●Kabar Baru Berita Lama
SENGGOL 閉鎖
 1993年11月22日。4年の間ツーリストの胃袋を満たし、フレッシュな旅の情報を得るに絶好のスペースであったUBUDのSENGGOLが、ギャニアール県の行政によって一時閉鎖をいいわたされ、只今閉鎖中です。
 SENGGOLとは辞書にはジャワ語で触れる、当たるの意味とあるのですが、通常バリではインドネシア語のPasar Malamと同じ意味で使われています。理由は今のところ、わかりません。英語でNight Market。日本語に直訳すると夜市となるわけです。
 2年程前にも、SENGGOLのワルンが取り壊され、整地されたことがありました。その時には、後にミュージアムが建つとの噂がありましたが、噂は噂のままで終わり、数日のうちに再びにわかづくりのワルンが建ち並びました。今度もそれかと思い、たかをくくっていましたが、今回は前回とは違い、SENGGOLの周囲には波トタンの塀が建ちはだかり、本格的な様相をあらわしています。
 聞くところによると、ギャニアール県の新任の県長が、かなり進歩的と言おうか革新的と言おうか、行動派の人のようで、街づくりはまず景観からと、1993年の6月には見通しをよくするという理由から、はみ出し気味の街路樹を切り倒し、道路と建物の間に少しのセミ・パブリック・スペースを作り、花壇づくりを奨励しているようです。ツーリストの目からみると、歩きの村人やツーリストがひとときの涼を求める日陰と緑がなくなってしまい、暑さが一層暑く感じるようになってしまいました。また建築物は新たに建てる場合は、駐車スペースを確保したり、数メートルのセット・バックが義務づけられるようです。これに伴い、道路、側溝の整備もされだしました。JL:モンキー・フォレストは自動車が駐車禁止になりました。

 この資金は、ギャニアール県が1993年8月より施行している、飲食税10%の税収入から運用されていると思います。ギャニアール県の公共の建物が立派になっていくと同じように、
SENGGOLもきっとこの収益で、スカワティのマーケットのような、コンクリートの建物になってしまうでしょう。噂ではワルンはクタのように建物のなかにおさまるそうです。そうなると値段も高くなりそうで、ツーリストには少し心痛い行政になるかもしれません。
 UBUDのSENGGOLは、ケロシン・ランプがなにやら怪しげな屋台を浮かび上がらせ、あの悪名高い皮膚病の犬達がテーブルの下を徘徊し、雨ともなると足元は泥の海となってしまい、不衛生きわまりなしといったところでした。しかしこのSENGGOLがツーリストにとっては、「これが東南アジアだあ〜ん」と興奮する観光名所ともいえるところでした。ツーリストや地元の人々との間には、きっといろいろな出会いがあったことでしょう。そんなスペースがなくなるのは非常に残念なのですが、バリがバリらしくあり、暮らしやすい街を作ろうとしていると信じて、SENGGOLが変わってしまうのは我慢しましょう。

 皆様にもSENGGOLには、何かしらの思い出があると思います。人との出会い、恋愛、失恋など。その思いでの私記を募集しております。
 題して「懐かしのSENNGGOL」。

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