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2004.6.29 [火] 柿の帯

浦野邸で見た柿の帯について、三日三晩ぐるぐる考え、「やっぱりあの帯を締めてみたい」と結論を出す。秋の葉山の路地を歩いて、小津映画の主人公になってみたいんだ。反物ひとつで、イマジネーションがどんどん膨らむ。こうした感覚は、洋服ではあんまり感じないなぁ。これぞ、着物マジック。
奥様に電話して、秋までに松葉仕立てでとお願いした。

※写真提供:ほさぷさん

2004.6.26 [土] 浦野邸へ

みにひつじさんの引率で、真楽仲間と共に、北鎌倉は浦野邸へお邪魔する。
曲がりくねった細い路地が古都の情緒たっぷりで、それぞれの夏着物姿がしっくり馴染む。浦野邸は、まさに小津映画そのままの様な佇まいだった。苔むす庭や縁側が囲む日本家屋は、この建物が建ったという昭和初期のまま、時が止まった様でもある。心が落ち着く空間だ。
そんな素敵な場所で、たくさんの浦野さんの着物を見せていただく。
紬、縞、格子、ちりめん、無地帯、染め帯....、どれもみなそれぞれ素敵で、いつのまにか心拍数が上がってくる。色も素材感も力強さも、“私好みな方向性”なのだ。困った。(笑)だって、物は増やしたくないし、でも素敵だし。いろんな事を考えて頭がぐるぐるしてくる。
浦野さんの着物には、内に秘めた力を感じた。着物自体が主張するわけではないのに、着た時に着た人の個性を輝かせる....ような....、そんな感じ。
着てみたいなぁ。
最初の頃にピンときた柿柄の帯地をお取り置きしてもらい、浦野邸を後にした。

着て行ったのは、
・柿渋染めの夏紬。絹だけれどシャリ感があり、適度な透け具合は盛夏も含めて六月から九月まで着用できる....とは、購入時の呉服屋さんのお話。
・ベージュの絹だけどシャリ感のある半襟。
・白地の化繊だけどシャリシャリな夏用洗える長襦袢。
・麻の紺地刺繍帯。洋風の変わった柄で、よく見るとタイツにブルマを履いた王子様やガウンを纏った王様など、妙に暑苦しい。(笑)今は浅草にある「龍巳」というアンティーク屋さんが赤坂にあった頃に買った帯。当時の「龍巳」はユニークな物が多くてお気に入りなお店だった。
・くすんだ薄紅色のレース帯締め
・ベージュから薄紅色のぼかし染めの絽の帯揚げ
・銀色の麻足袋
・畳表の草履

2004.6.20 [日] 父の日

父の日なので、弟一家とそれぞれの親達が集まって家族で会食。
休日は一年前から予約が埋まるという日影茶屋の離れだが、ダメモトで聞いてみたらちょうどキャンセルが出て部屋がとれたというラッキーな私達。
ここは創業300余年。葉山と言えば日影茶屋....というくらい有名な老舗だ。離れの周りは蓮の花も咲く池がぐるりと囲っていてとても涼しげ。夏目漱石ら文人墨客に愛され、しばしば文学作品の舞台にもなったそうだ。そんな素晴らしい空間でいただく会席料理は、たっぷり葉山らしくて美味しかった。特にきんめの刺し身と茄子の翡翠煮が鮮烈な印象。ここにもプロの仕事が。
ゴキゲンな父たちを見て、みんな口元がゆるゆる。素敵な父の日でありました。
ありがとう!

今日は、弟夫婦も着物だった。
私達四人は着物で、昭和一桁生まれな親達が洋服。昨今、ありがちな情景なのかな?
歳をとれば、帯を後ろで結ぶのもシンドイだろうとは想像できる。でも、面倒くさがらずにいくつになってもオシャレを忘れたくないなぁ....と思う。そんな思いもあり、着物とは末永く付き合いたい。マイペースでね。

着て行ったのは、
・母のお下がりの絹芭蕉。瑠璃色の地に花柄が染め抜いてある。仕立てが素晴らしいので裄出しだけして、初おろし。適度なシャリ感が涼しくて、今日の気候にピッタリだった。
・先日来から着ている麻の長襦袢。
・白地にピンク&グレーの博多献上帯。
・千草色になでしこ柄の絽の帯揚げ。
・白地に複数の挿し色が入ったレースの帯締め。
・銀色の麻の足袋。めうがや。
・黄色に転んだ真珠色の白くて細身な革草履。

※写真は、
上:中庭で弟と。麻の着物をクテクテに着てなかなかイイぜよ。(笑)
下:庭も建物も見どころ満載で、食後の散策では会話も弾み、ナニヤラ語る私。

■日影茶屋
http://www.kanshin.jp/...

2004.6.17 [木] 七々子を洗う

10時から会議なので、早起きして七々子を洗う。斉藤さんの館山唐桟を自分で洗うのは初めてだ。普段着の木綿やウールは、いつもはドラム式の洗濯機でドライ(手洗い)コースに設定してお任せなのだが、今回は糸まで充分に水を通したかったので、お風呂場で洗ってみる。畳んだ状態で湯船に張った水を充分含ませ、ずっしり重くなったトコロで洗い場に出して押し洗いした。衿がかなり汚れていたので石鹸を含ませた柔らかめのボディブラシで洗う。汚れの筋はきれいに消えた。シャワーですすぎ、最後にまた湯船に張った水で充分すすぐ。脱水は洗濯機を低速回転に設定して軽く。竿にシワをのばしながら干して完了。
あー、サッパリ!
乾いた七々子はふぅわりと糸から蘇った感じ。気持ちいいなぁ。
畳みながら各所をチェックしたが、一衣舎さんの洗える仕立ては、裏地との狂いも糸のほつれも全く無い。プロの仕事だなぁ....と改めて感心する。

夕方、久しぶりな友人にも会えそうなので、銀座のリトル沖縄に行った。グルクンの唐揚げやらミミガーやらに沖縄を思い出し、泡盛で沖縄に酔う。
酔っ払い状態で新橋から電車に乗ったら、 Nちゃんに会う。お互い洋服なのがちょっと妙。(笑)

写真は、
上:竿に干した七々子。三ケ岡山からの風を受け、布も気持ち良さそう。
下:滝の坂にある新善光寺のあじさいはとても見事。穴場だと思う。

2004.6.14 [月] 波乗り

着物とはゼンゼン関係ない話なんだけど、
四十の手習いでサーフィンを始めた。

天気もいいせいか、
海はとても気持ちが良かった。
全く初めてだったので心もカラダも白紙の状態。
最初は先生の言う事がちんぷんかんぷんだったけど、
ボードと波にカラダが慣れてくると少しづつ分かってきた。
これは楽しい!
いつか自分でボードに立って波に乗れる日をイメージして、
気張らずに自然体で楽しんでいこうと思った。

ウェットを脱いだら、腕と足首にクッキリ日焼け跡。
ま、着物が似合わなくなるけど、それはそれ、私は私。
真っ黒に日焼けした人が似合う着こなしもきっとあるさ。

2004.6.12 [土] ヌヌヌ・パナパナ

キーワードにもした「うちくい展」へ。
http://www.kanshin.jp/...

沖縄の布達は、東麻布のコンクリートビルの中で少し息苦しそうだった。でも、布作りの為に沖縄へ移り住んだ若手の染織作家達が生み出したこんなにたくさんな布達に、いっぺんに会えたのは東京に来てくれたおかげなわけで、ありがたいやら申し訳ないやら。

石垣昭子さんは、布の“見えない部分”を伝えたいとおっしゃった。分かる。私も最近、布の見えない部分が気になるし魅かれる。短い文章で表すのはとても無理なんだけど、確かに存在する大切な事。自分の五感で感じ取らなければいけない事。
糸芭蕉は生えている場所で違う。日に当たる場所、風の抜ける場所、いろいろだもの。
お蚕さんだって、種類や家蚕、野蚕は勿論、食べている桑の葉の元気さや鮮度で、吐く糸が違ってくるのは当たり前だよ。
一枚の布からは、輪っかでぐるりと繋がった自然の恵みが見えてくる。

うちくいに囲まれて思い出した言葉。

館山唐桟の斉藤さん。
昔は裏山へ行けば染料があり、同じ土地で育った植物は染まり具合の塩梅も分かっていた。でも最近は染料となる材料も輸入に頼らざるをえない。

葉山の矢谷さん。
皆さんが、苧麻を栽培すればもっと安定した糸作りが出来るでしょうに....と勧めてくださる。でも、私は、野生の草が好きなの。野生の草から糸を作りたい。

布を通してたくさんの人に出会えた。今日も。
私の中に少しづつ貯まる「ヌヌヌ・パナパナ」。

※写真は去年の夏に撮ったもの
上:西表島の浦内川を上流へ遡る。目的地への陸路は無い。
下:西表島のクイラ川上流に咲くマングローブ(蛭木)の花。
——蛭木は染織にかかせない材料。その他の用途も豊富。

着て行った着物は、昨日と同じ。

2004.6.11 [金] グンボウ

今週はカメラのテスト撮影。雨が続くため、赤い蛇の目を撮る事になり急きょ被写体となる。テスト撮影とは言え、求める映像には手を抜かないのが我々のポリシーゆえ(笑)、土曜日に着るつもりだったグンボウをおろす。この白地に縞のグンボウは、去年の夏に撮影で行った石垣島から持ち帰った富さんの布。人と布の巡り合いが織り込まれている様なグンボウ。経糸が木綿で緯糸が苧麻。身に纏っていて、綿の優しさと麻の清涼感を感じた。八重山の風とそこに暮らす人達の優しさみたいな....。

仕立ては一衣舎さん。洗えるグンボウだからこそ、洗える仕立てのプロに。爪革をかけたねずこ下駄でずいぶん歩いた。洗える安心は、雨の日に白い着物を選べる幸せ。大切な“素敵”の根っこだと思う。

着ていたのは、
・絣の郷で購入した綿と麻のグンボウ。白地に縞。
・絹の青灰色の絽の半襟をかけた麻の長襦袢(青系)。
・あざみの柄の紅型名古屋帯。
・松原工房で購入した絹絽の帯揚げ。爽やかな藍の色。
・白と青が織り分けられた細目の帯締め。
・白足袋
・二枚歯のねずこ下駄には爪革つけて。

2004.6.5 [土] 藍の不思議

しょうちゃんのお膳立てで松原染織工房の見学に参加した。
待ち合わせの駅には一時間以上も前に着き、ゆっくり食事も済ませた。
で、まだ時間もあるし....と、以前も立ち寄ったエスニック系のお店で布を見始めたのがいけなかった。すっかり時間を忘れて見入ってしまい、バッグの中でかすかに鳴った携帯の音で我に返る。はい、集合時間に遅刻しました。ごめんなさい。
駅の反対側に居たので、乗るべきバスは諦めて次のバスで工房へ向かう。
住所を控えておいたので、さほど迷わず到着したものの小さなポストに「松原」としか表記が無い。工房もここ?気配も無いけどみんな中に居るの?....と不安になって、さっき電話をもらった番号にリダイヤルしてみる。かずさんだった。そして、看板は無いけれどまぎれもなくそこは「松原染織工房」で、みんな中で見学していた。合流できて良かった。
海より深く反省し、二度とこんなポカはしないように努力します。

さて、工房の見学レポートは多くの参加者が詳細に報告してくれているのでそちらにお任せ。
感じた事は、ダイヤモンドみたいな職人のプライド・糊置きのスピード感・香ばしい糠の匂い・作業場の土間の空気感・それぞれの段階の藍の匂い・藍甕に注ぐ愛・ゴムみたいな時間感覚。
藍甕の中は、ニンゲンが完全にコントロール出来ない領域のような気がする。
とても不思議な世界。
そしてそんな不思議な世界で“感”を発揮できる人が職人さんなんだろうな。

松原染織工房の色は、濁りのない澄んだ色だと思った。
澄まし建ての藍で染め上げる色。
涼しげなグラデーションの帯揚げに魅かれ、いただいて帰る。
とても美しい藍の色だ。
(先に同じ柄を購入していたみにひつじさん、お揃いを許可してくれてありがとう。)

※着て行った着物は、
・機械織りのペラペラ大島は緑系鰹縞。
・絹の青灰色の絽の半襟をかけた麻の長襦袢(青系)。
・桃ノ木屋で買った織りの八寸帯。
・絽縮緬のベージュに紫の細腺柄の帯揚げ。
・白と緑の細目の帯締め。
・紺地にドット柄の色足袋。(藍甕を考慮して)
・バリで買った手織りの生成のショール。

2004.6.3 [木] 衣替え

カラリと乾燥した陽気が続いたので、今日こそは....と、衣替えをした。
袷の着物を箪笥から出して、畳紙を広げる。
畳紙に仕舞ったまま一度も広げなかった着物は、吊って風を通す。
分けて保管してある喪服も忘れずに風を通す。
汚れのある物や八掛が擦り切れたりして直しに出す物を分ける。
部屋中が着物。
なんだかチョット幸せ。
そして、
単衣と薄物を仕舞ってあった桐箱からそれらを出して、
今日、風を通した袷を仕舞う。
たくさんあるわけじゃないけれど、
必要最小限という意味では、今の手持ちで足りると思う。
足るを知る。
ここ数年の私のテーマ。
葉山の自然の中で、その恵みをたくさん貰って生かされていると、
いろんな欲がポロポロと垢のように剥がれ落ちる。

空気が乾燥していたせいか、
この季節にはめずらしく富士山がきれいに見えた。
ふと目覚めた夜明け間近、黄金色の大きな月も美しかった。

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