●Culture Shock / カルチャー・ショック
所変われば・品変わる
 バリでうけたカルチャーショックは数々あるが、そのなかでも素手(右手は清浄)での食事と、素手(左手は不浄)でのトイレには、思わず両手を合わせてしまいました。
 すでに、素手での食事とトイレを経験されたあなた、あなたは偉い!きっと、バリのよき理解者の一人だと思います。そしてまだ未経験のあなたも、是非一度お試しください。   所変われば品変わるで、欧米人はフォーク、ナイフ、スプーンを使って食事をします。日本人は箸を使って食事をします。バリの人々は右手(素手)を使って器用に食事をします。
 この素手での食事を不潔だと言う人がいますが、それは間違った感じかただと思います。国が違えば習慣も違うものです。欧米人はハンバーガーを素手で食べます。日本人はあの高価な寿司と、日本人の心ともいえるおにぎりを、素手で食べるではありませんか。また必ずしもフォークや箸が清潔とはかぎりません。手をよく洗えば、清潔さから考えれば同じような気がします。そして手と食べ物の間に何も媒体がないということは、不思議なもので、指先で味が感じられるようになります。そしてより一層美味しく食べられます。なに信じられないって、そう言わずにあなたも経験してみてはいかがですか?
 バリではその昔、バナナの葉を皿にして、素手で食事をしていたようです。食事が終われば、小川で手をすすぎ、バナナの葉の皿は、再び自然に帰ります。飲み物は、取り立ての椰子の実、果汁を実から直接のどへ流し込みます。実に自然と一体という感じが嬉しいです。
 もう一つ試してみて欲しいものがあります。それはトイレです。現在、ホテル、レストランなどは洋式水洗トイレが主流のようです。一般家庭では、最近までトイレは川でした(今でも川のところはあります)。しかし今では、かつての日本と同じように座り込みタイプのトイレが普及してきているようです。それも水洗ではなく半水洗とでも呼ぶべきか、手おけで水を汲んで流すというしろものです。この半水洗がトイレの後始末にたいへん便利なものなのです。
 あなたはトイレット・ペーパー派ですか? それとも、私と同じように素手派(変な言い方ですが)ですか? トイレット・ペーパーもよいのですが、一度、素手でお試しになってください。大きな声では言えませんが、痔を患ったことのある私にとっては、この素手での後始末がTO-TOウォシュレットの世界で実に爽快で心地良く、癖になってしまいました。紙を使わないため、省資源にはなるし、おしりには優しいし、一挙両得といったところか。また水洗とは違って、手おけの半水洗のため、水の節約にはなるしと、も〜たまりませんな。  バリの自然を残すために、私たちもバリの人々と同じような生活を試してみてはいかがなものでしょうか。きっと地球に優しい生き方ができると思います。合掌。
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