみた。
大正7年生まれだった。90歳。
実は、ライフワークのつもりで、昔の葉山近辺の事をおじいちゃんやおばあちゃんにビデオでインタビューしている。このおばあちゃんも昨年取材させていただいた。とてもしっかりお話してくださって、葉山の別荘時代の面白い話がたくさん聞けた。こうした滋味深いエピソードを伝えていきたいなぁと思っている。昔の人は、ほんとうにスゴイ。
さて、今日も「ほうれん草、最後だから一束オマケするよ。」と、訪ねてくれた。200円。「ありがとう」と言いながら、小さながま口に売り上げた小銭をパチンと仕舞う。キュートな仕草。
いえいえ、こちらこそ、どうもありがとうございます。オマケのお礼に庭の花を小さな花束にして渡した。「あぁ、かぁわいいねぇ。」と、くしゃっと笑う。あぁ、かわいい。

我が家の食卓は、こんな素敵な人生の先輩達に支えられているのです。
野菜と共に、元気をもらって、たくさんの事を学んでいます。
私も、お二人のようなおばあちゃんになりたい。目標なのです。

2008.3.22 [土] ON AIR

今から、ちょっとおしゃべりしてくる。(汗)
湘南ビーチFM「SHONAN WEEKEND MAP」
っていう番組の「umidas 職業辞典」っていうコーナー。
何、話せばいいんだろう?どきどき。
14時くらいから、ON AIR。
あ、ネット放送は中断してら。

って事は、めちゃめちゃローカル話題だね、こりゃ。
失礼しました、行ってきます。

2008.3.19 [水] 湘南アトリエ散歩

すぐ近所に住む知人がこんな本を出版しました。

「湘南アトリエ散歩」(ダイヤモンド社)

:::

あろうことか、私も手ぬぐい屋として載ってます。(汗)
ものすごく軽い気持ちで取材を受け、
ドすっぴん&その日たまたま着ていた着物で写ってます。
KIMONO真楽の事もちょろっと触れてます。

それはさておき(笑)、
湘南でものづくりをしている魅力的な人達が紹介された
心がゆるっとなごむ素敵な本です。
ぜひ、本屋さんで探してお手に取ってみておくんなまし。

2008.3.17 [月] 結城繭紬

先日の結城オフで、微妙に疑問だった部分が氷解した。
着て行ったのは、母のお下がりで“結城繭紬”。
証紙を探し出して、色々確認してみる。
結果、経糸緯糸手紡糸を使用したいしげ紬の様だ。

証紙類に書かれた文言から。
茨城県結城郡織物協同組合(→つまりいしげ)
・本真綿 結城手織紬 経糸緯糸極上手紡糸使用
・本場湯通し、自然乾燥、槌打ち/結城市 奥順

キーワードは糸。
手つむぎ糸が、先日見学した手だけでつむぐ本来の結城紬の糸。
それに対し、
手紡糸とは、手でくりだしながら機械の動力で引く糸のこと。
つまり、柳田さんが言うところのニセモノだ。(笑)

でもまぁ、なんだか色々スッキリした。
いい値段で買った紬らしいのに、この着物はしつけ糸がかかったまま母の箪笥で眠っていた。それを見るに見かねて私が救済したのだ。(笑)確か、母のサイズのまま何回か着て、私の寸法に仕立て直す時に洗い張りした。昔の日記にも書いたように、洗い張り後はとても柔らかな風合いに変った。
柳田さんが言うように、最初の洗い張りはとても大事だ。

そんなこんな色々あれど、この紬、私は風合いや着心地が気に入っている。気持ちイイ。
これからも大切に着ていくつもり。
今日、この着物は、シミ抜きのために悉皆屋さんへ持ち込んだ。
きれいになって戻っておいで....。

2008.3.15 [土] 藤本染工芸@八王子

昨日、結城オフで締めていた結城紬地の帯は、藤本染工芸の型染め半幅帯。
その藤本染工芸が、工房で作品展をしているそうなので、ひとりでぷらりと八王子へ。

その布が生まれた工房に並んでいる作品は、デパートの催事場で見るよりはるかに説得力があり、輝いていた。長板作業をする台に並べられた染めの着尺や帯。型染め・江戸小紋・木版染め・刷毛染め、多彩で個性的な布達に魅入ってしまう。
古い型紙もたくさん拝見させてもらった。
江戸期の型紙は、三寸型という小さな型。反物に三寸ずつ糊置きしていく。今の型紙はだいぶ大きい。
また、型紙の変遷。生型(ツリが無い)→糸入り(絹糸を入れていく)→紗張り(現代の型)。
現代は、化学繊維の細かい紗を張るが、それが無かった時代は絹糸を粗い格子状に入れて型をつないだ。もっと昔は、それも出来なかったので、ツリが無く、二枚の型紙を使って柄を染め上げたそうだ。コンピューターがない時代に、頭の中でこうした型紙を起こした職人さんの頭の中をのぞいてみたい。完璧に計算され尽くしているのだ。
古典には敵わない。
そんなすごい型の型紙を使った角帯を、相棒に締めてもらおうと思ってお願いしてきた。
今回は、藤本さんや奥様ともたっぷり色々お話しできた。仕事の腕も素晴らしいけど、私はそのお人柄にノックアウト。長居しちゃった。

八王子、葉山からはちと遠かったけれど、行ってみて良かった。
お洒落なギャラリーよりも、仕事場の空気感がたまらなく好き。

2008.3.14 [金] 結城オフ@結城

結城紬を勉強するため、結城へ。
それぞれの分業の作業現場を見学させていただく。

湯通し
糸つむぎ
下糊づけ
糸括り
摺込
染め
地機織り
高機織り

それぞれ自分の受け持つ工程を、
生涯かけて極めている人達が、そこに居た。
誰にも負けないナニカを持つ人は、とても魅力的だ。
そんな人達が束になって布にした反物を、
私達は着物に仕立ててまとう。
その幸せを噛みしめた一日。

一番印象に残ったのは、
やっぱり糸つむぎ。
“つくし”に引っ掛けた真綿から、
糸をひきだして唾液でつむぐ。
「キュ〜」という音が響く。
ほとんど撚りはかかっていない。
“おぼけ”にためられた糸は、
とても細くて美しい。
真綿一枚をつむぐのに一時間半。
一日にだいたい五枚くらい。
一反に必要な真綿は三百五十枚。
一反に必要な糸は三万五千メートル。
....言葉にできない。

龍田屋さんで見せていただいた蔵出しの古い木綿結城や、
新しくチャレンジしている実験的で魅力的な反物。
表情は様々だけど「結城は結城」と一本の芯がある。
結城の底力を確かに感じた。



※写真は、
柳田さんに、着て行った繭紬のシミの様子を見てもらう。
(photo by くにえさん)

2008.3.8 [土] 音羽楼跡地_署名運動のその後

“緊急なお願い”として、以前の日記で真楽メンバーにも署名をお願いした音羽楼跡地開発に関する署名運動ですが、素晴らしい形であの場所が生まれ変わる事になりました。
昨年の夏に行われた署名運動は、最終的に4000名近くの直筆署名が集まり、その時の開発業者さんとも交渉を重ねていきました。でも、土地を分割して宅地開発するには、どうしても参道脇の樹木は伐採しなければなりません。一旦は「もはや、ここまでかぁ。」という諦めムードに包まれて、季節は冬になりました。
でも、森山神社の神様はちゃーんと様子をみていたんですね。(笑)
ある時、ご縁がするするつながって、個人の方が土地を一括購入してくださる事になったのです。しかも、世田谷のまちづくり活動にも加わりながら、集合住宅の企画・管理事業も推進する研究畑の建築家という理想的なオーナーなのです。音羽楼跡地はこの場所に合った低層の賃貸住宅に生まれ変わる計画になりました。これから、この場所に末永く魅力的に存在する“人のすみか”はどんな住宅なのか....。ゆっくり一年くらいかけて計画を作っていくそうです。
実験的ではありますが素晴らしい試みですよね。ほんとに素敵!
計画を練る段階から、本気でここに住みたいと考える店子候補なら、意見を聞くとおっしゃっていました。賃貸版のコーポラティブハウスです。そんな夢の様な計画が、ちゃんと地に足をつけてスタートします。
経済の論理だけで突き進んでいる今の世の中ですが、諦めちゃイケマセンね。
このいい風、葉山のみならず日本中に広まって欲しいなぁ。

葉山芸術祭の森山神社イベントで、音羽楼跡地開発に関するこれまでの報告とこれからの計画が発表されます。コミュニティの場としての神社を中心に、人と環境と暮らしが、新しいカタチでつながってきたような気がします。まずは、葉山芸術祭でお祝いしましょう!

【葉山芸術祭の森山神社イベント】
青空アート市_4.19
青空アート市_5.10



※写真は、
森山神社参道脇の大樹。枝にこんもり丸く見えるのはヤドリギ

2008.3.1 [土] 春だねっ

庭の白梅が満開。
小鳥たちが庭に集まる。
いい匂い、気持ちいい音。

裏庭のふきのとうが開き始めた。
そろそろ食べごろ。
今年はたくさん顔を出してる。
たのしみ、たのしみ。

昨日は、一色の天然ワカメが初採れ。
浜の漁師さんの小舟に分けてもらいに行く。
天然は養殖より収穫時期が少し遅い。
漁師さんに会うたびに
「まだ?いつ?」って繰り返してた。
あぁ、ついにやっと。
実家や山の方の親戚にも送る。
夜は、ワカメのしゃぶしゃぶ。
すぐそこの海で自然のままに育ったワカメ。
しゃくしゃくしゃくと、歯ごたえが違う。

他にも庭を探すと、
あしたばの新芽や野蒜が食べごろ。

春の、美味しい。
ごちそうさまです。

2008.2.24 [日] 江ノ島へ

弁天様に呼ばれている気がして、一泊二日で江ノ島へ。
そのせいか、ひいたおみくじは大吉だった。
江ノ島には、日本の野外フェスの草分けとも言われる“ジャパン・ジャム(1979年)”以来だ。しかも、島の観光地エリアを訪れるのは初めて。
いやぁ〜、江ノ島、
私にはものすごく面白い所だった。
聖地でもあり、究極の観光地でもある。
昭和の匂いがプンプンしていて、よぉく探すとどんどんもっと昔へタイムスリップできる。
天女と五頭龍の伝説を感じながら、路地にも分け入り猫達と語り、島中を探検した。

遠くへ行かなくても旅はできる。
フードマイレージじゃないけれど、
まずは自分の周りから旅してみようと最近思う。



※写真は、
上:探検中。岩場も階段もガシガシ歩き回ったけれど、洋服の方が良かったと反省。どうもこの場所で私が着物だと不倫カップル風になってしまう様だし。(笑)
下:朝の開店準備。フイルムありマス、温い牛乳、ウッテマス。

2008.2.21 [木] 組帯

新年会で締めていた帯。

組帯。組物。
経糸だけをほぼ45度の角度の
左右から組み合わせて作る布。

モダンだけど、
飛鳥時代に伝えられた古代の技。
これは、追々キーワードにしよう。

昔の日記で締めてます。
締めやすくて、色々な着物に合う。
大好きな帯。

2008.2.13 [水] 着物で写真に収まるコツ

美しいものは、なんてったってリアルに肉眼で感じ取る事が大切だと思います。記録する仕事をしながら、記録しきれない美しいものを残そうとする行為は「野暮だなぁ」とも思います。でも、やっぱり素敵な場所に着物を着て行ったら写真も撮っておきたいですよね。
そして、出来れば奇跡の写真を....。(笑)
さて、奇跡の写真を撮ってもらうには、ちょっとしたコツがあります。
というわけで、私は写真家ではありませんが、映像屋として撮影現場で培ってきた独断と偏見で、思うところを書いてみます。

【基本のキ】
・まずは、女優気分で撮られないと奇跡は起こらないと自覚しましょう。(笑)
・自然光で撮られましょう。パラフィンがかかった様な薄曇りのお天気が、余計な影を作らず光りが回り込んで肌も着物もきれいです。
・姿勢を良く。着物は布を纏っているだけなので、布の美しいドレープをつくる姿勢がとても大切です。
・立つ時は前重心の方がいいみたい。
・たまには、正面やカメラ目線ではなく、いつもの笑顔じゃない表情で撮られてみましょう。

【ステップアップ】
・屋内撮影の場合も、強いストロボは避けたいところ。発光部分に薄紙を貼るのも手らしいけれど、私は要ストロボな状況になるととたんに撮る気も撮られる気も失せちゃいます。
・「ニュアンスのあるポートレート」を撮られたい場合は、「望遠レンズで被写界深度浅め」を希望しましょう。
・ポートレートではなく記録として「着物の柄などをちゃんと見せたい」場合は、明るい場所で絞り込んで撮ってもらって、自分はなるべく動かない様にします。デジカメの場合は画素数はなるべく大きく。

皆さんの写真も素敵だったんですどね。
それにえーっとやっぱり難しい?余計なお世話?野暮?
でも、“着物で写真”、もう少し極めたらキーワードにもしてみたい気も....。



※写真はぬほりん撮影。女優気分ね。(笑)
機種:Sony DSC-R1
シャッタースピード:1/160s
絞り:4.8
ISO:160

2008.2.10 [日] 真楽新年会@日影茶屋

日影茶屋の大広間を
着物姿で埋め尽くしたい。

....そんな大きな夢が叶った日。

着物
日本家屋
日本の食
会席の老舗
春の陽射し
和の心
笑顔

本物に触れて、
五感の全てを刺激した日。

でも、それは、
夢のような一時でもあり、
だけど確かに、
深く心に積み重なる記憶であり、
この日を迎え、
過ごさせてくれたご縁に感謝。

いいなぁ。
美しいなぁ。
楽しかったなぁ。

“真楽”

自分も他人も
その他の万人も、
ともにうるおう楽しみ....。


今年も
どうぞよろしくお願いします。

2008.2.7 [木] 旧暦元旦

新年、あけましておめでとうございます。


今日は、昨日に比べて暖かかった。
庭の白梅が、いくつか咲いた。
旧暦だと、ほんとに“新春”って感じる。

また明日から寒いそうだけど、
いきつもどりつなんだろうけど、
それでも季節は少しずつ春へ向かっている。

さぁ、今週末は、
いよいよ真楽の新年会。
とても楽しみ。

2008.2.6 [水] しつけ糸

新年会で着る長着のしつけ糸をとる。
とは言え、新調したのではない

若い頃に仕立てた着物を洗い張りし、
朱色の八掛を鉄御納戸色に染め直し、
すこぉし身幅を出して、仕立て直した。

そのまま箪笥に眠っていたが、
新年会で着ることにした。

今回のしつけは、
ずいぶんしっかりたくさんかかっていて、
全部とるのに少し時間がかかってしまった。
縮緬地で滑りやすかったのかな?
玉止めも裏に隠れていたし。
しつけひとつにも、いろいろある。

私はこの先、
何枚の着物のしつけ糸をとるのだろう。
いや、とる事ができるのだろう。
今までに何枚の着物のしつけ糸をとったっけ。
すっかり数は忘れたけれど、
すーっと抜けるしつけが好きだ。
あれはとても気持ちイイ。

2008.2.4 [月] 立春に雪かき

今日は立春。
だけど、朝から雪かき。
家の前や駐車スペースの裏庭など。
スコップ片手に
汗だくになって筋トレもどき。
ジムに行って鍛えてると思えば一石二鳥。
現代人は、
どんどん生活を楽にして、体をなまらせて、
健康管理の為にお金使って体を鍛えている。
なんかどこか妙な気がするんだけどなぁ。

不便を楽しむと、
いろいろ無駄がない気がする。
自分のエネルギーを無駄なく使って、
心も体も健康に。うほっ。

さて、天気がいいから
日なたの雪はどんどん溶ける。
陽射しがキラキラ輝いて、
雪を被った枝の下には新芽がふくらむ。
どっかり雪は降ったけど、
春がくるよ。
春は近いよ。

2008.2.3 [日] 葉山も雪景色

ドサドサという雪の音で目を覚ます。
窓の外は一面の雪景色。

写欲にかられて起きる。
ポケットにカイロを仕込み、
カメラを持って浜へ。

うぉ〜!
モノトーンの世界。
そのまま二時間以上夢中で撮る。
めったに見られない景色に
たぶん興奮してるのだ。
映像屋の性だなぁ。

これから、
「グリーンフォーラムinはやま」
というシンポジウムへ出かける。
葉山で撮りためた映像を提供した。
とりあえず行ってきます。



※後日記
シンポジウムの会場は、湘南国際村という山の上にある施設だった。
バスも運航中止となり、車の通行も少なく、山の上だからどんどん吹雪いて、ホワイトアウト状態だった。雪に閉ざされたそこは、シャイニングに出てくるあのホテルが思い出された。
でも、誰も発狂することもなく(笑)、悪天候の中にもかかわらず50名以上の参加者が集った。進士五十八先生の基調講演もとても興味深かった。「コンクリートはもういらない!」をアカデミックに解くとこうなるんだな。道筋は違えど目指すべき方向は間違ってない。
提供した葉山の映像も好評だった。なんにせよ、良かったよかった。

2008.2.2 [土] 唐桟を洗う

先日の相撲観戦で相棒が着ていた館山唐桟
「よみくずし」という古い織柄を、斉藤裕司さんが復元したものだ。遠目では無地に見えるが、大変手間のかかる織柄だ。以前、工房にお邪魔した際、個展用に織られた反物を譲っていただいた。これは、その布を一衣舎で洗える仕様の袷に仕立ててもらった相棒ご自慢の着物。
....なのに、あぁそれなのに、上前の膝頭近辺にシミを発見。
ずいぶん古い食べこぼしのシミのようだ。

どうする?
洗える仕様の木綿着物だけど、プロに任せる?

悩んだ末、やっぱり自分の責任で、自分が納得のいくようにこの布を扱いたい....と思った。愛を持って丁寧に扱えば、洗えるはず。

そこで、くにえさんが紹介してくれていた「しみ抜き剤 親父マイブレンド」を試してみた。既に通販で「特製竹ささら」も入手してあった。
説明書通りに、糸の言い分を聞きつつ、とにかくやさしく丁寧に。

結果。
驚くほどきれいに仕上がった。
シミは探しても分からないほど消えてなくなり、全体的に薄汚れてへたっていた布が、ふっくらしっとりと生き返った。すごぉ〜い!
生乾きの状態でアイロンをかけたのだが、甦った風合いに自分でもうっとりしてしまった。たぶん、水洗いを極めた「オヤジ」さんの究極のレシピだからだ。しかも自然環境に負担が少ない成分のみだから自然素材と相性がいいんだろう。

オヤジさん、くにえさん、ありがとう。
館山唐桟「よみくずし」復活です。



※以上、先々週のチャレンジですが今頃レポートしてみました。

2008.2.1 [金] 福寿草

今月のサイトトップは、福寿草。
新年を祝う花として、
「元日草」とも言われるそうだ。

でも、この花、
露地だと二月ぐらいに開花する。
この写真も、
2007年2月4日に
富士の麓の忍野で撮った。

そうなの。
つまりは旧暦なの。
福寿草は、旧暦の元旦頃に咲く。
まもなく旧元旦です。
新暦だと2月7日。

そして、
真楽の新年会も、もうすぐです。

2008.1.29 [火] 相撲と手仕事

初場所千秋楽の両横綱相星決戦は、
ほんとうに力のこもるいい取り組みでした。
力と力のぶつかり合いに、涙が出ました。
白鵬も朝青龍もありがとう。

あぁ、そんな相撲な日々も終ってしまった。
ぽっかり寂しい。

ところで、相撲は一場所十五日間。
一日一番の個人戦が積み重なっていく面白さが、
つぃ毎日テレビの前に吸い寄せられてしまうのです。

だから、相撲な日々は手仕事に励みます。
アナログな手ぬぐい屋の雑務は、
相撲を観ながら手を動かせるのではかどります。
「時間です」を合図に手を止める。
ほつれた着物の繕い物なんかもはかどります。
きっと、
相撲と手仕事は相性がいいのだと思います。
最近は、相撲の場所に合わせて、
手ぬぐい仕事をスケジューリングしてみたり。(笑)

春場所では、
かなまら祭用の珍満つなぎ新色を畳まないとね。
....と、初場所中に新色を発注しました。
ちなみに今年のかなまら祭は、4月6日ですよ。
お楽しみに〜!
相撲を観ながら手を動かして、
かなまら祭で平和を祈って、
ワールドワイドに手ぬぐいを売る。

ここ数年は、
自由に好きなように暮らさせてもらっています。
有り難いなぁ。ありがとう。

2008.1.23 [水] 美味しいワカメの為ならば

寒いですね〜。
今日、東京や横浜では雪だったそうですし、
一昨日が大寒ですから、
今が一番寒い時期かもしれません。

でも、火鉢の鉄瓶が、
しゅんしゅん湯気をあげてる様は、
なんだかとても和むので、
冬の葉山もけっこう好きです。

それに、
冬がちゃんと寒くないと、
美味しいワカメが育たないから、
冬は冬でちゃんと寒くないとダメなんです。
カキーンと冷たい海の中で、
今頃ワカメが育っていますよ。

あともう少しで、
きっと美味しいワカメが食べられるはず。
葉山のワカメ、
歯ごたえがあって美味しいんだな。
シャクシャクシャク。
大好きな冬の恵み、
収穫が待ち遠しいです。



※写真は、2005年2月11日撮影。
ワカメオーナー制度に参加した時の収穫日の風景。
茶色い採れたてのワカメを大釜で茹でると、鮮やかな緑色に。

2008.1.20 [日] 新しい風が吹く

葉山の
町長選・町議補選が終った。

ひとりひとりが考えて動いて、
新しい風が吹いた。
小さな力だって、
結集すれば流れが変るんだ。
すごいと思った。

びゅ〜ぅん!
あぁ、いい風だ。

2008.1.19 [土] 大相撲観戦

朝10時に両国駅に着いて、
大相撲初場所七日目の観戦。

国技館に入って土俵を覗いたら、
呼び出しの“繁”が、
ちゃんと土俵上で扇子を持って
呼び出しをしている。
うわぁ〜、感激。
繁は序の口の呼び出しだから、
テレビでは見られないもの。
...と、
さっそく“生”観戦の洗礼に興奮する。

もぉ、その後は“生”ならではの体験を
たっぷり堪能した。

番付が上がるにしたがい、
力士の身体つきがお相撲さんらしくなり、
取り組み自体も技や迫力が増していく。
格闘技であり、客に見せる興行でもあり、
日本の精神性を感じる神事でもある相撲。

相撲好きな相棒に付き合って
テレビ観戦するうちに、
私もすっかりハマってしまった。

それにしたって、
今日の国技館の生な雰囲気は、
やっぱり違う。
アドレナリン大放出。
今度は桟敷席で観戦してみたいなぁ。

※追伸
今回は、真楽相撲部の第一回集会。
チケットゲットにご尽力いただいたちといち部長を始め、準備に関わった皆様、どうもありがとうございました。そして、ご一緒できたメンバーの皆様、楽しかったです。また、国技館で会いましょうね〜!



着て行ったのは、
・長着は、館山唐桟。齊藤裕司さん作「唐桟古渡り 乱立」/一衣舎の洗える仕立て・袷
・父方祖母が着ていた錦紗地に友禅染めで紅絹裏のついた古い物を仕立て直した長襦袢。だいぶ生地は弱っていたが、かわいい色の大柄な友禅柄でどうしても着たかった。裄と袖丈がちょっぴり足らない。
・帯は、藍の長板型染の名古屋帯。
・からし色の帯揚げ
・小豆色の唐組の帯締め
・白足袋に黒漆二枚歯の下駄

2008.1.17 [木] 鏡餅のその後

鏡開き後のお餅、どうしてますか?
私の場合。

砕いたお餅のカビが生えた部分は、一晩、水に浸して柔らかくしてカビを取り除く。きれいに洗って、ざるに並べて寒くて乾燥してる場所にざるごと吊るして干す。かびてない部分はそのまま。使いやすい分量に分けて、使わない分は冷凍する。
まずは、かびてない部分で揚げ餅を作った。これがね、シンプルだけど美味しいんだ。多めに作って、ご近所さんや甥っ子の所へ勝手にお届け。味覚が発育中の子供達には、香料や添加物の入っていないおやつを食べさせてあげたいなぁと思うから。
かびてたり汚れてたりした部分は、お湯を差して柔らかくした後、小鍋で火を通しながら練って、糊にした。手ぬぐいのかけ紙をかける時などにちょうどいいのだ。広口瓶に保存。

■揚げ餅の作り方
・鏡餅を砕いて乾燥した部分を使う
・新しい植物油を火にかける
・なべ底に沈めた菜箸の先から小さな泡が出始めたら餅を投入
・低めの温度でとにかくじっくりゆっくり揚げる
・きつね色になったら油取りの紙を敷いたバットに上げていく
・熱いうちに塩をふる

※低めの温度がコツ。でも最初はなかなか塩梅がつかめず、中が固かったり、真っ黒に揚がっちゃったりするけれど、失敗は成功のもと!と、何度もトライしているうちに上手になってくる。まぁ、着物の着付けと一緒だね。(笑)

2008.1.16 [水] MacBook Air

うっ、薄!
帯板かと思っちゃいましたよ。(笑)

でも、帯の隙間からパソコン....って、
もうほんの少し先の未来なのね。

2008.1.14 [月] 振袖

真楽メンバーの中にも、
成人式を迎える人も居れば、
着付けをしてる人も居る成人の日。
みんな早起きしたんですね。

私も一昨年着付けてあげたIちゃんの紹介で、
今年も頼まれ、Tちゃんを我が家で着付け。
もちろんヘアメイクはコユミさん。
あぁ、赤い振袖姿が可愛いなぁ。

でも最近の振袖は大きめに仕立てられているので、
小柄なTちゃんには、布が余るし裄もダブつく。
ま、着付けてしまえば気姿にはさほど影響しないから、
やっぱり着物ってすごいなぁ....と思う。

着る人に合わせられる着物の曖昧さ。
そこが、好き。

2008.1.13 [日] どんど焼き

一色海岸のどんど焼き
12日の予定だったけれど、
雨で一日延期。

大きな炎の中に、
門松や正月飾りを投げ入れる。
ダイナミックな炎が勢いよくうねる。
生き物の様な動きに魅入ってしまう。

引っ越してきたばかりの頃より、
毎年少しずつ人出が増えている様な気がする。
日本らしい季節の行事が、
見直されてきているんじゃないだろうか?
だとしたら嬉しいな。

カキンと寒い朝だからこそ、
この炎がありがたい。

2008.1.11 [金] 鏡開き

開いてみたら、
かもし菌たちが結集して、
こんな悪戯。

「かもすぞぉ〜〜〜!」

か、かわいぃ。

2008.1.9 [水] 大きな画像

美術館を出たところで、
作品に影響された相棒が撮った
ピピロッティ風味えりりん。

いつもの小さい画像だと、
なんだかただの喪服風な黒っぽい着物も、
ほんとはこんな感じ。
やっぱり大きな画像の方がいいかなぁ。

美術館なんかへ行く時の着物は、
当日の気分を大切にしたいから、
なるべくその日に着たい物を決める。
自分もインスタレーションな着方がいい。
自由に着物。

※画像はクリックすると大きな表示になります。



・長着は黒地に蚊絣の大島紬
・長襦袢は絹の白地に赤と灰の抽象線画。叔母の着物だった生地を長襦袢に仕立て直した物。
・半襟は黒地に麻の葉柄。絹。
・帯は茶色地に抽象的な三画(鈍金)・四角(緑/朱)の織り柄の名古屋帯。
・帯揚げは三浦さんの生地石榴染めしたなんとも言えない深い濃い色オモさん作。これ、ものすごくいい色で重宝してます。ありがと、オモさん。
・帯締めは金茶と黒の平組み。
・足袋も半襟と同じ様な黒地に麻の葉柄。
・黒田商店さんの黒マットな桐スクエア台に白い鼻緒の下駄

2008.1.9 [水] からから

愛車工場へ入れるため東京へ行くと相棒が言うので、
ずぅっと前から行きたかったPipilotti Rist:Karakaraをやってる原美術館へ寄ってもらう。

「ダイヤモンドの丘の無垢な林檎の木」で、
しんぼうたまらんくなって、盗撮。
だって、誰も居なかったんだもん。
作品に混ざった自分のシルエットにくらくらしちゃったんだもん。

よい子の皆さんは、
ぜっっっっっっったいに真似しないように。

Restroomの「隠れたサーキット」という
鑑賞者参加型の作品も、
もちろん、しっかり参加。

あー、そーとー楽しかったぞ。
んだんだ、ポジティブにいってみよう!



からからは、原美術館で、2月11日まで。
いやぁ〜、美術館へ行くなら、やっぱ平日に限るね。
たっっっっっっぷり、満喫。
あなたに大賛成!

2008.1.7 [月] 御奉射神事(おびしゃしんじ)

長柄の御霊神社で行われる新春恒例の神事、“御奉射祭”に行ってみた。

古くから新春一月七日に行われるこの神事は、伝えられるところによると、起源は文治三年(1187)。この神社を創建した長江太郎義景が弓の達人だったことから、鎌倉武士の典型とされ、そのことに起因した神事と推察されるらしい。

気になったのは、その由緒正しいアイテムだ。
的は、和紙貼りの黒重ね丸。
弓は、青篠竹で長さ70cm。
弦は、麻糸。沖縄の素材展で見た美しい極上の大麻繊維と同じだった。
握り中央は白紙巻き、上下には細かい細工の紙垂。
矢も、青篠竹で50cmで白紙の矢羽挟み。

これを今年小学校へ入学する男児が、介添えのうえ射る。
今年は四人の男の子がこの神事に参加していた。
そのうちの一人は、紋付袴姿。かっこいい。

こんなに古式ゆかしく行われている古い神事なのに、見物人はほとんどいなかった。
....というか、こうした事に興味を持つ方が、“変な人”なのかもしれない。
でも脈々と続けられてきた神事や祭りには、現代人には解明しきれない謎や浪漫があって気になってしまう。時空を超えて、旅する感覚。
スクーターでひょいと走って出かけられる旅。
こんな一人旅も楽しいのでありますよ。



相棒が七草がゆを作ってくれましたよ。おいちぃかったでしゅ。

2008.1.4 [金] 庭の花

紅白に咲く椿。

冬の庭には
椿や山茶花が
たくさん咲く。
いろいろな種類が
次々と咲く。

いつもいつも
自然のなす技は
すばらしい。
にんげんなんか
敵うわけがない。

一輪いちりん
うつくしいなぁ。

2008.1.2 [水] お正月の着物

東京の実家へ。

お正月だからか、
柔らかものが着たくなる。
久しぶり。

とろんとした絹の重み。
するすると肌に触れる心地良さ。
陰影がうつくしい布のたるみ。

柔らかいのも
かたいのも
それぞれ好き。

お蚕様に感謝。
多くの職人さんに感謝。
柔らかな絹をまとい、
ふぅわりとこころまで柔らかくなる。


家族が集まって、
わいわいと一緒にお節料理を食べる。
今年もみんな元気にお正月を迎えられた。
どうもありがとうございます。
森羅万象に感謝。

2008.1.1 [火] 敬頌新禧

あけまして

おめでとう

ございまちゅう。

:::

ことしも
どうぞよろしく
おねがいします。

:::

あっという間の
人生だから、
ゆっくり
じっくり
楽しみながら
暮らしましょう
と、思います。

今年も平和に、
着物がまとえる一年であります様に。

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